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アウディ、新型「Q3」「Q3 スポーツバック」オンライン発表会レポート。販売活動のデジタル化導入、予約受注は300台以上に

Q3は438万円から、Q3 スポーツバックは452万円から

2020年7月7日 開催

新型「Q3」「Q3 スポーツバック」オンライン記者発表会に出席したアウディ ジャパン代表取締役社長のフィリップ・ノアック氏

 アウディ ジャパンは7月7日、8年ぶりにフルモデルチェンジした新型「Q3」と、クーペスタイルを採用する新型コンパクトクロスオーバーSUV「Q3 スポーツバック」を8月19日より発売すると発表した。価格はQ3が438万円~543万円。Q3 スポーツバックが452万円~563万円。

 同日開催されたオンライン記者発表会に出席したアウディ ジャパン代表取締役社長のフィリップ・ノアック氏は、すでに300台を超える予約受注があることを明らかにするとともに、新型コロナウイルスによる販売活動への影響について、オンライン販売など今後の販売活動においてデジタル化を進めていく考えを示した。

日本導入モデルは1.5リッターガソリン「1.5 TFSI」と2.0リッターディーゼル「2.0 TDI」の2種類のエンジンを用意

8年ぶりのフルモデルチェンジとなる新型Q3
Q3 スポーツバック

 新型Q3/Q3 スポーツバックの日本導入モデルは、新開発の1.5リッターガソリリンエンジン「1.5 TFSI」を搭載する「35 TFSI」、2.0リッタークリーンディーゼルエンジン「2.0 TDI」を搭載する「35 TDI quattro」と、それぞれ2種類のエンジン用意、新型Q3とQ3 スポーツバック合わせて計8モデルをラインアップする。

 1.5 TFSIエンジンは、最高出力150PS、最大トルク250Nmを発生する直列4気筒DOHC 1.5リッターターボエンジンで、高圧の直噴システムを採用するとともに、気筒休止システムのシリンダーオンデマンド(cod)により省燃費を実現。

 2.0 TDIエンジンは、最高出力150PS、最大トルク340Nmを発生する直列4気筒DOHC ターボディーゼルエンジンとなる。

 トランスミッションはいずれのモデルも7速DCT(Sトロニック)を採用。駆動方式は1.5 TFSI搭載モデルが2WD(FF)、2.0 TDI搭載モデルは4WD「quattro(クワトロ)」を採用する。

 4WDのクワトロシステムについては電子制御式油圧多板クラッチを用いたフルタイム四輪駆動システムにより、安定した加速とコーナリングなど優れた走行性能を実現するという。

新型Q3にクーペスタイルの「Q3 スポーツバック」の追加で選択肢が拡大

オンライン記者発表会に出席したアウディ ジャパン代表取締役社長のフィリップ・ノアック氏(右)

 同日開催されたオンライン記者発表会では、ノアック社長が、新型Q3、Q3 スポーツバックの特長と導入の狙いを話した。

 新型Q3/Q3 スポーツバックについて、ノアック社長は「新型Q3は、2012年以来フルモデルチェンジした第二世代モデルです。初代アウディQ3は海外全体で約140万台、日本では1万5000台を販売いたしました。コンパクトSUVは日本で最も人気があるセグメントであり、特にQ3が属するプレミアムコンパクトSUVは、数多くのモデルがひしめく激戦区です。今回の第2世代のアウディQ3で最も大切なことは、アウディブランド初のコンパクトクロスオーバーSUVがラインアップに加わったことです。また、新たにディーゼルエンジンモデルを加えて、さまざまなお客さまの好みとライフスタイルに対応します」と強調した。

2019年のQシリーズの世界販売台数は約75万台で、全体の40%を占める
アウディのQシリーズ

 また、新型Q3/Q3 スポーツバックの販売活動では、「自分だけのアングルを」をコミュニケーションコンセプトに展開していくという。

 ノアック社長は「仕事、愛、そして人生などについて考えますと、それぞれに無限の定義があります。例えば仕事は必ずしも会社ですることとは限りません。家もどこか違うところになることもあります。愛はさまざまな形をとるかもしれません。どのような人生を過ごすかは人によりさまざまな考えがあります。人はそれぞれ異なった感性を持ち、他の人がどのように世界を見ているかは本当のところは分かりません。唯一分かるのは自分の気持ちだけです。だからこそ自分のアングル、視点を持ち、人生を楽しむことが大切です。新型アウディQ3はそれぞれの生活に刺激を与え、毎日を共にします。魅力的なラインアップとさまざまな装備によりあなたの自由を広げることができる、革新的なライフスタイルモデルであると私は思います」との狙いを話した。

