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【2017 MotoGP 日本グランプリ】ウェットの予選、ポールポジションはヨハン・ザルコ選手。Moto2は中上貴晶選手がポール獲得
マルケス、ロッシ両選手はスリックタイヤ選択が裏目に
2017年10月14日 21:45
- 2017年10月13日~15日 開催
10月14日、「2017 FIM MotoGP 世界選手権シリーズ第15戦 MOTUL 日本グランプリ」の公式予選がツインリンクもてぎ(栃木県芳賀郡茂木町、全長4.801km)で行なわれ、ウェットコンディションのなか1分53秒469をマークしたヨハン・ザルコ選手(Monster Yamaha Tech 3)がポールポジションを獲得した。
レギュラーライダーの代役出場となった青山博一選手(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)が21位で、日本人選手のなかでは予選最高位。ワイルドカード参戦の中須賀克行選手(Yamalube Yamaha Factory Racing)は23番手で、野左根航汰選手(Monster Yamaha TECH 3)とともに最後列からのスタートとなった。
Moto2クラスは、来期2018年シーズンからMotoGP参戦が決定している中上貴晶選手(IDEMITSU Honda Team Asia)がポールポジションを獲得。日本でMoto2で走る姿を見せる最後の舞台を自らお膳立てした。
あえてスリックを選択したロッシ選手が下位に。マルケス選手も!?
フリー走行のリザルトにより、11位以下の14台がQ1で、上位10台とQ1上位2台がQ2で、それぞれ15分ずつの予選セッションを行なうMotoGP。当日午前中から降り続いていた雨はほとんど止み、レコードライン付近はドライ路面になっているところがあったものの、ほぼ全選手がレインタイヤを装着してのコースインとなった。
Q1では、ワイルドカード参戦する全日本ロードレースの中須賀選手、負傷したジャック・ミラー選手の代役で出場した青山選手、体調不良のヨナス・フォルガー選手の代役として出場した野左根選手の日本人3選手が出場。
しかしながらいずれも振るわず、青山選手が予選21番手、中須賀選手が23番手、野左根選手が最後尾となる24番手に。また、ポイントランキング3位につけるマーベリック・ビニャーレス選手(Movistar Yamaha MotoGP)がQ1に出場し、予選14番手で終える波乱もあった。
Q1の1位、2位は、Red Bull KTM Factory Racingのポル・エスパルガロ選手とブラッドリー・スミス選手で、Q2へと駒を進めた。鈴鹿8時間耐久レースでヤマハの中須賀選手とともに激走を繰り広げた両選手は、2017年の今年から新たにファクトリー参戦したKTMに移籍している。
Q2で最初に見せ場を作ったのは、チャンピオンシップをリードするマルク・マルケス選手(Repsol Honda Team)。レインタイヤで果敢に攻め、ところどころリアを滑らせてバランスを崩しながらも、序盤で1分53秒台をマークして頭1つ抜ける。その後、ピットインしてスリックタイヤにチェンジしたところ、これが裏目に出た。
マルケス選手がスリックタイヤでタイムを上げられないなか、今季Moto2から昇格したヨハン・ザルコ選手(Monster Yamaha Tech 3)とダニーロ・ペトルッチ選手(OCTO Pramac Racing)がデッドヒートを展開し、相次いでマルケス選手を上まわるタイムで周回。そのままザルコ選手がポールポジション、ペトルッチ選手が2位に入った。マルケス選手はなんとか3番手タイムで踏み止まり、フロントローを確保した。
予選開始前、乾きつつある路面を見て、唯一スリックタイヤでスタートするという賭けに出たバレンティーノ・ロッシ選手(Movistar Yamaha MotoGP)。じわじわタイムを上げるもトップから約16秒落ちとなった時点で諦めたのかピットインし、レインタイヤに交換。結局時間不足から満足に走行できず、Q1最下位の12番手で予選を終えた。
Moto2クラスは、2018年からMotoGP参戦を発表している中上選手がポールポジションを獲得した。Moto2で走る姿を見せるのはホームである日本では最後ということもあり、気合は十分。45分間の長いセッションの間にレコードラインの大半が乾き、時間を追うごとに劇的にタイムが縮まるなか、チェッカーフラッグが振られている最後の最後で中上選手がトップタイムをマークする劇的な展開に。翌日の決勝レースの勝利に向け万全の舞台を整えた。
MotoGPクラス予選結果(抜粋)
順位 | ライダー | チーム |
---|---|---|
1 | ヨハン・ザルコ選手 | Monster Yamaha Tech 3 |
2 | ダニーロ・ペトルッチ選手 | OCTO Pramac Racing |
3 | マルク・マルケス選手 | Repsol Honda Team |
4 | アレイシ・エスパルガロ選手 | Aprilia Racing Team Gresini |
5 | ホルヘ・ロレンソ選手 | Ducati Team |
6 | ダニ・ペドロサ選手 | Repsol Honda Team |
21 | 青山博一選手 | Estrella Galicia 0,0 Marc VDS |
23 | 中須賀克行選手 | Yamalube Yamaha Factory Racing |
24 | 野左根航汰選手 | Monster Yamaha TECH 3 |
Moto2クラス予選結果(抜粋)
順位 | ライダー | チーム |
---|---|---|
1 | 中上貴晶選手 | IDEMITSU Honda Team Asia |
2 | アレックス・マルケス選手 | Estrella Galicia 0,0 Marc VDS |
3 | シャビ・ビエール選手 | Tech 3 Racing |
4 | マティア・パッシーニ選手 | Italtrans Racing Team |
5 | ミゲール・オリベイラ選手 | Red Bull KTM Ajo |
6 | ハフィス・シャーリン選手 | Petronas Raceline Malaysia |
23 | 水野涼選手 | MuSASHi RT HARC-PRO |
25 | 榎戸育宏選手 | Teluru MOTOBUM Racing Team |
29 | 長島哲太選手 | Teluru SAG Team |