国交省に平日上限2000円の疑問点について聞く
大都市近郊区間は別料金、二輪車は軽自動車と同様1000円

2011年2月17日



 国土交通省が2月16日に発表した「高速道路の当面の新たな料金割引」。2011年4月から3年程度の期間で導入され、普通車以下の高速道路料金をETC車載器の有無にかかわらず平日は上限2000円とするもの。詳細は昨日記事として掲載したとおりだが、不明な点があったため国交省に問い合わせを行ってみた。

 なお、本記事では、NEXCO東日本(東日本高速道路)、NEXCO中日本(中日本高速道路)、NEXCO西日本(西日本高速道路)のNEXCO 3社の料金を中心にお届けする。

大都市近郊区間

平日上限2000円も大都市近郊区間は別料金
 現在、ETC限定土日祝日上限1000円(ETC休日特別割引)は地方部のみとなっており、東京地区、大阪地区の大都市近郊区間については別料金が適用されている。平日上限2000円に関しても、同様に大都市近郊区間の別料金は適用されるとのこと。これにより、東名高速道路 東京IC(インターチェンジ)~名古屋ICを走行した場合、平日の通常料金(現金利用の普通車)は7100円だが、新料金制度では、東京IC~厚木IC間1250円と厚木IC~名古屋IC間2000円(通常6300円)が合算され3250円になる。

 ただし、時間帯割引(通勤・深夜割引、平日昼間割引など)については継続となっているため、時間帯によっては東京IC~厚木IC間の料金はより低く抑えることができる。なお、ETC車であれば現在も全車種5割引の深夜割引を使うことで、7100円×0.5=3550円となる。

軽自動車だけでなく二輪車も平日上限1000円
 軽自動車であればETC車載器の有無にかかわらず平日上限1000円。高速道路料金では、軽自動車と二輪車は同料金となっており、この平日上限1000円は二輪車も適用されるとのこと。なお、ハイブリッド車や電気自動車に代表されるエコカー免税車(100%減税車)も、ETC車載器を登録することで夏以降に平日上限1000円で利用可能となる。

乗継特例は当初ETC車のみの可能性
 ETC休日特別割引導入時に問題となったのが、大都市近郊区間をまたぐ乗り継ぎ時の割引。仙台から名古屋に向かう場合、大都市近郊区間である東京地区を経由した場合、東北自動車道の1000円と東名高速の1000円が別扱いとなるのが問題視され、料金請求時に双方の料金を合算して1000円とする乗継特例が1カ月ほど遅れて導入されたのを覚えている人もいるだろう。

 この乗継特例に関しては、ETC車であれば平日上限2000円利用の際にも適用されるとのこと。ただし、現金利用車に関してはシステムなどの関係でNEXCO 3社と調整中と言い、現時点でどうなるかは不明。なお、仙台~名古屋へ東京を通って向かう場合、大都市近郊区間部分は別料金となり、加須IC→浦和料金所、首都高、東京料金所→厚木ICで時間帯に応じた料金が発生する。2000円で行きたい場合、東京地区を磐越自動車道を使用して迂回すればよい。


 以上、いくつか紹介してきたが、これは現時点の策定案となっていることに注意してほしい。4月1日の実施までに調整される部分は少なからずあると思われる。

(編集部:谷川 潔)
2011年 2月 17日