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奥川浩彦の「撮ってみましたF1日本グランプリ2026」(後編)

2026年3月27日〜29日 開催
撮ってみましたF1日本グランプリ2026後編

 Car Watch創刊の2008年から年に1回だけ掲載している「撮ってみましたF1日本グランプリ」は今年で17回目(=17年)。前編はピットウォークが行なわれた木曜日とFP1、FP2が行なわれた金曜日の様子をお届けした。後編は、予選が行なわれた土曜日、決勝が行なわれた日曜日の様子などをお伝えしよう。

土曜日の朝も渋滞

 例年どおり土曜日は7時半に名鉄堀田駅でKさんをピックアップ。名古屋のホテルに宿泊しているライターの笠原さんと筆者の息子の4人でこの日は鈴鹿サーキットに向かうこととなった。

 機材搬入の木曜、フリー走行が行なわれた金曜日、2日連続で朝の伊勢湾岸道は渋滞した。土曜日はさらに深刻。渋滞情報を見ると伊勢湾岸道が大渋滞。Googleマップも名古屋高速の名古屋西料金所の手前で高速を降りて、1つ先の蟹江インターチェンジ(以下IC)から東名阪を使用するルートを提示。過去、ほぼ100%伊勢湾岸道を使用していたので異例な展開となった。

 名古屋高速を利用して東名阪方面へ。電光掲示板には「この先-弥富 工事渋滞 5km 45分」とヘビーな渋滞予告。東名阪のこの区間は何年も工事渋滞が毎日発生しているのでここ数年通ったことはない。Googleマップの指示にしたがい、渋滞の手前の千音寺出口で降りて一般道へ。東名阪の最初の蟹江ICを目指した。例えると、東名高速の東京料金所手前で工事渋滞が発生しているので、首都高の用賀で降りて東名川崎ICから東名高速に乗るイメージだ。

右側「この先-弥富 工事渋滞 5km 45分」の表示

 ETCの記録を見ると7時43分に名古屋高速 千音寺出口を降りて、7時58分に東名阪 蟹江ICの料金所を通過しているので15分+αで渋滞を通過したこととなる。実際に走行してみると、蟹江ICから東名阪を利用する方法はまぁまぁ正解。

 東名阪、西向き・下り方面の2車線が1車線になるのは蟹江ICの出口付近。そこから次の弥富ICの出口までが1車線規制となっている。すでに1車線に規制されたところに蟹江ICから合流するので合流後は速度規制でやや遅めとなるが、止まることはなく弥富ICの出口付近から2車線となる。

1車線に規制された本線に蟹江ICから合流
弥富ICの出口付近から2車線となる
土曜日、朝の渋滞。鈴鹿方面に向かう東名阪も伊勢湾岸道も渋滞中

 しばらく順調に流れ四日市ICと鈴鹿ICの中間、3車線が2車線になるところで渋滞。いったん速度を回復し最後に鈴鹿IC出口から料金所まで渋滞。電光掲示板に「四日市IC - 鈴鹿IC 渋滞」と表示されるのを、筆者は鈴鹿ICの出口渋滞と思っていたが、実際の渋滞は3車線が2車線になる四日市ICと鈴鹿ICの中間の渋滞だった。結果、名古屋高速の堀田ランプから鈴鹿ICまでは60分、鈴鹿ICから鈴鹿サーキット南ゲートまでは25分、トータルは約1時間半となった。

四日市ICと鈴鹿ICの中間、3車線が2車線になるところで渋滞
鈴鹿IC出口で料金所まで少し渋滞

フリー走行3回目はスプーンでリベンジ

 FP3の開始時刻は11時半。フォトグラファーをコースサイドに運ぶシャトルバスの出発時刻は10時50分。セッション40分前は全セッションの中で1番短い。ちなみに午後の予選は1時間15分前にバスが出るのでコースサイドで1時間以上待たされるため、徒歩で行ける東コースの撮影を予定している。

 昨年は進入側から撮影を開始、スプーン1つ目を撮ってスプーン2つ目で赤旗(芝生炎上)によりセッションが中断・終了となった。なので、今年はスプーン2つ目から撮影を開始して進入側へ戻る予定。

