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トヨタ、4列シート8人乗りも設定する新型フルサイズワゴン「グランエース」。620万円から
177PS/450Nmの2.8リッターディーゼルターボで後輪を駆動
2019年11月25日 13:30
- 2019年12月16日 発売
- 620万円~650万円
トヨタ自動車は、セミボンネットパッケージの新型フルサイズワゴン「グランエース(GRANACE)」を12月16日に発売する。価格は4列シート8人乗りの「G」が620万円、3列シート6人乗りの「Premium」が650万円。生産はトヨタ車体 いなべ工場で行なわれる。
グランエースはアンダーボディにストレートラダー構造を持ち、直列4気筒2.8リッター 直噴ディーゼルターボ「1GD-FTV」型エンジンと6速ATを組み合わせて車両前方側に縦置き設置。リアタイヤを駆動するセミボンネットパッケージを採用して、4列シートを可能とする広いキャビンスペース、快適な乗り心地を実現する高いボディ剛性を手に入れている。
モデル | エンジン | 変速機 | 駆動方式 | 定員(人) | 価格 | WLTCモード燃費 |
---|---|---|---|---|---|---|
Premium | 直列4気筒2.8リッター 直噴ディーゼルターボ | 6速AT | 2WD(FR) | 6 | 6,500,000円 | 10.0km/L |
G | 8 | 6,200,000円 | 10.0km/L |
ボディサイズは5300×1970×1990mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは3210mm。車両重量は2740kg~2770kgという大柄な車体が与えられ、フロントマスクにはヘッドライトとも連続する金属調加飾の大型ラジエーターグリルを装着。華やかさと合わせて存在感を高めている。また、ヘッドライトユニット内にコの字型のクローム加飾フレームを備えるプロジェクター式2眼LEDヘッドライトとLEDデイタイムランニングランプを用意して、高級車としての先進性を表現している。
リアビューでも灯火類にLEDを使用。L字形状のリアコンビネーションランプを高い位置まで発光させ、堂々とした風格を表現する。タイヤサイズは全車で235/60R17となり、削り出しの質感を備える金属調塗装のアルミホイールと組み合わせて高級感を演出。放射状のスポークデザインによってホイールを大きく見せ、どっしりと車体を支える安定感を与えている。
ボディカラーは「ブラック」「ホワイトパールクリスタルシャイン」「グレーメタリック」「シルバーメタリック」の4色を設定する。
室内長3290mm、室内幅1735mm(Premium)のキャビンには、Premiumで2×3列、Gで2×4列のシートを設置。一般的な家庭でのミニバンとしての利用に加え、温泉旅館などの送迎といった用途に使われることも想定しているという。インパネシフトでアップライトなスタイルとなるインパネでは、メーターフードを表皮巻きにして本ステッチを施しており、助手席側には木目調加飾を用意。そのほかにも本革&木目調のコンビネーションタイプとなるステアリングを備え、ドアトリムやフロント側のセンターアームレストなどに木目調パネルを使って上質感を演出している。
Premiumのシートでは、ロングスライド機構やパワーリクライニング、パワーオットマン、快適温熱シート、格納式テーブルなどを備える「エグゼクティブパワーシート」を2列目&3列目に採用。Gのシートでは2列目にPremium同様のエグゼクティブパワーシートを使用し、3列目にはレバー操作でシート調節が可能な「リラックスキャプテンシート」を設定。4列目にはワンアクションで座面の跳ね上げが可能な「6:4分割チップアップシート」を用意して、乗車人数や載せる荷物などに応じてフレキシブルな運用ができるようにしている。なお、シート表皮は全車で本革を採用する。
内装色は全車ブラックとなり、シートカラーは明るいニュートラルベージュを基本設定。全車でブラックをオプション選択できる。また、天井色には華やかなフロマージュを使い、Premiumではブラックも選択可能としている。
車内の装備では、スマートフォンとの連携が可能な8インチ画面の「ディスプレイオーディオ」をインパネ中央に設置。車載通信機の「DCM(Data Communication Module)」と合わせて全車標準装備として、スマホ内に保存した「SDL(スマートデバイスリンク)」対応の各種アプリや、トヨタが提供するコネクティッドサービスを利用できる。また、従来型の車載用ナビ機能として、「T-Connect ナビキット」もオプション設定している。
