東京オートサロン 2018

【東京オートサロン 2018】スバル、「STI Sport」対応車種の順次拡大を表明したプレスカンファレンスレポート

SUPER GTとニュル24時間耐久レースに参戦表明

2018年1月12日~14日 開催

 1月13日に幕張メッセ(千葉県千葉市美浜区)で開幕した「東京オートサロン2018」。東7ホールにて出展したスバルとモータースポーツ統括会社のSTI(スバルテクニカインターナショナル)は、開幕間もない10時にプレスカンファレンスを行なった。

多くの報道陣が集まったスバル/STIのプレスカンファレンス
スバルテクニカインターナショナル株式会社 代表取締役社長 平川良夫氏

 登壇したのはスバルテクニカインターナショナル 代表取締役社長 平川良夫氏。平川氏は冒頭で、1988年に創業した同社が30年もの間スバルとともにモータースポーツとコンプリートカー作りに取り組み、確固たるアイデンティティと哲学を築き上げてこれたこと、数々のモータースポーツシーンで勝利を挙げたこと、そして、名車とまで呼ばれるようなコンプリートカーをも生み出すこと、その全てが多くのスバルファンや関係者に支えられたことであると感謝の意を述べ、カンファレンスはスタートした。

 STIが創立以来戦ってきたWRC、SUPER GT選手権、ニュル24時間耐久レースなどへの参戦のきっかけとなったのが「お客様にスバルに乗っていていただけることを誇りに思っていただくこと、また、喜んでいただくこと」だと平川氏は語り、だからこそ市販車と共通の技術を持つクルマでトップカテゴリーに挑戦するのがスバルとSTIのモータスポーツに対するポリシーだと強調。会場にモータースポーツ歴史車として展示している「レガシイ RS」(1993年 WRCニュージーランドラリー出場車)や「インプレッサ」(1996年 WRCサンレモラリー出場車)が、レギュレーション上の架装以外は街中を走っている普通の市販車であることを改めて感じてほしいと述べた。

LEGACY RS 1993 NEW ZEALAND RALLY
IMPREZA555 1996 SAN REMO RALLY
スバル/STIが挑んできたモータースポーツの軌跡をスクリーンで紹介した

 また、モータースポーツへの参戦により培ってきたノウハウを反映してきたSTIモデルだが、近年はスポーティでありながらも普段は上質で快適な走りを求めるニーズも広がっていることを受け、「レヴォーグ」「BRZ」おのおののグレード展開の最上位としてラインアップする「STI Sport」の対応車種を順次拡大させていくと今後の方針を示した。

 さらに、今後発売されるスバル車に採用されるSGP(スバルグローバル プラットフォーム)を武器に、今後は世界のトップクラスのスポーツモデルと互角以上に渡り合えるクルマ造りに挑戦すると決意を述べ、スバルとSTIがその決意を示す特別なモデルこそが今回公開されたSUBARU VIZIV PERFORMANCE STI CONCEPTだと語った。

SUBARU VIZIV PERFORMANCE STI CONCEPT
「STIフレキシブルタワーバー」の10万本達成を記念して製作されたゴールドバージョン
今シーズンのBREEZEのメンバーも登場したプレスカンファレンス
BREEZEと同じポーズで

 なお、例年オートサロン会場で行なわれるモータースポーツ発表会は行なわれず、カンファレンスでは今シーズンのSUPER GT選手権とニュル24時間耐久レースに参戦することのみを発表。その参戦体制の詳細は時期を改めて報告するとのこと。

高橋 学

1966年 北海道生まれ。下積み時代は毎日毎日スタジオにこもり商品撮影のカメラアシスタントとして過ごすも、独立後はなぜか太陽の下で軽自動車からレーシングカーまでさまざまな自動車の撮影三昧。下町の裏路地からサーキット、はたまたジャングルまでいろいろなシーンで活躍する自動車の魅力的な姿を沢山の皆様にお届けできればうれしいです。 日本レース写真家協会(JRPA)会員