 スプーンに到着。バスを降りて最後に撮影予定のスプーン入口に移動。セッション開始まで、30分ほどの待ち時間でスプーン2つ目まで撮影ポイントを確認する。スプーン1つ目の進入、正面からの撮影は縁石を撮ってモニターで確認すると陽炎の影響が大きそう。同様にスプーン2つ目から西ストレートに向かうマシンのバックショットも陽炎で難しそうだ。

バスを降りてスプーン入口に向かう筆者。息子がスマホで撮って送ってきた
スプーン入口から撮影ポイントの確認を開始。スプーンにも設置された仮設スタンドが見える

 昨年より大きく変わったのはスプーン1つ目付近のデブリフェンス(金網)。立派なフェンスが新調されていた。観客席からは撮影しにくくなったかもしれない。コースマーシャルの人に、スプーンはレッドゾーンなしなので、フェンスの前、ガードレールとの間に入って撮影できることを確認。雑談で「このデブリフェンスはFIA公認なんですよ」とシールが貼られていることを教えてくれた。

スプーン1つ目付近のデブリフェンスが新調されていた
撮影用のカメラホール付近
アマチュアカメラマンに人気のカメラホールの隙間は健在
従来のフェンスより高くなった?土手の上からフェンス越しの撮影は難しい?
フェンスに貼られたFIA公認のシール。QRコードのリンク先はBRUGG GEOBRUGG社のウェブサイト

 スプーン2つ目で撮影開始。昨年はスプーン2つ目を標準ズームで、進入側のテントまで背景に入れて撮ろうとしたら赤旗セッション終了。リベンジ、焦点距離67mm、シャッター速度1/30秒で撮影し昨年積み残した課題を克服した。

スプーン2つ目、焦点距離67mm、シャッター速度1/30秒で撮影

 スプーン1つ目に移動。焦点距離105mm、シャッター速度1/100秒で流し撮りをしたあと、写ったらラッキーでマシンの正面を焦点距離400mm、シャッター速度1/640秒で撮影した。

スプーン1つ目、焦点距離105mm、シャッター速度1/100秒で撮影
焦点距離400mm、シャッター速度1/640秒で撮影

 スプーン進入側に移動。ブレーキングポイントを焦点距離90mm、シャッター速度1/60秒で撮影。セッション時間は残りわずか。スプーンの入口付近まで大移動。セッション終了後のスタート練習を終えたマシンを、スプーン全体が写るように焦点距離24mm、シャッター速度1/200秒、マニュアルフォーカスによる置きピンで撮ってFP3は終了した。

ブレーキングポイントを焦点距離90mm、シャッター速度1/60秒で撮影
スプーン入口、焦点距離24mm、シャッター速度1/200秒、マニュアルフォーカスによる置きピンで撮影

 スプーン入口はすぐ後ろがスプーンに向かう観客の通路となっている。セッション終了後、金網越しに「奥川さんですか」と声を掛けられた。金曜の夜、国道23号沿いのお店で食事をした。その店はFacebookで知り合ったF1好き、写真好き、オーディオ好き、大谷翔平好き……、筆者と嗜好が近いSさんがよく行くお店。声を掛けてくれたのはそのSさん。ずっとFacebookつながりだったが、やっと会うことができた。

F1公式パスタパートナー

 パドックでは昨年はスイーツ、一昨年は焼き鳥などのキッチンカーが出展し無料で振る舞われた。今年はF1公式パスタパートナーとなったバリラ(Barilla)社が、各チームのホスピタリティと同じスペースで出展。無料でペンネを提供していた。

バリラ社はチームホスピタリティと同じスペースで出展していた
受け付けでソースを希望できる。時間によっては建物の外まで列ができていた
2種類のパスタ・ソースを選ぶことができる。もちろん複数も可
筆者は……3回くらい食べた

予選の撮影は逆バンクからS字へ

 決勝の撮影ポイントから逆算して、予選は逆バンクから撮影開始。Q1は木曜日の下見でテレビクルーが使用する逆バンクのカメラホールの隙間から、最初はマシンを焦点距離300mm、シャッター速度1/400秒で撮影。次は背景に鈴鹿の街を入れて焦点距離153mm、シャッター速度1/400秒で撮影。同じ場所でシャッター速度1/80秒で流し撮りを2パターン撮影した。

