レビュー

スズキ「ジムニー」にパナソニックの大画面カーナビ「ストラーダF1X」を装着してみた

ジムニーに装着されたパナソニック「ストラーダF1X」

大画面がうれしいパナソニック「ストラーダF1X」

 スズキの「ジムニー」(JB64型)を所有する記者に、パナソニックの大画面カーナビ「ストラーダF1X」をレビュー用として借用できる機会を得たので、実際にジムニーに装着して使用してみた印象をお伝えしていきたい。

 カーナビのコンソールに装着された「ストラーダF1X」を見ると、ジムニーオーナーとしてはインテリアの見栄えが上がったことに満足している。正面からはメカニカルスイッチが見えないスタイリッシュなデザインなど「ストラーダF1X」はインテリアパーツとして満足感が高い。

 新車のジムニーを注文する時に選べるカーナビについて紹介しておくと、ジムニーにはメーカーオプション設定のカーナビはなく、ディーラーオプションとしてカーナビが設定されている。2024年4月時点のアクセサリーカタログのラインアップでは、7インチ、8インチ、9インチを用意している。

 ディラーオプションのカーナビもジムニー専用に用意されたものでデザイン的にまとまりがよいが、「ストラーダF1X」が採用する10型の大画面は地図が見やすくてうれしいし、ジムニーの場合、カーナビの装着位置がメーターパネル横の一等地に鎮座しているので見た目の印象として後付け感も少ない。ディスプレイはフローティングタイプで画面が手前にくるので操作性も向上、フィッティングはバッチリだ。

ジムニーを買ったら行ってみたかった場所、TVドラマ「太陽にほえろ!」の第1話「マカロニ刑事登場!」にジムニーが登場する場所にやってきた

ジムニー純正装着のフロント2スピーカーでも満足できる

ステアリングを握るドライバーとして楽しめる車内エンタテイメントは、やはり音楽やトークといった音声情報になってくるのでオーディオ機能に関心がある

 次に満足した点について話を進めると、オーディオ機能のよさがある。記者がクルマを使用するシーンにおいては、カーナビのルート案内機能以上にオーディオ機能のほうに関心がある。スマホを車載カーナビにつないで、YouTubeなどにあるトーク番組を音声再生しながらドライブを楽しむというのが近年の筆者のスタイル。

 ジムニーにはフロントドアの下部にスピーカーが純正装着されているのだが、新車のジムニーを購入する前に一度、社外カーナビが付いたジムニーに乗る機会があったのだが、“ちょっと声が聞き取りにくいな”という印象があった。

 新車が届いたら社外パーツとして販売されているピラー部分にトゥイーター追加するキットを買わなければいけないかなと思っていたが、「ストラーダF1X」のオーディオ機能では、純正装着のフロント2スピーカーで十分満足できる音質で、ヘッドユニットの性能でここまで変わるのかと驚いた。

 また、これまでメインで使用していたクルマの車載カーナビでは、USBケーブルで車載カーナビとiPhoneを接続しなければならなかったが、Bluetoothで自動接続されるのもうれしいポイント。さらに地味にうれしいのが、AMでしか聞けなかったラジオ局の放送がFMで聞くことができることが挙げられる。

地味に嬉しいのがAMラジオ局の放送がFMで聞くことができること

安全性に配慮したルート検索機能に関心

 3つめに満足したポイントとしてカーナビ機能の話になるのだが、記者がこれまでメインで使用していたクルマには古いカーナビしかついていなかったので、スマホのカーナビアプリを使ってきた。最新カーナビの性能はいかほどなのか? と、ちょっと実験的に渋滞が発生しやすい通勤時間帯に、記者の住む埼玉県から東京都内の都心部に向かって、カーナビのルート案内に従って一般道を走行してみた。

 走行前に感心した点としては、ルート検索時の条件設定ができるところ。「有料道路優先」「道幅優先」「渋滞回避」といった項目で、ユーザーの好みに合わせてルート検索時の優先度を設定できる。

 記者は走ったことのない不慣れな道や細い道を案内されるのが苦手なので、道幅優先を「広」、渋滞回避を「中」に設定した。今回は、あえて有料道路を使わないでどのようなルートを案内するのかを見たかったのだが、右左折の少ない走りやすい道を案内されて納得感は高かった。

写真のように渋滞回避を「高」に設定すると、渋滞状況によっては渋滞回避のための新ルートの案内が多くなる印象

 また、東京都内で片側2車線〜3車線の道路を走っていると、いつのまにか走っているレーンが右折、左折専用レーンになって、右折左折をしなければならない状況になってしまうことがあるのだが、「ストラーダF1X」では、どの走行レーンを走ったらよいのかが表示されるとともに、大画面のおかげでその表示が確認しやすいのもうれしいところ。

 記者が不慣れな道や細い道を案内されるのがなぜ苦手なのかと言うと、不慣れな道を案内されて「右折、左折専用レーンに入りそびれた!」などと、2回〜3回ルートを外れてしまうとリカバリーするのにあっという間に10分〜20分と時間を失うことになる。また、渋滞回避でカーナビの案内に従って細い道に迷い込んでいくと、事故のリスクも高くなると考えているから。そういった意味で安全性に配慮した「ストラーダF1X」の設計に感心した。

 と、ジムニーオーナー的というか個人的視点で、どうだったというレビューで親切なレビューではなかったかもしれないが、そこはご容赦いただきたい。記者はこれまでスマホアプリ派であったのだが最新カーナビに触れてみて、安全性の部分で車載カーナビを見直した。ストラーダシリーズには、運転に不慣れなドライバーにもやさしいカーナビに進化を続けてもらうことに期待したい。

編集部:椿山和雄