ニュース

ルノー、第5世代の新型「ルーテシア」を11月6日発売 多彩な先進運転支援システム搭載

ルノー・日産・三菱アライアンスの新プラットフォーム、新エンジン採用

2020年11月6日 発売

236万9000円~276万9000円

新型ルーテシア

 ルノー・ジャポンは10月15日、第5世代にフルモデルチェンジした新型「ルーテシア」を11月6日に発売すると発表した。

 新型ルーテシアでは、装備の違いにより「ゼン(受注生産)」「インテンス」「インテンス テックパック」の3グレードを設定し、価格はそれぞれ236万9000円、256万9000円、276万9000円。ゼンにはブラックダッシュボード、インテンスとインテンス テックパックにはボディカラーに応じてブラック、ライトグレー、ライトグレー レッドインサートの3種類のダッシュボードが組み合わされる。

オレンジ色のトップコートを使用したボディカラーは、自動車では初

新型ルーテシアのボディサイズは4075×1725×1470mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2585mm

 新型ルーテシアは、第4世代のコンセプトをベースとしながらエクステリア&インテリアデザイン、プラットフォーム、パワートレーンの全てを一新するとともに、先進の運転支援システムやBoseが開発した世界初の技術を搭載したスピーカーシステム「Fresh Air Speaker」などを採用するのが新しい。

 エクステリアでは、曲線のみでデザインされた先代モデルのダイナミックなフォルムを継承しながら、新たに直線を効果的に取り入れることで精密さやダイナミズム、スポーティさを表現。ボンネットには彫刻を思わせる直線のプレスラインが入れるとともに、グリルはより大きくなり、ダイナミックで力強い印象に仕上げた。

 ヘッドライトは100%LED化され、ルノーモデルを象徴するCシェイプのデイタイムランプを装備。ヘッドライトユニットには、「目」を思わせる2つの光体と「まつ毛」を思わせる立体的なストライプが組み込まれ、これらはヘッドライトカバーのダイヤモンドのモチーフと相まって新型ルーテシアにより豊かな表情と上品さを与えた。ヘッドライトと同様に、テールランプにもボディの幅広さとシャープな印象を与えるCシェイプのライトが装備されている。

 ボディカラーは、「LOVE」のデザインテーマを連想させるルージュ フラムM、新色のオランジュ バレンシアM(オレンジ)、新色のブルー セラドンM(アクアブルー)、ブラン グラシエ、ブルー アイロンM、ノワール エトワールMの6色のボディカラーが設定される。オランジュ バレンシアMについては、オレンジ色のトップコートを使用することでこれまでにない深みと輝きのあるボディカラーを実現したとのことで、オレンジ色のトップコートを使用したボディカラーの採用は、自動車では初という。

ルージュ フラム M
オランジュ バレンシア M
ブルー セラドン M
ブラン グラシエ
ブルー アイロン M
ノワール エトワール M
LEDヘッドライト
インテンス、インテンス テックパックの17インチホイール
ゼンの16インチホイール

7インチ デジタルインストルメントパネルを新採用

 インテリアでは、波のような曲線と水平基調の造形を取り入れたダッシュボードを採用し、コクピットまわりは人間工学に基づきドライバー側に向けて傾けてあり、センターコンソールもドライバーの手が届きやすいよう高い位置に設置され、より運転に集中できる環境を創出。ダッシュボード、ドアパネル、センターコンソールの側面など、乗員が手を触れるところには高品質なソフト素材を配した(インテンス、インテンス テックパック)。

 レザーステアリングは、第4世代に比べて小さなエアバッグシステムを採用したことによってセンターパッド部を小型化し、メーター類の視認性を向上。ステアリングのスポーク上には運転支援システムやインフォテインメント機能の音声入力が操作できるスイッチが分かりやすく配置され、ドライバーは前方から目を離すことなく運転支援システムの切り替えや、7インチ デジタルインストゥルメントパネルの画面切り替え、ハンズフリー通話へのアクセスが可能。ステアリングホイールはマットクロームフィニッシャーで装飾され、ステアリングヒーターを内蔵。よりスポーティなマニュアルでのギヤチェンジが楽しめるパドルシフトも装備する。

 また、形状が見直されたフロントシートは座面長を長く取り、包み込むような形状でサポート性を向上させたほか、工夫されたシートバックの形状によって後席乗員の膝まわりのスペースにゆとりが生まれたという。

 一方、新型では従来のアナログディスプレイに代えて、7インチ デジタルインストルメントパネルを採用し、エンジン回転数や速度をデジタルディスプレイで表示し、ルノー・マルチセンス(インテンス、インテンス テックパック)と連動して選択した運転モードに応じたイルミネーションカラーを反映する。

インテリアでは波のような曲線と水平基調の造形を取り入れたダッシュボードを採用したほか、レザーステアリング、形状が見直されたフロントシートなどを装備

 そのほかBoseが開発したスピーカーシステム「Fresh Air Speaker」で採用する小型サブウーファーは、リアラゲッジスペースを損なうことなく車外からの空気を取り入れることで、豊かでパワフルな低音を再生するのが特徴。このサウンドシステムは小型サブウーファー、低域を再生する4つのウーファー、高域を再生する4つのトゥイーターの9スピーカーから構成され、立体的な音響効果を実現するとのこと。

多彩な先進運転支援システムを搭載

ルノー・日産・三菱のアライアンスにより開発された新開発の直列4気筒DOHC 1.3リッター直噴ターボエンジン。最高出力131PS/5000rpm、最大トルク240Nm/1600rpmを発生

 シャシーまわりについては、今回新型ルーテシアではルノー・日産・三菱のアライアンスにより新設計されたモジュラープラットフォーム「CMF-Bプラットフォーム」を初採用。この最新プラットフォームは先代モデルのプラットフォームから約50kgの軽量化を行ないながら高い剛性を持つ。また、さまざまな路面での静粛性やエンジンルームの遮音性、ボディ下面を覆うパネルによる空気抵抗の軽減など、新型ルーテシアの高い基本性能を支えているという。

 パワートレーンも同アライアンスにより開発された新開発の直列4気筒DOHC 1.3リッター直噴ターボエンジンを搭載し、最高出力131PS/5000rpm、最大トルク240Nm/1600rpmを発生。トランスミッションにはパドルシフトを備えた電子制御7速AT(7EDC)を組み合わせており、先代モデルの6段から新たに7段に多段化された。WLTCモード燃費は17.0km/Lとのこと。

 なお、新型ルーテシアでは多彩な先進運転支援システムを搭載しており、フロントガラス中央上部のカメラとフロントバンパー内のレーダーによるアダプティブクルーズコントロール(ストップ&ゴー機能付)、レーンセンタリングアシストを組み合わせて運転をサポートする「ハイウェイ&トラフィックジャムアシスト」をはじめ、フロントバンパー、両側ドアミラー、リアゲートに取り付けられた4つのカメラが車両の周囲の状況を撮影し、真上から見下ろしたような俯瞰映像を合成する「360°カメラ」、衝突被害軽減ブレーキなどをグレード別で装備する。