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SUPER GT第7戦もてぎ、WedsSport GR Supraがポール獲得 GT500はヨコハマタイヤの1-2、GT300はUPGARAGEイエローのNSXがポール獲得、BRZは2位

2021年11月6日~7日 開催

GT500のポールポジションを獲得した19号車 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/宮田莉朋組、YH)

 SUPER GT第7戦もてぎ「2021 AUTOBACS SUPER GT Round7 MOTEGI GT 300km RACE」が、11月6日~7日の2日間に渡り開催されている。11月6日の午後には予選が行なわれ、明日の決勝レースに向けたグリッドが決定した。

 SUPER GT特有のルールである「サクセスウェイト」(ポイントを獲れば獲るほどハンデとして搭載されるウェイトが増えていく制度)が、このレースの前まではポイント×2kg(GT300はポイント×3kg)となっているが、このレースではそれが半分になり、そして今月末に予定されている最終戦では搭載がなくなることになるため、ポイントランキング上位勢にとってはこのレースで大きなポイントを獲ることがチャンピオンへ近づくことになるため重要なレースと言える。

 GT500のポールポジションを獲得したのは19号車 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/宮田莉朋組、YH)。2位は24号車 リアライズコーポレーション ADVAN GT-R(高星明誠/佐々木大樹組、YH)でヨコハマタイヤ勢が1-2という結果になった。予選3位は8号車 ARTA NSX-GT(野尻智紀/福住仁嶺組、BS)となった。

 GT300は18号車 UPGARAGE NSX GT3(小林崇志/名取鉄平組、YH)がコースレコードをマークしてポールポジションを獲得した、ドライバーの名取選手はキャリア初のポールポジション。予選2位はランキングトップの61号車 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝組、DL)で、直接のライバルが予選下位に沈んだため、悲願のチャンピオン獲得に向けて嬉しいフロントロー獲得となった。3位は55号車 ARTA NSX GT3(高木真一/佐藤蓮組、BS)。

GT500クラスは、ヨコハマタイヤの1-2フォーメーションで19号車 WedsSport ADVAN GR Supraが今シーズン2回目のポール獲得

今シーズン2回目のポールを獲得した19号車 WedsSport ADVAN GR Supra

 GT500の予選1回目(Q1)は実質2位に16点差をつけているポイントリーダーの1号車 STANLEY NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐組、BS)がQ1を突破できるかどうかに注目が集まった。ツインリンクもてぎはホンダ NSX-GTが有利なサーキットとされており、1号車としては60kgのウェイトハンデがあり、50kg分は燃料への供給を絞る燃料リストリクターに置き換えられてしまうため、決勝レースでは前の車を抜くのは難しいと考えられ、予選で前に行くことが重要だと考えられているからだ。

ポイントリーダーの1号車 STANLEY NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐組、BS)

 このため1号車 STANLEY NSX-GTはエースの山本尚貴選手がアタッカーを担当することになり、明らかに予選で少しでも前に行く作戦にでてきた。しかし、この作戦は功を奏さず、最後の最後まで8位で粘っていたが、最後に逆転され最終的に10位になった。

ランキング実質3位の36号車 au TOM'S GR Supra(関口雄飛/坪井翔組、BS)

 ただし、1号車にとって不幸中の幸いだったのは、トヨタ勢のランキング上位となる実質3位の36号車 au TOM'S GR Supra(関口雄飛/坪井翔組、BS)が14位、ランキング実質7位の14号車 ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/山下健太組、BS)が9位でQ1を突破できなかったところだろう。ただし、ランキング実質2位のAstemo NSX-GT(塚越広大/ベルトラン・バゲット組、BS)、ランキング実質4位の23号車 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組、MI)は7位で予選2回目(Q2)へと進んだ

ランキング実質2位のAstemo NSX-GT(塚越広大/ベルトラン・バゲット組、BS)
ランキング実質4位の23号車 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組、MI)

 Q1でトップタイムをマークしたのは24号車 リアライズコーポレーション ADVAN GT-R(高星明誠/佐々木大樹組、YH)で、トヨタ勢のトップは6位になった19号車 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/宮田莉朋組、YH)となり、ヨコハマタイヤは2台ともQ2へ進んだ。

 Q2ではヨコハマタイヤ勢が大きく躍進し、フロントローを独占した。最初にタイムを出したのは24号車 リアライズコーポレーション ADVAN GT-Rだが、最終的に逆転でポールポジションを獲得したのはQ1では6位だった19号車 WedsSport ADVAN GR Supra。ドライバーの宮田選手は第2戦富士に続いて今シーズン2回目のポールポジションとなった。

