東京オートサロン 2019

【東京オートサロン 2019】市販化を視野に入れた「VEZEL TOURING Modulo X Concept 2019」を展示するホンダブース

“バイクの魅力を伝える”N-VAN カスタム仕様車も

2019年1月11日~13日 開催

VEZEL TOURING Modulo X Concept 2019

 1月11日に幕張メッセ(千葉県千葉市美浜区)で開幕した「東京オートサロン 2019」。中ホール4~5にある本田技研工業ブースでは、4輪市販車のカスタマイズモデルや2・4輪のレースマシンなどを多数展示している。

VEZEL TOURING Modulo X Concept 2019

「VEZEL TOURING Modulo X Concept 2019」は、1月31日に発売を予定しているホンダ「ヴェゼル」の1.5リッター“VTECターボ”エンジン搭載車「ヴェゼル TOURING」をベースに、ホンダアクセスが手がけるコンプリートカーシリーズ「Modulo X」の1台となるべくチューニングを施したコンセプトモデル。

 ヴェゼルが持つ定評ある走行性能を活かしつつ、実効空力やデザイン性を両立させたエアロパーツを開発、さらに専用サスペンションを組み合わせて実走行テストを重ね、Modulo Xシリーズの特徴となっているしなやかな乗り心地と直進安定性を実現することを目指している。

 市販化が実現すればModulo Xシリーズの第6弾となり、ホンダアクセスではすでに本格的な開発に着手。卓越した走行性能にこだわるModulo Xシリーズでは、これまでのモデルはすべて2WD車を対象として開発を行ない、リソースを集約してより高次元の走りを目指してきたが、今回はシリーズで初めてSUVを対象とすることから、2WD(FF)モデルだけでなく、4WDモデルも販売できるよう開発を手がけているとのことだ。

フロントグリル、フロントエアロバンパー、リアバンパーなどが専用形状となり、フロントマスクにフロントビームライト、LEDフォグランプを装着。ルーフレールやドアミラーをブラック塗装で専用化しているほか、大型テールゲートスポイラーも備える
足まわりでは専用18インチホイール(タイヤサイズは225/50 R18)や専用サスペンションを採用する
ヘッドレスト一体型の専用カスタマイズシート
専用品となる本革巻ステアリングやフロアマットを採用するほか、インパネソフトパッド、8インチのプレミアムインターナビを装備している

N-VAN チュートリアル福田カスタム仕様車 with FLEX

N-VAN チュートリアル福田カスタム仕様車 with FLEX

“バイク芸人”として知られるチュートリアルの福田充徳さんが、ホンダ「N-VAN」の発売に合わせて行なわれたアイデア募集企画「#NVAN_Dream あなたの夢をツイートして世界に一台のN-VANをつくろう!」の外伝企画としてプロデュースしたモデル。

 バイクの持つ魅力を多くの人に伝えるべく、1992年に発売された「ホンダ NR」をイメージさせるレッドを基調としたボディのカラーリング、バイクを気軽に何回でも搭載できるようにフロアの耐久性を高めるアルミパネル製フロア、車外にスライドさせてレースの迫力を伝える大型モニター&スピーカー、迫力ある映像をスクリーンに投射してバイクの魅力を紹介する「バーチャルバイクライド」機能など、多彩な独自機能が与えられている。

赤を基調に白と黒のラインを与えてかっこよさを追求
フロアをアルミパネルで補強して耐久性を確保。バイクをより気軽に搭載できるようにしている
リアハッチにスクリーンを設置。この前にバイクを設置して映像を見ることでバイク走行を疑似体験できるようにしている
ラゲッジスペース内に工具ボックスを設置
移動先でレースの魅力を紹介できるよう、スライド式の大型画面やスピーカーなども装着している

N-VAN ART STAND

イラストレーター ちひろさんのカスタマイズ案を具体化した「N-VAN ART STAND」

 アイデア募集企画「#NVAN_Dream あなたの夢をツイートして世界に一台のN-VANをつくろう!」の募集作品を具体化した「N-VAN ART STAND」は、イラストレーター ちひろさんの「母親になってもアートで社会とは繋がっていたい」という思いを具体化したカスタマイズN-VAN。

 N-VANで走って行った先で出張似顔絵店を開くための組み立て式テーブルなどが用意され、ルーフには日差しや雨を防ぐサイドタープを備えるほか、子供の面倒を見ながら似顔絵が書けるよう、助手席部分に組み立て式のベビーベッドが設置できるようになっている。

