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フォルクスワーゲンファン「VWer(ヴィーワー)」が集う「Volkswagen Fan Meeting」、東京 豊洲で初開催

2024年9月28日 開催

CITABRIA BAYPARK GRILL&BARでフォルクスワーゲンのファンイベント「Volkswagen Fan Meeting」を開催

Type1から最新のゴルフ8まで計16台のオーナーが参加

 フォルクスワーゲン ジャパンは9月28日、CITABRIA BAYPARK GRILL&BAR(東京都江東区豊洲)においてフォルクスワーゲンのファンイベント「Volkswagen Fan Meeting」を開催した。このイベントには1956年式のType1から最新のゴルフ8まで計16台のオーナーが参加し、フォルクスワーゲン ジャパンの新ブランドディレクターであるイモー・ブッシュマン氏らとの交流を楽しんだ。

 フォルクスワーゲンは現在、品質やサービス、ユーザーエクスペリエンスの向上を図ることで、もう一度幅広い人々から愛されるブランドになるという「Love Brand(ラブ ブランド)」と呼ばれる取り組みを全世界で行なっている。これはかつてテクノロジーにフォーカスしすぎ、ブランドとしての温かみに欠けていたところを原点として展開しているもので、今回の「Volkswagen Fan Meeting」はそのLove Brandの一環として実施された。

イベントには新旧計16台のフォルクスワーゲンオーナーが参加
10月1日の正式発売に先立ち新型「T-Cross」を一般公開

 フォルクスワーゲン ジャパンの新ブランドディレクターであるブッシュマン氏は、2024年8月1日付で就任したばかり。1998年にドイツのアウディ本社でキャリアをスタートさせたのち、アウディAGのセールスマネージャーとして日本のマーケットを担当。2010年8月~2014年6月にはフォルクスワーゲン本社のフォルクスワーゲン乗用車ブランドでセールス ファーイーストのゼネラル マネージャーとして日本を含むアジアのマーケットを担当するなど、日本への造詣が深い人物として知られる。

 会の冒頭にあいさつを行なったブッシュマン氏はこれまでの経歴や愛車遍歴について語るとともに、今回日本での職務についたことに対し「私も含めて家族全員すごくうれしい気持ちでした。長女は18歳なのですが、彼女は東京生まれなので本当に故郷に帰るみたいな気持ちでとてもうれしかったようです。今回、フォルクスワーゲンを愛してくださっている皆さまにお会いできてとてもうれしく思っています」と感謝の意を述べた。

 また、フォルクスワーゲンとして定期的に行なっていたユーザー参加型のイベントが、コロナウイルスの猛威によって開くことができなかったとしつつ、「これからこういったイベントを再開していきたいと思っています。皆さまに定期的にお会いして、皆さまの声を聞いて、何かできることはないか、変えることができることはないか。ブランドを発展するにはどうしたらいいかといったヒントをいただきたいと思っております」とコメントした。

フォルクスワーゲン グループ ジャパン株式会社の新ブランドディレクターであるイモー・ブッシュマン氏

 参加者はフォルクスワーゲン ジャパンの公式インスタグラムで募り、愛車の写真を投稿した約1000名のファンの中から抽選で16組をイベントに招待。「My Volkswagen Story」と呼ばれるプログラムでは、参加者全員がSNSに投稿した愛車の写真やお気に入りのポイントなどを披露し、長らくフォルクスワーゲン車を乗り継いできた理由など“フォルクスワーゲン愛”が語られた。また、「スマホで撮れる愛車撮影ワークショップ」が開かれるとともに、10月1日の正式発売に先立ち新型「T-Cross」を一般公開するなど、来場者は和気あいあいとした雰囲気の中でイベントを楽しんだ。

 なお、「Volkswagen Fan Meeting」の開催は今回が初となり、それを記念してフォルクスワーゲンファンの愛称を会場で決定するイベントも開かれた。事前に参加者から寄せられた案をもとに、最終的に3つに絞られた候補の中から参加者の多数決で「VWer(ヴィーワー)」に決定している。

「My Volkswagen Story」では自動車ジャーナリストの生方聡氏(中)が進行役を務めるとともに、フォルクスワーゲン グループ ジャパン株式会社のブッシュマン氏(右)、沼口悠子さん(左)も参加者のモデルについて意見交換を行なった
TAKA san(Type3)
まどやんさん(ゴルフ TDI R-Line Platinum Edition)
acopero san(ティグアン)
チュウジさん(アルテオン)
なおさん(ゴルフ8 TDI)
ハービーさん(Type1)
saya san(The Beetle)
jaga san(パサート オールトラック)
トモモさん(ゴルフ GTI TCR/ゴルフ トゥーラン)
まきこさん(ゴルフ1 カブリオレ)
ユースケさん(New Beetle カブリオレ)
おがみさん(ゴルフ Cli[90年式])
スーさん(ゴルフR ヴァリアント)
ぐっさん(Type1 oval[1956年式])
しもザラスさん(1963 Wagen bus)
リョウさん(T-Cross)

ドイツ国内で工場を閉鎖するとの報道、日本への影響は?

囲み取材に応じたブッシュマン氏

 また、囲み取材に応じ、イベントの感想について聞かれたブッシュマン氏は「このイベントで学んだことは、日本においてフォルクスワーゲンブランドは自動車業界に不可欠なブランドだということを実感したことです。こんなにこのブランドに対して情熱を持ってくださるマーケットはないぐらい、本当にパッションにあふれていました。なので、ラブ ブランドになるという戦略の方向性は間違っていないなと感じました。強い基盤はすでにありますので、私たちからのメッセージをより多く、より広くお客さまに伝えていくことが次のステップだと思っています」とコメント。

 そのほか、2024年および2025年の販売見通しについては「構造的なチャレンジもありまして、年内のターゲットはボトムで2万5000台~2万7000台と見ております。これは需要が弱いということではなく、供給の問題に関わることが多くありまして、コロナ以降、特に日本のスペックにあったクルマについて十分な台数を確保するのが難しいという状況が続いております。ただ、私が着任する前からチーム(フォルクスワーゲン ジャパン)はこの問題に取り組んでおり、ドイツの本社とも交渉していますので、どんどん新しいクルマが届き始めております。ご存じのとおり、4台の新型車導入をするということで、お客さまに供給できるクルマの台数は着実に増えています。来年度の販売台数の目標ですが、もちろん今年度よりも多くの台数を獲得する、達成するというのが目標です」と説明。

 さらにドイツ国内で工場を閉鎖するとの報道について、日本への影響があるかどうか問われたブッシュマン氏は「今起こってることはおどろくべきこととは思っていなくて、フォルクスワーゲンの業績を見ますと、会社をもっと理想的な形にしていかなければいけない、そうすることで将来の成長のための投資ができるようになるということでこの戦略を今やっているところです。将来の技術に投資するために、現在のコスト体系を見直しているところです。効率性の問題になると思うんですけれども、ドイツで話し合ってること、そして記事に出ていることというのは、やはり効率的な工場の運営とは何なのか、ということに尽きるかと思います。この問題は日本のみならず、世界中のクルマの供給に影響を与えるものではありません。今話し合ってるのは、1つの工場で作られている1つのモデルを他の工場に生産移管できないかという話なのです。なので、移管された方の工場の生産効率性は上がります。そしてなくなってしまった方の工場の効率性はわるくなるので、その小さくなってしまった工場をどうするかというのが議論の中心です。なので、他の工場で必要な数量のクルマは作れますので、供給には問題ありません」と述べている。