予選2位の24号車 リアライズコーポレーション ADVAN GT-R(高星明誠/佐々木大樹組、YH)
予選3位の8号車 ARTA NSX-GT(野尻智紀/福住仁嶺組、BS)

 予選3位は8号車 ARTA NSX-GT(野尻智紀/福住仁嶺組、BS)。4位は12号車 カルソニック IMPUL GT-R(平峰一貴/松下信治組、BS)、5位は16号車 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT(笹原右京/大湯都史樹組、DL)、6位は39号車 DENSO KOBELCO SARD GR Supra(ヘイキ・コバライネン/中山雄一組、BS)となった。

順位カーナンバーマシンドライバーQ1Q2タイヤサクセスウェイト
119WedsSport ADVAN GR Supra国本雄資/宮田莉朋1分36秒9331分35秒893YH20
224リアライズコーポレーション ADVAN GT-R高星明誠/佐々木大樹1分36秒6021分36秒071YH16
38ARTA NSX-GT野尻智紀/福住仁嶺1分36秒7501分36秒162BS35
412カルソニック IMPUL GT-R平峰一貴/松下信治1分36秒8681分36秒524BS32
516Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT笹原右京/大湯都史樹1分36秒9181分36秒556DL13
639DENSO KOBELCO SARD GR Supraヘイキ・コバライネン/中山雄一1分37秒0251分36秒612BS26
723MOTUL AUTECH GT-R松田次生/ロニー・クインタレッリ1分36秒9591分37秒305MI37
817Astemo NSX-GT塚越広大/ベルトラン・バゲット1分36秒6021分37秒484BS44
914ENEOS X PRIME GR Supra大嶋和也/山下健太1分37秒068BS35
101STANLEY NSX-GT山本尚貴/牧野任祐1分37秒101BS60
1164Modulo NSX-GT伊沢拓也/大津弘樹1分37秒194DL5
1237KeePer TOM'S GR Supra平川亮/サッシャ・フェネストラズ1分37秒254BS30
133CRAFTSPORTS MOTUL GT-R平手晃平/千代勝正1分37秒264MI36
1436au TOM'S GR Supra関口雄飛/坪井翔1分37秒293BS41
1538ZENT CERUMO GR Supra立川祐路/石浦宏明1分37秒344BS26

GT300クラスは、UPGARAGE NSX GT3の名取選手が初めてのポールを獲得。SUBARU BRZは予選2位になり選手権争いで優位に

GT300のポールを獲得した18号車 UPGARAGE NSX GT3(小林崇志/名取鉄平組、YH)

 GT300は今シーズンの通例通り、2つのグループ(Aグループ、Bグループ)に分けられて予選1回目(Q1)が行なわれた。今回はレギュラー参戦している22号車 アールキューズ AMG GT3(和田久/城内政樹組、YH)が欠場となったため、通常の29台から1台減って28台になり、それぞれ14台ずつで戦われ、うち上位8台、合計16台が予選2回目(Q2)へと進出することになる。

ポイントランキング1位の61号車 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝組、DL)

 Aグループには、ポイントランキング1位でサクセスウェイト75kgの61号車 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝組、DL)、シリーズ3位でサクセスウェイト54kgの244号車 たかのこの湯 GR Supra GT(三宅淳詞/堤優威組、YH)などが含まれており、注目を集めたが、61号車 SUBARU BRZ R&D SPORTが3番手のタイムで、そして244号車 たかのこの湯 GR Supra GTは4位と着実にQ2へと進んだ。また、Aグループのトップタイムはランキング4位の11号車 GAINER TANAX GT-R(平中克幸/安田裕信組、DL)で、引き続きサクセスウェイトは重いはずのランキング上位勢がQ2へ進む結果となった。

ランキング3位の244号車 たかのこの湯 GR Supra GT(三宅淳詞/堤優威組、YH)

 Bグループはランキング2位でサクセスウェイト57kgの56号車 リアライズ日産自動車大学校 GT-R(藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組、YH)、ランキング5位で同45kgの55号車 ARTA NSX GT3(高木真一/佐藤蓮組、BS)などが含まれている。56号車 リアライズ日産自動車大学校 GT-Rは4位、55号車 ARTA NSX GT3は2位でQ2へと進んだ。このBグループでトップタイムをマークしたのは、35号車 arto RC F GT3(ショーン・ウォーキンショー/ジュリアーノ・アレジ組、YH)で、ドライバーのジュリアーノ・アレジ選手は今シーズンからSUPER GTにデビューして、SUPER GTの予選で(Q1とはいえ)最速タイムをマークしたのはこれが初めてだ。