焦点距離300mm、シャッター速度1/400秒でマシンをアップで撮影
焦点距離153mm、シャッター速度1/400秒で背景に鈴鹿の街を入れて撮影
焦点距離107mm、シャッター速度1/80秒で撮影
焦点距離106mm、シャッター速度1/80秒で撮影

 予選Q2はS字2つ目に移動。S字2つ目は報道エリアのサービスロードとコースが近すぎるので、土手を登って金網の前で撮影する。逆バンク側の斜面の短いところを登って、金網に沿ってS字側に移動。前列のお客さんに「2~3周、お邪魔します」と挨拶をして撮影開始。焦点距離124mm、シャッター速度1/125秒で撮影した。

逆バンク側の斜面の短いところにサンニッパ付きのカメラを置き、望遠ズームを持って土手を登る(息子がスマホで撮影)
金網にそってS字側に移動
S字2つ目、クリッピングポイント付近を通過するマシンを2~3周撮影
S字2つ目を焦点距離124mm、シャッター速度1/125秒で撮影

 土手を降りてS字1つ目方向に移動。S字1つ目を抜けるマシンをC席の観客席をバックに縦位置と横位置で撮影。「新聞の紙面で使うなら縦位置かな」と思いながら撮った。

大観衆を背景に入れて縦位置で焦点距離234mm、シャッター速度1/500秒で撮影
横位置で撮った写真は初公開。焦点距離153mm、シャッター速度1/500秒で撮影

 少し進んでS字1つ目を抜けるマシンを焦点距離400mm、シャッター速度1/500秒で撮影してQ2の撮影を終えた。

焦点距離400mm、シャッター速度1/500秒で撮影

 Q3はS字トンネルを抜けてコースのインサイドへ。木曜に3分咲きだった桜がかなり満開に近づいたので、S字1つ目、桜を背景に入れて焦点距離45mm、桜が流れすぎないようにシャッター速度1/160秒で撮影。最後は2コーナーB席スタンドを背景に入れて、S字に進入するマシンを焦点距離100mm、シャッター速度1/60秒で撮影しQ3が終了した。

焦点距離45mm、シャッター速度1/160秒で桜が流れすぎないように撮影
B席スタンドを背景に入れて焦点距離100mm、シャッター速度1/60秒で撮影

 予選結果の記事を公開し、シャトルバスで南コースの駐車場へ。南ゲートを19時7分に出て、鈴鹿IC手前の渋滞は右に避け、19時34分に鈴鹿IC料金所を通過。大きな渋滞はなく伊勢湾岸道経由で20時15分に名古屋高速 呼続出口を降りた。所要時間は1時間8分だった。

日曜の朝……毎日渋滞

 日曜日は12時に始まるドライバーズパレードまでに到着すればよいので、例年どおり8時半に名古屋を出発。伊勢湾岸道は木曜、金曜、土曜、そして日曜日も渋滞。Googleマップが示したルートは名古屋高速の名古屋西ジャンクション(以下JCT)から飛島JCTに向かい伊勢湾岸道の渋滞の先に合流するルート。

 渋滞はなく、ETCの記録をみると名古屋高速 堀田ランプからみえ川越ICまで33分。金曜日の帰路のみえ川越から伊勢湾岸道経由で名古屋高速 呼続出口まで23分なので遠回りしたため時間はかかった。木曜から日曜の朝のルートは図のようになった。

木曜、金曜、土曜、日曜の朝の移動ルート。伊勢湾岸道の飛島JCTの東側が毎日渋滞した
東名阪は「四日市-鈴鹿 渋滞 4km 10分」の表示

 みえ川越ICを出て「四日市・いなばポートライン」を利用し、国道23号を横切りJRの線路に沿ってJR四日市駅前を抜け、海山道一の交差点で国道23号に合流した。鈴鹿市に入り柳ランプウェイの陸橋付近から今年も渋滞。中勢バイパスは白子駅~サーキットのシャトルバス専用道で一般車は通行止めとなっているが、前年と同様Googleマップは中勢バイパスを通るようにルート案内。その先の信号でUターンする車がいるなど、この区間で部分的な渋滞が発生していた。