開口幅が1000mmとワイドな設計となる両側パワースライドドアは、照明付きのステップも用意されて後席乗員の乗降性を高めていることに加え、施錠時の操作で事前予約しておくと、スマートキーを携帯して車両に近づくだけでスライドドアの解錠とオープンを行なう「ウェルカムパワースライドドア」機能、スライドドアのクローズ中にドアロックを受け付け、完全に閉まったタイミングで自動施錠する「予約ロック」機能などを備えている。
このほかにインテリアでは、後席側の両サイドにある木目調加飾に沿って点灯する「LEDサイドイルミネーション」を用意して、クールさと同時に落ち着いた大人の上質感を演出する。
パワートレーンの直列4気筒2.8リッター 直噴ディーゼルターボ「1GD-FTV」型エンジンでは、最高出力130kW(177PS)/3400rpm、最大トルク450Nm(46.1kgfm)/1600-2400rpmを発生。尿素SCRシステムやDPR(Diesel Particulate active Reduction System)を使ってNOx(窒素酸化物)を大幅に低減。「ポスト新長期規制」に適応するクリーンディーゼルエンジンとなっている。このエンジンに6速ATを組み合わせて重量級のボディを滑らかに加速させ、低回転域での巡航走行を実現。WLTCモード燃費は10.0km/Lとしている。
シャシーではアンダーボディにストレートラダー構造を採用してフロア面のねじり剛性を確保。アッパーボディの各ピラーをアンダーボディと結合させた環状骨格構造によって高剛性ボディを実現している。
足まわりではフロントにマクファーソンストラット式、リアにトレーリングリンク車軸式のサスペンションを採用。2700kgを超える車両重量を支え、高いボディ剛性を利用して上質で安定感のある走行性能を発揮する。また、ステアリングの切れ角とギヤ比を最適化して、最小回転半径は5.6mとなっている。
このほかに車体関連では、エンジンルームとキャビンを分けるダッシュパネルに、制振材を挟み込んで積層構造とした「サンドイッチ鋼板」を使用。これ以外にも制振材や吸遮音材をボディの要所に効果的に配置してキャビン内の静粛性を高めている。
予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」では、昼夜の歩行者、昼間の自転車運転者も対象に衝突回避を支援する「プリクラッシュセーフティ」を採用。このほか、駐車などのシーンで静止している障害物を検知し、衝突のリスクを軽減する「インテリジェントクリアランスソナー」(パーキングサポートブレーキ[静止物])、駐車スペースから後退出庫するようなシチュエーションで自車に接近してくる車両を検知し、衝突の危険がある場合にはブレーキをかける「リアクロストラフィックオートブレーキ」(パーキングサポートブレーキ[後方接近車両])、車両後方に設置したカメラで撮影している映像をミラー内のディスプレイに表示できる「デジタルインナーミラー」などを全車標準装備している。
主要諸元表(抜粋)
グレード | Premium | G |
---|---|---|
全長×全幅×全高[mm] | 5,300×1,970×1,990 | |
ホイールベース[mm] | 3,210 | |
前後トレッド[mm] | 1,670/1,670 | |
室内長×室内幅×室内高[mm] | 3,290×1,735×1,290 | 3,365×1,735×1,290 |
最低地上高[mm] | 175 | |
最小回転半径[m] | 5.6 | |
重量[kg] | 2,740 | 2,770 |
乗車定員[人] | 6 | 8 |
エンジン | 直列4気筒DOHC 2.8リッター直噴ディーゼルターボ | |
最高出力 | 130kW(177PS)/3,400rpm | |
最大トルク | 450Nm(46.1kgfm)/1,600-2,400rpm | |
トランスミッション | 6速AT | |
駆動方式 | 2WD(FR) | |
WLTCモード燃費[km/L] | 10.0 | |
使用燃料 | 軽油 | |
タンク容量[L] | 70 | |
前/後サスペンション | マクファーソンストラット式/トレーリングリンク車軸式 | |
主ブレーキ形式 | ベンチレーテッドディスク式/ベンチレーテッドディスク式 | |
タイヤ | 235/60R17 |