N-VAN ART STANDには移動先で子供の面倒を見ながら出張似顔絵店で仕事ができるよう、さまざまな工夫や仕掛けが施されている

S660 Modulo X Version 2019

「S660 Modulo X Version 2019」

 2018年7月に発売されたコンプリートカー「S660 Modulo X」をベースに、外観ではフロントノーズのHマークをガンメタリック色に変え、通常はステルスブラック塗装となる15インチアルミホイールをダークメッキ調にスイッチ。内装ではシートやステアリング、インパネ加飾などに使われているボルドーレッドをドアトリムにも拡大してアグレッシブな雰囲気を高め、“Version 2019”としている。

S660 Modulo X Version 2019のリアビュー
ホイールがダークメッキ調のカラーリングになった
フロントノーズのHマークをガンメタリック色に
インテリアで使われているボルドーレッドの表皮がドアトリムにも拡大された

ステップワゴン HYBRID Modulo X

「ステップワゴン HYBRID Modulo X」

 2018年12月20日に発売されたばかりの「ステップワゴン HYBRID Modulo X」も車両展示された。

ステップワゴン HYBRID Modulo X

 このほかに市販車では、2018年10月に受注を開始した「NSX」の2019年モデル、2018年12月に発売された新型「インサイト」も車両展示。NSXは運転席の乗車体験が行なわれ、車両周辺に順番待ちの列ができた。3代目でセダンに生まれ変わったインサイトでは、トランクを開けて収納スペースを確認したり、車内の使い勝手などをチェックする人の姿が見られた。

「NSX」2019年モデル
2018年12月発売の新型「インサイト」

2019年度のモータースポーツ活動計画も発表

本田技研工業株式会社 モータースポーツ部 部長 山本雅史氏(左)や本田技研工業株式会社 執行役員 ブランド・コミュニケーション本部長 森山克英氏(左から2番目)と、ホンダから2019年シーズンの戦いに挑むドライバー・ライダーがシーズンに向けた意気込みを披露した

 ホンダブースでは車両展示の他、プレスカンファレンスの時間を使い、2019年のモータースポーツ計画について概要を説明。本田技研工業 執行役員 ブランド・コミュニケーション本部長の森山克英氏や本田技研工業 モータースポーツ部 部長の山本雅史氏が登壇してホンダがモータースポーツ活動に取り組む意義などを説明し、山本部長から2輪・4輪の主要レースに出場する選手とチーム体制などが紹介された。

 なお、SUPER GTでは2018年までGT500クラスに参戦していた小暮卓史選手、松浦孝亮選手の2人がチームを離れ、今シーズンからGT300クラスに「NSX GT3」を使って参戦することになった「TEAM UPGARAGE」に移籍。これによってGT500クラスで一部のドライバーラインアップがシャッフルされ、2018年に松浦孝亮選手のパートナーとして「Epson Nakajima Racing」に所属していたベルトラン・バゲット選手が小暮卓史選手の抜けた「KEIHIN REAL RACING」に移籍。Epson Nakajima Racingはチーム名を「Modulo Nakajima Racing」に改め、元F1ドライバーのナレイン・カーティケヤン選手、2018年シーズンはF2に参戦して海外でレースを戦っていた牧野任祐選手の2名体制で新シーズンに臨むことになった。

本田技研工業株式会社 執行役員 ブランド・コミュニケーション本部長 森山克英氏
本田技研工業株式会社 モータースポーツ部 部長 山本雅史氏
ホンダが参戦する主要なレース活動に出場するドライバーやライダーが紹介され、山本部長がひと言ずつ声を掛けながら握手で出迎える
壇上に多数のドライバーやライダーが並んだ

 また、ホンダブースでは多彩なレース活動について紹介するため、F1マシンやNSX-GTなどのマシンが展示され、2018年のスーパー耐久シリーズ ST-TCRクラスで優勝した「Modulo CIVIC TCR」では、小学生以下の子供が運転席に座れる「キッズコックピット体験」が行なわれていた。

Red Bull Toro Rosso Hondaの「STR13 #10」。2018年12月に開催された「Honda Racing THANKS DAY 2018」でピエール・ガスリー選手が実際にドライブした車両とのこと
山本尚貴選手とジェンソン・バトン選手のコンビで2018年のSUPER GT年間優勝を果たした「RAYBRIG NSX-GT」。2019年シーズンはチャンピオンマシンとしてゼッケンNo.1でレース参戦する
小学生以下の子供が運転席に座れる「Modulo CIVIC TCR」
Modulo CIVIC TCR
Modulo CIVIC TCRの車内
ドアパネルに大きくHのマークが入る
2018年からスーパー耐久シリーズはピレリタイヤのワンメイク
参加型モータースポーツ「N-ONE OWNER'S CUP」に参戦する「Honda Magazine号」
市販車やレース用のバイクも展示されていた

編集部:佐久間 秀