国道23号は柳ランプウェイの陸橋付近から渋滞
中勢バイパスはバス専用道で通行止め

 南玉垣町北を右折し、上野鈴鹿線に入り、サーキット道路を横切り、開通したばかりの磯山バイパスで御園方面に向かった。できたばかりで電柱も街路灯もないこの道の田園風景はなかなかのものだ。中勢バイパスを横切る信号でやや渋滞。名古屋から1時間40分ほどで南ゲートに到着した。この日は南ゲートでKさんと一緒に車を降りて、筆者が購入した電子チケットで受け付けをした。これで筆者も日曜の入場者13万人分の1となった。

開通したばかりの磯山バイパス。田園風景が凄い
伊勢鉄道の下を通過
中勢バイパスを横切るところでプチ渋滞
Kさんが電子チケットで受け付け。この後自分も受け付けをした

チケット争奪戦はどうなった?

 一昨年、春開催になってからF1チケットの販売は待合室方式となった。チケット発売の時刻になると、ブラウザの表示は「アクセスが集中しているため、順番にご案内しております。」に切り替わり、しばらくするとアクセスできる予定時刻が表示される。その時間が端末やブラウザに90分、30分、1分などと表示される。短い時間が表示された人は希望のチケットが買える可能性が高い。

 一般的に待合室方式の必勝法は多くのブラウザを用意して、最短時間が表示されたブラウザで購入すること。移住前、川崎市にいたときは2024年分(発売は2023年12月)、2025年分(同2024年10月)と“1分”の表示が出て希望の席を買うことができた。

昨年、2025年分(発売は2024年10月)のチケットは11時2分に1分05秒待ち、11時3分につながった
一昨年、2024年(発売は2023年12月)の購入時のLINE。11時2分に「1分出た」11時5分に「買えた」とコメント

 この頃はKさんもブラウザの数を増やしているが筆者の方が早くつながった。SNSでスマホ、タブレットを多数用意しチケット争奪戦に参戦している人も、そこそこ苦戦していた。

 昨年のこの連載で、F1チケット購入の切り札として、
・ブラウザの数を増やしただけでは早くつながらない
・F1チケット購入の切り札はNURO光かもしれない
と仮説を書いた。ブラウザ(端末)数を増やすのは基本。それに加え使用するインターネット回線が重要、という仮説だ。

 岐阜に移住する前、川崎市で使用していたインターネット回線はNURO光。2024年12月に移住し、現在使用している回線はCCNetという地元ローカルの光回線。不安を抱えながら臨んだ2026年分(発売は2025年10月)のチケットは……筆者よりKさんが早くつながり、筆者の同級生2人を含め4人分を購入してもらった。真実は不明だがNURO光とMobility Stationの相性は良さそうだ。

今回は時間が表示されるまでの待ち時間が長かった。11時10分頃のKさんとのやりとりを見ると、Kさんが1分47秒、筆者は4分だった。

 筆者はここ十数年は取材パスが支給され、自分が購入したチケットで観戦はしていない。観戦してくれる人が見つかり、無償で提供した年もあるし、自分で入場ゲートを通過して入場者数にカウントしてもらった年もある。今年は2019年以来、久しぶりに埼玉県に住む息子が土曜日だけ観戦。電子チケットを分配機能で息子に渡し、土曜日の観戦後にシャトルバスと近鉄で帰路についた息子から筆者に分配し、日曜日は筆者が受け付けを行なった。紙チケットなどリアルのチケットは会って手渡しが必要だが、電子チケットはこの点では便利だと感じた。

ドライバーズパレード

 日曜日の最初の撮影はドライバーズパレード。毎年、思いどおりに撮れない歯がゆい撮影だ。最初に登場したのはオープンカーでコースを回るアストンマーチンの2人。小人数だと撮りやすい。その後は大勢で乗り込むトラック組のドライバー。ぞろぞろと登場するので確実に撮るのは難しい。1人ずつ、名前を呼んで登場してくれると撮影しやすいが、そうなることはなさそうだ。

