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【CEATEC JAPAN 2015】ホンダ、発電機50周年で市販予定の外部給電器「Power Exporter 9000」を世界初公開

「Honda FCV CONCEPT」や歴代発電機を展示

2015年10月7日~10日10時~17時開催

Web事前登録者は入場無料。当日登録は一般1000円、学生500円

「Honda FCV CONCEPT」を車両展示するホンダブース
「Power Exporter 9000」をHonda FCV CONCEPTに接続したイメージでブースを構成

 ITとエレクトロニクスの展示会「CEATEC JAPAN 2015」(シーテック ジャパン 2015)が10月7日から幕張メッセ(千葉県千葉市)で開幕する。この開幕前日となる10月6日に報道向けの事前公開が行われた。

 本田技研工業は、FCV(燃料電池車)のコンセプトカーとなる「Honda FCV CONCEPT」をブース前面に配置した。「Honda FCV CONCEPT」は2013年11月に開催されたロサンゼルスオートショーで世界初公開されたコンセプトカー。ドアも閉じたままの展示で内装については車外から眺めて見学するスタイルとなっているが、FCVと接続して電源を外部供給する外部給電用インバータとして、市販予定モデルの「Power Exporter 9000」が世界初公開となる。これまでに公開されてきた「Power Exporter CONCEPT 9000」などと異なり、市販間近というだけに現実感のある仕上がりとなっている。

世界初公開となる「Power Exporter 9000」
さまざまな機器が使えるとの説明で、IHコンロや電気ケトルといった比較的電力を使う家電製品が並ぶ
鳥取大学 医学部附属病院と医療機器への電力供給を共同研究。供給した電気を医療機器で使った場合にトラブルなく使えることを確認し、災害時の非常用電源として活用が期待されるという

「Power Exporter 9000」は車両のCHAdeMOポートから電気を受けとり、AC電源として供給するための外部給電器。FCVと簡単に接続でき、最大9kVAを出力可能。アウトドア用途はもちろん、災害時などの非常用電源としての活用も期待される。

 V2Lガイドラインに沿ったものとなっているため、ホンダ以外のFCV、EV、PHEVなどとも接続可能。FCVと接続すれば排出ガスゼロの電源となると説明されている。Honda FCV CONCEPTと接続した場合、一般家庭で約7日分の電力を供給できる。最大9kVAの出力の内訳は、家庭向け給電が3kVA、200Vまたは100Vを供給する単相3線で6kVAを出力可能。

Honda FCV CONCEPT
Honda FCV CONCEPTはCHAdeMOポートを装備。EVの充電とは逆の使い方となる外部給電として利用する
ホイールのデザインは空力性能を考慮したもの
展示されたHonda FCV CONCEPTはドア開閉不可のコンセプトカーだが、間近に寄って車内を見ることもできる
Honda FCV CONCEPTのインテリア

 このほかの展示では、ホンダの発電機50周年ということを記念して、歴代モデルのパネル展示に加え、代表的な発電機を6製品展示している。ソニーのテレビとセットで使うことを想定して開発された小型モデルから大容量モデル、カセットコンロ用のガスボンベを使って発電するエネポなどが展示されている。

「Honda発電機の歴史」と題して、写真パネルによる解説や歴代発電機展示などを実施
左側のコンパクトな発電機は「E40」。ソニーのマイクロテレビ用に開発されたものだが、発表のみで未発売。本体には「SONY」のロゴも見える。中央の「E300」はバッテリー充電もできる交直両用機。15年間で50万台も生産された代表作だという
左から「EX500」「EU9i」と、カセットコンロ用のガスボンベを活用する「エネポ EU9iGB」
比較的大型の5.5kVA発電機「EU55is」

(正田拓也)