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国交省、スマートシティモデル事業の先行プロジェクト15事業など選定

モネ・テクノロジーズやマツダなども参画、新技術活用で都市や地域課題を解決

2019年5月31日 発表

スマートシティモデル事業の実施箇所

 国土交通省は5月31日、官民共同で新技術やデータを活用しながら都市・地域課題を解決するスマートシティモデル事業について、全国の牽引役となる先駆的な取り組みを行なう「先行モデルプロジェクト」15事業などを選定して公表した。

 同省が3月15日~4月24日に実施した公募には、73のコンソーシアムから提案があった。先行モデルプロジェクトに選ばれた15事業の対象区域は以下の通り。

先行モデルプロジェクトに選ばれた15事業の対象区域

・北海道札幌市 市中心部および郊外
・秋田県仙北市 全域
・茨城県つくば市 全域
・栃木県宇都宮市 全域
・埼玉県毛呂山町 全域
・千葉県柏市 柏の葉キャンパス駅周辺
・東京都千代田区 大手町・丸の内・有楽町エリア
・東京都江東区 豊洲エリア
・静岡県熱海市、下田市 熱海市市街地、下田市市街地
・静岡県藤枝市 全域
・愛知県春日井市 高蔵寺ニュータウン
・京都府精華町、木津川市 けいはんな学研都市(精華・西木津地区)
・島根県益田市 全域
・広島県三次市 川西地区
・愛媛県松山市 中心市街地西部

スマートウェルネスシティ協議会
仙北市スマートシティ推進コンソ-シアアム
つくばスマートシティ協議会
Uスマート推進協議会
毛呂山町スマートシティ協議会
柏の葉スマートシティコンソーシアム
大手町・丸の内・有楽町地区スマートシティ推進コンソーシアム
豊洲スマートシティ連絡会
「VIRTUAL SHIZUOKA」が率先するデータ循環型SMART CITYコンソーシアム
藤枝ICTコンソーシアム
高蔵寺スマートシティ推進検討会
スマートけいはんなプロジェクト
(一社)益田サイバースマートシティ創造協議会
中山間地・自立モデル検討コンソーシアム
松山スマートシティコンソーシアム

 具体的な事業例としては、茨城県つくば市では、顔認証技術を活用してバスに乗るだけで病院受付が可能となる取り組み。宇都宮市では観光地やイベントにおける人流データ分析、モビリティサービスの導入による地域活性化。静岡県では3次元点群データを用いた仮想県土「VIRTUAL SHIZUOKA」と連携し、移動や災害対応の効率化、迅速化の実現などを実施。

 モビリティ関連では、秋田県仙北市全域を対象区域にした仙北市スマートシティ推進コンソ-シアアムでは、構成企業としてトヨタ自動車とソフトバンクの共同出資会社モネ・テクノロジーズらが参画。また、広島県三次市 川西地区を対象区域にした中山間地・自立モデル検討コンソーシアムでは、広島県と民間事業者等代表としてマツダが参画する。

 これら先行モデルプロジェクトでは、スマートシティ実証調査予算を活用しながら、具体的な新しい取組みへの着手と事業の成果やボトルネックなどの分析などを実施するとともに、さらにそれを広く共有することにより、全体の取り組みを牽引するプロジェクトを支援。全国の牽引役となる先駆的な取り組みを行なうとしている。

 同省では、このほかにも国が重点的に支援を実施することで事業の熟度を高め、早期の事業化を促進していく「重点事業化促進プロジェクト」の23事業を選定。

 先行モデルプロジェクト、重点事業化促進プロジェクトの2つのプロジェクトを含め、今回の提案のうち一定のレベルと意欲が確認できたコンソーシアムについては、「スマートシティ推進パートナー」としてともにスマートシティの進化を目指すこととし、関係府省で連携して支援していくとしている。