最初に登場したアストンマーチンの2人
小人数で登場してくれると撮りやすい
その後は大勢のドライバーがぞろぞろと登場、個別の撮影は難しい
かぶらないドライバーだけ撮影
トラックに乗ったあとはドライバー同士で談笑。撮れない~

 春開催になり、定番となった撮影ポイントが桜だ。S字、カメラマンエリアの桜はマシンと桜を重ねて撮れる唯一のポイントで、多くのカメラマンが撮影している。昨年は予選Q1で、グランドスタンド裏からグルーっと観客エリアを回って撮影に行った。遠いし、時間もかかるし、少々面倒な撮影と感じていた。

 木曜日の下見で桜は3分咲き。このまま開花が進まなければ撮りに行かなくていいかも、と期待をしたが、金曜、土曜、日曜と日に日に桜は開花した。

 他のカメラマンから「観客席エリアに行かなくても報道エリアの土手で桜が撮れる」と聞き、日曜のドライバーズパレードの前に望遠ズームだけもって下見に行った。レコノサンスラップは桜を撮りに報道エリアのS字トンネルを抜け、予選Q2のS字2つ目の撮影と同様、使用しない機材を置いて土手に移動。アドバイスをくれたカメラマンのおかげで、無事に桜の隙間にマシンを入れて撮影することができた。

観客席エリアに行かなくても桜を撮ることができた。焦点距離400mm、シャッター速度1/640秒で撮影

 筆者のレンズフードにはCar Watchのステッカーが貼ってある。下見に行った際、ステッカーを見たカメラマンエリアのアマチュアカメラマンから「Car Watchさん、記事読んでます」と声を掛けられたので少し雑談。F1開催時に鈴鹿サーキットにアクセスする独自の方式を教えてもらったが「記事で書かないでください」とのことだった。

決勝は機材トラブル発生

 桜を撮り終え、メインストレート正面の撮影スタンドへ移動。途中、2コーナーのデブリフェンスの支柱が黒く塗装されていることが気になった。東コースの観客席エリアの前の金網は黒く塗装された。C席スタンド下や逆バンクの金網越しの撮影は、従来の緑の金網より、色被りがなく撮影がしやすくなったと思われる。

 2コーナーの支柱だけ黒く塗装された理由は不明だが、できれば金網部分も黒く塗ってほしい。筆者が現在のC席のB1席側、このデブリフェンスが視界に入る指定席で観戦したのは1990年代前半。晴れると順光になり、フェンスが眩しく、レースのカーテンほどではないが見づらくなる。特に見づらく感じたのは大型ビジョン。以来、この席を購入して観戦することはなくなった。ちなみに30年ほど前にこの席を購入した理由は、通路を挟んだ隣のB1席より安いからお得というセコい思いだった。

2コーナーのデブリフェンスの支柱が黒く塗装されていた。できれば金網部分も黒く塗ってほしい

 決勝のスタートはメインストレートの正面。ワンチャンスの撮影で少し緊張。焦点距離176mm、シャッター速度1/800秒で撮影。無事に撮れて良かった。

決勝スタート。焦点距離176mm、シャッター速度1/800秒で撮影

 ここ最近、F1では2コーナーのアウト側は撮影禁止のレッドゾーン。2コーナー立ち上がりまで移動して、マシンを正面から撮影。スタート直後はマシン同士の距離が近いので複数のマシンが入るように、焦点距離400mm、シャッター速度1/500秒で撮影。

2コーナーでマシン正面を焦点距離400mm、シャッター速度1/500秒で撮影

 少しS字側に移動。A席スタンドが背景に入るように焦点距離148mm、シャッター速度1/100秒で撮影。さらに少し移動。B席スタンドの観客を背景に入れて、縦位置で焦点距離135mm、シャッター速度1/500秒で撮影。S字に移動した。

A席スタンドを背景に入れて焦点距離148mm、シャッター速度1/100秒で撮影
B席スタンドの観客を背景に入れて、縦位置で焦点距離135mm、シャッター速度1/500秒で撮影