新型Q3とSUVクーペの「Q3 スポーツバック」

 続いてオンライン発表会では新型Q3、Q3 スポーツバックの特長を紹介する動画が公開された。

 新型Q3、Q3 スポーツバックのボディサイズは、Q3が4490×1840×1610mm(全長×全幅×全高)、Q3 スポーツバックが4500×1840×1565mm(全長×全幅×全高ルーフアンテナを除く)。ホイールベースは両モデルともに2680mm。

新型Q3

 新たに登場したQ3 スポーツバックは、Q3との比較で全長が約10mm長く、全高が45mm低くなるSUVクーペと位置付けられるモデル。スポーティなスタイルによってキャラクターを明確にしている。

Q3 スポーツバック

 また、Q3/Q3 スポーツバックは、従来モデル比で75mm長くなったホイールベースにより広い居住空間を確保。新型Q3の後席ヘッドクリアランスは従来モデル比で7mm拡大、クーペスタイルのQ3 スポーツバックにおいても十分なスペースを確保したという。

 ラゲッジスペースは通常時で70L拡大した530Lの収容力を持ち、リアシートは前後スライドやリクライニングが可能。リアシートを格納すれば最大1525L(Sportbackは1400L)までスペースを拡大する。

新型Q3のラインアップにクーペスタイルのQ3 スポーツバックを追加することで、ユーザーの選択肢の幅を広げた

 動画に出演したノアック社長からは、Q3は2つのボディー形状と、直噴ガソリンエンジンTFSIに、新設定の直噴ディーゼルエンジンTDIを加えて、ユーザーのさまざまなライフスタイルに対応することが強調された。

予約受注は300台以上。オンライン活用など販売活動をデジタル化

 オンライン発表会のQ&Aセッションでは、新型コロナウイルスによる販売活動への影響についての質問に、ノアック社長が答えた。

 ノアック社長は「今年の初めは非常に好調なスタートを切りました。第1四半期は非常に好調だったのですが、やはり新型コロナウイルスの影響を受けてしまいました。ただ、アウディのディーラーは非常に迅速に対応してデジタルによるオンライン対応を進めました。オンラインツールを使ってクルマを販売することができましたので、早く切り替えることができました。また、アウディジャパンからのディーラーに対するトレーニングについてもオンラインを導入いたしましたので、ディーラーとともに迅速に対応したおかげで厳しい時期ではありましたけど、うまく対応できたと思います」とこれまでの状況を話した。

 新型Q3/Q3 スポーツバックが属するコンパクトSUVセグメントは輸入車ブランド、国産ブランドから新型車の投入が続く激戦区となっている。

 アウディブランドならでは強みについて、ノアック社長は「私たちにとって何より素晴らしいのはデザインだと思います、Q3スポーツバックはこのセグメントいおいてユニークな存在です。また、機能性や居住空間も優れており室内空間も広がり、お客さまのライフスタイルを実現する、自分のやりたいことができるチャンスが広がったことだと思います。私個人としてはBang & Olufsen 3D サウンドシステムは本当に素晴らしいポイントだと思います」と強調、すでに300台以上の予約注文があることを明らかにした。

 加えて、Q3 スポーツバックについてはデザインを重視する人、Q3については居住空間を重視する人に好まれるのではとの見方を示すとともに、これからのマーケットの動向を見守りたいとの考えを話した。

 また、新型Q3/Q3 スポーツバック導入と合わせて取り組む新たな施策については、ノアック社長は「今はこういう状況なので、Eコマースであったりデジタルへの移行を進めていて、これは今後も続くと思います。逆に新しいやり方を試すよい機会だと思っていて、デジタルとかEコマース、そういったものが今後も続いていくんだと思います。特にQ3のようなモデルについては、若い世代のお客さまに向けたモデルでもありますので、こういったモデルをデジタルメディアを使って訴求していきたい。新しいことに取り組むのは非常にエキサイティングなことだと思っています」との考えを述べた。