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伊フェラーリ、V8直噴ターボ搭載の「カリフォルニア T」を公開

従来型と比べ出力は70CV向上しながら燃費を約15%低減

カリフォルニア T
2014年3月4日(現地時間)公開

新開発のV型8気筒3855cc直噴ターボエンジンは最高出力412kW(560CV)/7500rpm、最大トルク755Nm(77kgm)/4750rpmを発生

 伊フェラーリは3月4日(現地時間)、リトラクタブル・ハードトップを備えたコンバーチブルモデル「カリフォルニア T」を、同日開催となったジュネーブショーで公開した。

 カリフォルニア Tは、フェラーリのDNAであるスポーツ性能を具現化する一方で、リトラクタブル・ハードトップ、2+2レイアウトといった機能性を兼ね備えたモデル。

 注目はミッド・フロントに低く搭載された新開発のV型8気筒3855cc直噴ターボエンジンで、エンジン内部にはフォーミュラカーで培われた技術を用いたとし、フェラーリ伝統のフラットプレーン・クランクシャフト、ツインスクロール・タービン、3ピース構成の鋳造エキゾーストマニホールドなどによってカリフォルニア Tのエンジンは「心を奪うパワフルなサウンドを奏で、回転の上昇に合わせてより魅力的なものへと変化する」という。最高出力は412kW(560CV)/7500rpm、最大トルクは755Nm(77kgm)/4750rpm。0-100km/h加速は3.6秒、0-200km/h加速は11.2秒となっている。従来型の「カリフォルニア」と比べて出力は70CV向上し、トルクを49%増加させた一方で、ハイギヤード化した7速ギア(トランスミッションは7速F1デュアルクラッチ)で約15%の燃費を抑えることに成功した。

 ボディーサイズは4570×1910×1322mm(全長×全幅×全高)で、デザインはフェラーリ・スタイリング・センターとピニンファリーナの共同作業によるもの。シャシーとボディーシェルはアルミニウム製となっている。ルーフの開閉時間は14秒。ボディー側面では「250テスタロッサ」で有名なポンツーンフェンダー・スタイルのデザインを採用している。

 エアロダイナミクスについては「F12 ベルリネッタ」で蓄積したノウハウを活かしたといい、フロントのダウンフォースを向上させつつブレーキを冷却するセミコーン・ディフューザー、走行中にホイールを覆って気流の渦を発生させ、セミコーン・ディフューザーの効果を増幅するフロントタイヤ前のカーブしたダム、アンダーボディーにラジエーターを抜けた冷却気流を排出するベントなどが設けられている。

(編集部:小林 隆)