 S字に進入するマシン。FP2でマシン全体、背景にピットビルを入れた絵は撮ったので、焦点距離300mm、シャッター速度1/200秒でマシンをアップで撮影。撮影中に熱田護さんが隣にきたのでスマホで熱田さんを撮影、S字に移動した。

焦点距離300mm、シャッター速度1/200秒でマシンをアップで撮影
撮影中の熱田さん

 まずはS字1つ目を焦点距離300mm、シャッター速度1/320秒でマシン正面から撮影。セーフティーカーが導入されマシンの距離が詰まったのでS字を抜けるマシンを複数台フレームに入れ焦点距離148mm、シャッター速度1/200秒で撮影した。この先、S字2つ目、逆バンクは予選で撮影済みなので、S字トンネルを抜けてインサイドに移動。ここで機材トラブルが発生した。

焦点距離300mm、シャッター速度1/320秒で撮影
焦点距離148mm、シャッター速度1/200秒で撮影

 桜の開花が進んだので標準ズームにレンズ交換。撮影を開始するとモニターに「通信エラー」と表示された。レンズを外してレンズの接点を服でこすっても改善されず。他のレンズは使用できるので、レンズ単体の不具合っぽい。これ以降標準ズームの使用を諦めることにした。

 筆者はNDフィルターを多用している。シャッター速度を下げて、絞りF16を超えそうなときはND4フィルターを装着する。標準ズームと望遠ズームのフィルター径はどちらも77mmなので、レンズからレンズに付け替えることも多い。

 レンズフードを外しNDフィルターを付け、レンズフードを付け直すときにフードを落としてしまった。落とした先はガードレールとタイヤバリアの隙間。真っ暗で何も見えない。スマホでストロボ撮影をすると、底まで落ちていた。胸高のガードレール、手を伸ばしても絶対届かない1mほど先にあり諦めるしかなかった。過去、セパンサーキットで、レンズキャップをタイヤの中心の丸い部分に落としたときは、現地のマーシャルの子が逆立ち状態で取ってくれたが、今回はマジックハンドのような道具がなければ取れないだろう。

ガードレール(手前)とタイヤバリアの隙間に落ちたレンズフード

 フードなしでS字1つ目を焦点距離135mm、シャッター速度1/125秒で撮影し逆バンク方向に進んだ。

焦点距離135mm、シャッター速度1/125秒で撮影

 S字1つ目と2つ目の中間付近から、逆バンクに消えていくマシンを後ろから焦点距離300mm、シャッター速度1/500秒で撮影。コースサイドではないがスタンドの後ろ、逆バンクオアシスの桜が写っている。

焦点距離300mm、シャッター速度1/500秒で撮影

 逆バンクのイン側へ移動。木曜の下見で気になった桜色のSuzuka看板。決勝でここに来るため、逆バンクのアウト側とS字2つ目の土手を予選Q2で撮影した。想定しなかったのは標準ズームが使用できなくなったこと。望遠ズームでは看板をフレームに入れることはできない。選択肢は広角ズーム。やや強引に広角ズームで焦点距離18mm、シャッター速度1/100秒で撮影。大幅にトリミングしてフォトギャラリーに掲載した。

焦点距離18mm、シャッター速度1/100秒で撮影し大幅にトリミングして掲載

 逆バンクからデグナーに向かう旧ダンロップブリッジ付近は、最終コーナーへのショートカットにガードレールが設置され、E席スタンドを背景に入れて撮影することができる。F1開催時だけ設置されるガードレールと、F1でなければ満席にならないE席のF1ファンのおかげで撮れるお気に入りの撮影ポイント。だが、標準ズームがない。

 望遠ズームの広角端、焦点距離100mmでマシンはギリギリフレームに収まるが、背景のスタンドがイマイチ。ガードレールから後ろへ数メートル下がるとマシンもスタンドもまぁまぁ写りそう。ところがガードレールに貼り付いて立てば逆バンクから近付くマシンが見えるが、ガードレールから離れるとマシンがガードレールで見えない。排気音をたよりにレンズを振り、マシンが見えた瞬間にシャッターを押すイメージ。数台撮って「これは無理」と諦めたが、後で確認したら1枚だけ使えそうな写真があった。

