イベントレポート 東京オートサロン 2020
トムス、スープラとセンチュリーをチューニングした「TOM'S SUPRA」「TOM'S CENTURY」公開
スープラは120PSアップ、センチュリーは「世界最高級の乗り心地」で「運転が楽しめる」クルマに
2020年1月10日 15:28
- 2020年1月10日~12日 開催
- 入場料:特別入場券3500円、大人一般入場券2500円、中・高校生一般入場券1800円(全日とも保護者同伴に限り小学生以下無料)
幕張メッセ(千葉市美浜区)で開幕した「東京オートサロン 2020」(1月10日~12日)。トムスのブースでは、特別限定車となるチューニングカー2車種を公開した。トヨタの新型「スープラ」をベースに120PS上乗せした「TOM'S SUPRA」と、3代目の新型「センチュリー」をベースに「世界最高級の乗り心地」を実現したという「TOM'S CENTURY」。TOM'S SUPRAは99台の限定生産で価格は1473万円から、TOM'S CENTURYは36台の限定生産で価格は2816万円から。
460PS/59.0kgfmを発生し、GT500と同じ全幅の「TOM'S SUPRA」
TOM'S SUPRAは、トヨタの新型「スープラ」をベースに、レースカー開発の豊富な経験を持つスペシャリストらが参画し、作り上げた1台。エキゾーストシステム「トムス・バレル」への交換やタービンの変更、ECUのチューニングなどにより、ノーマル車両の120PSアップとなる460PSの最高出力と、同8kgfmアップとなる59.0kgfmの最大トルクを発生する。
シャシーに専用ブレースを装着してボディ剛性を高め、サスペンションについてはスプリング、アウターチューブ、ピストンをはじめ細部に至るまで見直し、さらにはフロントブレーキをブレンボ製の6ピストンとしたうえで380mmの大型ディスクローターに交換するなどして、足回りの強化を図っている。
外装素材にはドライカーボンを採用。全幅はノーマル車両の+85mmとなる1950mmで、SUPER GTに参戦するGRスープラベースのGT500車両と同等のワイドな車幅とした。リアに装着した「GTウイング」や、ボディのフロント・サイド・リアにそれぞれ設けたディフューザーによって、コーナリング性能や空力性能も高めたという。
インテリアでは、インパネ周辺にカーボン製のガーニッシュを装着しているほか、シート地のカスタムが可能なバケットシートをオプション設定。その他、アルミホイールもオプション設定される。
自在にカスタムできるフルオーダーメイドシートの「TOM'S CENTURY」
TOM'S CENTURYは、トヨタの高級車「センチュリー」をベースに、「自らハンドルを握り運転を楽しむ」ことをコンセプトにチューニング。ノーマル車両がもつ高品質・高性能はそのままに、エクステリア・インテリア各部にカスタムを施すことで乗り心地をさらに向上させているという。
エキゾーストシステムには独自の「トムス・バレル」を搭載すると同時にスロットルレスポンスの向上も図り、重厚なエキゾーストサウンドと高い走行性能を実現。エクステリアには専用設計のフロントバンパー、サイドステップ、リアアンダースポイラー、トランクスポイラーを装着してスタイリングを一新している。
インテリアは日本国内の職人が製作を手がけるというフルオーダーメイドのシートを採用する。ナッパレザーやファブリックのほか、さまざまな素材を選択でき、カラーやステッチのパターンも豊富に用意することで、ユーザーの好みに合わせた無数のカスタムバリエーションを提供するという。
トムスはアルピナやAMGを目指す
トムスの代表取締役である谷本氏はプレスカンファレンスで、「BMWにとってのアルピナ、メルセデス・ベンツとってのAMG、こういった企業になっていきたい」と宣言。レースカーの開発ノウハウを市販車にフィードバックする形でチューニングカー・コンプリートカーを作ってきたそれら2社のように、トムスも世界的に存在感の高いコンプリートカーメーカーを目指すとした。
その第一歩として、トムスにとってレース活動で関わりの深いトヨタの車両をベースにチューニングカーを展開させるとし、TOM'S SUPRAとTOM'S CENTURYの2車種を披露。いずれも1台1台、職人が手作りすることから納期は長くかかる場合もあると打ち明けつつも、TOM'S SUPRAは熟練のエンジニアが開発を手がけたハイパフォーマンスさを、TOM'S CENTURYは元々の高性能にさらに磨きをかけ、「史上最高の乗り心地」を実現する点を強調した。