ランキング2位の56号車 リアライズ日産自動車大学校 GT-R(藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組、YH)

 Q2は両グループの上位8台の合計16台で争われ、早いうちに61号車 SUBARU BRZ R&D SPORTがこれまでのコースレコードを破るタイムをマークして、今シーズン4回目のポールをマークしたかと思われたが、終盤に18号車 UPGARAGE NSX GT3(小林崇志/名取鉄平組、YH)の名取鉄平選手がさらに新しいレコードタイムとなる1分45秒654をマークして、キャリア初のポールポジションを獲得した。これで61号車 SUBARU BRZ R&D SPORTは2位になったが、それでも一番重い車でフロントローからのスタートは、直接のライバルとなるランク2位の56号車が予選7位、シリーズ3位の244号車が11位に終わったことやツインリンクもてぎが抜けないコースだと考えると、シリーズチャンピオン争いでかなり優位に立ったと言える。

予選2位の61号車 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝組、DL)
予選3位の55号車 ARTA NSX GT3(高木真一/佐藤蓮組、BS)

 3位は55号車 ARTA NSX GT3、4位は88号車 JLOC ランボルギーニ GT3(小暮卓史/元嶋佑弥組、YH)、5位は21号車 Hitotsuyama Audi R8 LMS(川端伸太朗/篠原拓朗組、YH)、6位は60号車 SYNTIUM LMcorsa GR Supra GT(吉本大樹/河野駿佑組、DL)となった。

順位カーナンバーマシンドライバーQ1Q2タイヤサクセスウェイト
118UPGARAGE NSX GT3小林崇志/名取鉄平1分46秒9051分45秒654 RYH5
261SUBARU BRZ R&D SPORT井口卓人/山内英輝1分46秒6461分45秒669 RDL75
355ARTA NSX GT3高木真一/佐藤蓮1分46秒2371分46秒015BS45
488JLOC ランボルギーニ GT3小暮卓史/元嶋佑弥1分46秒7781分46秒280YH39
521Hitotsuyama Audi R8 LMS川端伸太朗/篠原拓朗1分46秒6441分46秒288YH
660SYNTIUM LMcorsa GR Supra GT吉本大樹/河野駿佑1分46秒3081分46秒375DL44
756リアライズ日産自動車大学校 GT-R藤波清斗/J.P.デ・オリベイラ1分46秒4471分46秒423YH57
825HOPPY Porsche松井孝允/佐藤公哉1分46秒9571分46秒445YH15
911GAINER TANAX GT-R平中克幸/安田裕信1分46秒2821分46秒461DL48
1010GAINER TANAX with IMPUL GT-R星野一樹/石川京侍1分46秒5471分46秒531DL17
11244たかのこの湯 GR Supra GT三宅淳詞/堤優威1分46秒6721分46秒796YH54
1296K-tunes RC F GT3新田守男/阪口晴南1分46秒8731分46秒938DL35
1334Yogibo NSX GT3道上龍/密山祥吾1分46秒3981分46秒948YH8
142muta Racing Lotus MC加藤寛規/阪口良平1分46秒7631分47秒245BS35
1535arto RC F GT3ショーン・ウォーキンショー/ジュリアーノ・アレジ1分46秒1791分47秒566YH
1630TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT永井宏明/織戸学1分46秒767DNSYH12
1765LEON PYRAMID AMG蒲生尚弥/菅波冬悟1分46秒823BS42
1852埼玉トヨペットGB GR Supra GT吉田広樹/川合孝汰1分47秒020BS45
197Studie PLUS BMW荒聖治/山口智英1分46秒841YH
2087グランシード ランボルギーニ GT3松浦孝亮/坂口夏月1分47秒170YH12
219PACIFIC NAC CARGUY Ferrariケイ・コッツォリーノ/横溝直輝1分46秒856YH21
226Team LeMans Audi R8 LMS本山哲/片山義章1分47秒526YH
234グッドスマイル 初音ミク AMG谷口信輝/片岡龍也1分47秒260YH38
24360RUNUP RIVAUX GT-R青木孝行/大滝拓也1分48秒105YH
255マッハ車検 GTNET MC86 マッハ号平木湧也/平木玲次1分47秒570YH9
2650Arnage AMG GT3加納政樹/柳田真孝1分48秒333YH
2748植毛ケーズフロンティア GT-R田中優暉/飯田太陽1分49秒218YH
2831TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT嵯峨宏紀/中山友貴1分48秒431BS32