 参考に、昨年標準ズームで撮った写真は焦点距離65mm、シャッター速度1/100秒、今年望遠ズームの広角端で撮った写真は焦点距離100mm、シャッター速度1/160秒で撮影した。

昨年、標準ズームで焦点距離65mm、シャッター速度1/100秒で撮影
今年、望遠ズームで焦点距離100mm、シャッター速度1/160秒で撮影

 シケインに移動。シケインの左ターンを焦点距離300mm、シャッター速度1/320秒で撮影。同じところでシャッター速度を1/60秒に落とし、ヘルメットに芯が残るように撮影。シケインから最終コーナーへ下るマシンは焦点距離105mm、シャッター速度1/125秒で撮影し130R側に少し移動した。

シケインの左ターンを焦点距離300mm、シャッター速度1/320秒で撮影
ヘルメットに芯が残るように焦点距離300mm、シャッター速度1/60秒で撮影
最終コーナーへ下るマシンを焦点距離105mm、シャッター速度1/125秒で撮影

 シケインの右・左と切り返すところを正面から焦点距離300mm、シャッター速度1/320秒で撮影し、2026年F1日本グランプリの決勝レースは終了した。

焦点距離300mm、シャッター速度1/320秒で撮影

 ピットへ移動すると表彰式が始まった。F1の最年少記録を次々に塗り替えるアントネッリ選手を撮影し全ての撮影が完了した。

表彰式、焦点距離300mm、シャッター速度1/320秒で撮影

31万5000人

 既報のとおり、今年のF1日本グランプリの入場者数はF1開催が富士SWから鈴鹿に戻っての最高であった昨年の26万6000人を上回り、最高記録を更新した。凄い、凄い、素晴らしい。

 曜日ごとの入場者数は、金曜日7万5000人(前年比125%)、土曜日11万人(同 121%)、日曜日13万人(同 113%)で、3日間合計で31万5000人(同 118%)となった。30万人を超えるのは富士SW開催前、2006年の鈴鹿ラストイヤー以来20年ぶりだ。

曜日ごとの入場者数

 ちなみに2025年の海外のF1グランプリで入場者が多かったのは

イギリス:50万人
オーストラリア:46万5500人
メキシコ:40万1330人
アメリカ(オースティン):40万人以上(推定)
ベルギー:38万9000人
イタリア:36万9041人
カナダ:35万2000人

 世界的にみても日本グランプリは入場者の多いF1グランプリと言える数字となった。今年、2026年の第6戦マイアミGPまでの入場者数は

オーストラリア:48万3934人
中国:22万人
日本:31万5000人
マイアミ:27万5000人

 とオーストラリアに次ぐ入場者数だ。ちなみにオーストラリアは木曜~日曜の4日間の合計。日本も同様に集計すると34万人となるので、来年以降は4日間集計にしてほしい。3日間合計でボトムだった2017年の13万7000人(日曜6万8000人)と比べると隔世の感がある。入場者が少なく、日本でのF1開催の継続が危ぶまれた頃が嘘のようだ。サーキット関係者にも鈴鹿サーキットに集まったF1ファンにも感謝感謝だ。

1987年から2026年までの入場者数の推移

 角田選手がシートを失い、日本人ドライバー不在となり、F1人気が落ちるのかと思ったがそうではなかった。ブラッド・ピット主演の映画「F1」の影響?NetflixのF1コンテンツの影響?理由は分からないが、長年のF1ファンとして現地観戦者が増えたことは嬉しい。

 ちなみに、F1では日本人がシートを失ったが、ロードレース最高峰のMotoGPでは小椋藍選手が14年ぶりに表彰台に立った。今シーズンの小椋藍選手は世界チャンピオン経験者を相手に互角の走りをしている。今シーズン中に表彰台の頂点に立つことを筆者は期待している。MotoGPはBS日テレで毎戦観ることができる。

