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トヨタ・モビリティ基金、タイで新型コロナウイルス対応を行なう医療従事者向けにオンデマンド送迎サービス

4月中旬から3か月間、衛生的なシャトルバスを最適ルートで運行

2020年3月31日 発表

プロジェクトでは10台のシャトルバスが運用される

 トヨタ・モビリティ基金は3月31日、タイ バンコクの病院と連携し、新型コロナウイルス治療に携わる医療従事者向けのオンデマンド型の送迎サービスを実施すると発表した。実施期間は4月中旬から3か月間を予定。

 新型コロナウイルスによる深刻な影響が拡大し、各国の政府や医療機関がさまざまな対策を取っている中で実施されるこのプロジェクトでは、過酷な勤務が続いている医療従事者の通勤の負荷軽減、感染予防などを目的に、衛生的なシャトルバスをオンデマンドで運行する。

 シャトルバスには空気清浄器を設置するほか、定期的なシートカバーの交換、頻繁な消毒など衛生面での対処を実施。さらに乗客間に必要な距離を確保するなどのガイドラインも用意される。

 シャトルバスの利用に際し、対象者は乗車したい場所と時間をシステム上で指定して座席を予約。予約状況を踏まえ、ジャストインタイムの考え方に基づいて選択された最適ルートでシャトルバスが運行されるという。

 2014年8月に設立されたトヨタ・モビリティ基金では、豊かなモビリティ社会の実現とモビリティ格差の解消に貢献することを目的に、タイ、ベトナム、インド、ブラジルでの交通手段の多様化や、日本の中山間地域における移動の不自由を解消するプロジェクトに助成。このほかにも障害者向けの補装具開発を支援するアイデアコンテストの実施、水素研究の助成、人工知能による交通流最適化の共同研究など、世界のモビリティ分野における課題に取り組んでいる。