ホンダとGM、新型EV2車種の共同開発で合意。GMのEVプラットフォームをホンダ専用にデザイン

新型バッテリー「アルティウム」を搭載するGMの次世代EVプラットフォーム

　GM（ゼネラルモーターズ）と本田技研工業の米国現地法人アメリカン・ホンダモーターは4月2日16時（現地時間）、ホンダ向け新型EV（電気自動車）2車種を共同開発することで新たに合意したと発表した。新型EV2車種は、GMの北米の工場で生産され、2024年モデルイヤーから米国やカナダで販売開始予定としている。

　両社が共同開発する2車種は、GMが開発したグローバルEVプラットフォームと独自の「Ultium（アルティウム）」バッテリーをベースに、ホンダがエクステリアやインテリアについて自社専用にデザイン。ベースとなるプラットフォームもホンダらしい運転特性を実現する設計にするという。

　これまでに、GMとホンダは燃料電池や2018年からはバッテリーモジュール開発、さらに2020年1月にサンフランシスコで披露した自動運転モビリティサービス事業専用車両「Cruise Origin （クルーズオリジン）」の開発など、電動化分野で提携を行なってきた。

　今回合意した新型EV2車種の共同開発において、ホンダはGMのコネクテッドサービス「OnStar（オンスター）」のセーフティ アンド セキュリティ機能を、「HondaLink（ホンダリンク）」に統合して活用。また、いくつかの仕様においては、GMの先進運転支援技術も選択できるようになるという。

新型バッテリー「アルティウム」を搭載するGMの次世代EVプラットフォーム

　GMグローバル商品開発、調達、サプライチェーン担当エグゼクティブ・バイスプレジデント Doug Parks（ダグ・パークス）氏は「今回の合意は、すでに実績のあるホンダとの関係の上に築かれたものであり、GMのアルティウムバッテリーと最新のEVプラットフォームの進化と性能の高さを実証するものです。重要なことは、今回の共同開発が両社の完全電動化に向けた新たな第一歩であり、規模の拡大と生産能力の活用による収益性の高いEVビジネスをもたらすということです。GMはHondaとの緊密な連携による協業で素晴らしい実績を積み上げてきました。今回の新たな提携は両社の関係をさらに強固なものにするでしょう」とコメント。

　アメリカン・ホンダモーター上級副社長Rick Schostek（リック・ショスティック）氏は「この提携により、両社の強みを補完し合い効率を高めることで、お客様により大きな価値を提供できると考えます。また、ほんだとGMのパートナーシップの拡大により、スケールメリットが活かされることで、電動化ロードマップの推進が加速され、業界をリードするホンダの温室効果ガスの排出削減の取り組みをさらに前進させることになります。さらに、われわれは両社のパートナーシップのさらなる進展の可能性についても話し合いを進めています」とコメントしている。