2022年MotoGP日本グランプリ Moto2で優勝した小椋藍選手

 筆者は20年以上前、スカパー!のフジテレビ739時代からCS放送でF1を見ている。亡くなられた小倉茂徳さんにお声がけいただきDAZNを取材した頃に一時的にDAZNで視聴したが、録画派なのでその後はフジテレビNEXTを利用している。今月、過去のアーカイブ映像に惹かれてFODのプロコースを契約。フジテレビが全戦放送を始める前、筆者が雑誌の記事でF1を追いかけていた1980年代や、興味を持つ前の1970年代の映像を堪能している。

 F1TVの古い映像で、昔のF1日本グランプリを見るとスタートシーンの背後に見える最終コーナーの仮設スタンドの高さが凄い。巨大な仮設スタンドを設置しチケットの販売枚数を増やせば入場者数は増えそうだが、これ以上入場者数が増えると交通インフラなどが追いつかない懸念もある。

 決勝終了後の名古屋駅が凄いことになったとニュースで知った。F1日本グランプリに加え、名古屋近郊でKing & PrinceとKing Gnuの公演、競馬の高松宮記念が重なったためらしい。さまざまなことを考えると、これ以上入場者数が増えて大丈夫かと心配になる。

決勝の夜、Xを見ると名古屋駅新幹線改札は大混雑となったらしい

帰路も渋滞

 決勝の記事を公開して、19時半頃南コースの駐車場を出発。磯山バイパスで国道23号まで出て、20分ほどで白子駅へ。ライターの笠原さんを降ろしていざ岐阜の山奥へ。国道23号も伊勢湾岸道も東名阪も渋滞。とりあえず、海側の県道6号で四日市まで進み、その先は状況を見て判断することとした。

 JR四日市駅まで30分ほどで移動。もっとも渋滞が少なそうな高速のルートはみえ朝日IC→四日市JCT→東名阪となった。みえ川越ICは100回以上利用していて、複数のルートを知っているが、みえ朝日ICは利用したことがない。Googleマップの示すとおりに右折、左折を繰り返し30分ほどで料金所を通過。白子駅からほぼ1時間だった。白子駅からみえ川越ICまで渋滞時は45分くらいなので、みえ川越ICを利用して(みえ朝日ICを通過して)四日市JCTに向かった方が時間的には早かったかもしれない。

伊勢湾岸道の渋滞を避け、みえ朝日IC→→四日市JCT→東名阪で名古屋方面へ

 四日市JCTの合流で少し渋滞、弥富IC付近も少し渋滞。それ以降は渋滞なく名古屋高速 小牧北出口で高速を降り国道41号を経由して22時25分に帰宅した。白子駅からの岐阜までの所要時間は前年と大差なし。4日間を通してみると渋滞の多いF1日本グランプリだった。

近鉄は?

 川崎在住の頃は名古屋の自宅マンションでシャワーを浴びて仮眠し、深夜に名古屋から川崎に移動していた。岐阜に移住して近くなったので、昨年から決勝終了後は名古屋の自宅マンションには寄らず、鈴鹿から岐阜の山奥に帰宅することにした。

 一昨年までは名古屋でKさんを降ろしていたが、今年は昨年と同様に決勝終了後は別行動となった。そのKさんから送られてきた写真で、電車による帰宅の様子もお伝えしよう。Kさんはサーキットから近鉄鈴鹿線の平田町駅まで徒歩で移動、伊勢若松駅で乗り換え名古屋に向かった。

16時13分、逆バンク裏の通路
16時29分、正面ゲート
16時36分、駐車場の入口、パーキングゲート前
17時11分、近鉄平田町駅の改札まで並ぶ
17時17分、近鉄平田町駅のホーム

 KさんとのLINEを見ると、17時34分に電車に乗車。伊勢若松で普通列車に乗り換え、19時23分に名古屋駅に到着した。

 最後はおまけ。「撮ってみましたF1日本グランプリ2024」(後編)で紹介したメディアセンターの学生アルバイトの2人。それぞれ、大手企業に就職が決まり、今年でF1開催時のアルバイトは卒業とのこと。社会人としてこれからの活躍を期待したい。

「撮ってみましたF1日本グランプリ2024」(後編)に掲載した写真