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スモークガラスでも明るく映る!! 前後2カメのケンウッド最新ドラレコを藤島知子がレビュー
「DRV-MR745」は初めて買う人にもオススメの全部入りドラレコだった
- 提供:
- 株式会社JVCケンウッド
2019年11月15日 00:00
いざという時のために、クルマに取り付けておきたい安心アイテムとして、販売台数を拡大し続けている「ドライブレコーダー」。ご存知のとおり、自分のクルマを取り巻く状況を録画しておくことで、事故などが起こった際に状況を証明する存在として注目されている商品だ。現在各社からさまざまなドライブレコーダーが登場しているが、ケンウッドからも新モデルが登場したということで、JVCケンウッド オートモーティブ分野 アフターマーケット事業部 国内営業統括部 国内営業部 営業企画グループ グループ長 藤田祐司氏にお話を伺った。
ドラレコの売れ行き、人気のモデルは?
ドライブレコーダーの注目度が最近高まっている理由は、ご存じのとおり、昨今の社会問題としてクローズアップされている「あおり運転」の報道が大きいようだ。さまざまな報道を受けて、その必要性が高まっている。ユーザーの安心・安全への意識が高まり、その需要は今後も増えていくことが見込まれるであろう。
ドライブレコーダーには、いくつかのタイプが存在するが、その販売比率を見てみると、フロントウィンドウ越しに自車の前方で起こる状況を録画する1個のカメラのタイプが全体の5割程度、前方だけでなく、後方も録画する2つのカメラを取り付けるタイプが5割程度だと言う。
ただし、実際に店頭で取り付けまで行なえるカー用品の販売店舗では、2カメラタイプのドライブレコーダーが実質的には7割を占めており、後方録画のニーズが高まっていることが分かる。
さらに注目したいのは、最新機能を搭載した高価なモデルがよく売れているという事実だ。それだけ、いざと言う時の状況証拠として活用するために、信頼できる機能を備えたものを欲するユーザーが多いということだろう。
かゆいところに手が届く!! 「DRV-MR745」の3つの特徴
そこで今回は、“高付加価値商品が売れる潮流”を作ったケンウッドが11月に発売を開始した2カメラ式のドライブレコーダー「DRV-MR745」に注目してみたい。
これまでもWQHD画質録画や長時間録画のためのカードダブルスロットなど、ハイスペックのドライブレコーダーを発売してきたケンウッドだが、このDRV-MR745は、本体内蔵のフロントカメラのほかに、後方用カメラがセットになった前後2カメラのモデルで、カーナビに関係なく装着可能なスタンドアローンタイプ。画質は前後共にフルHD画質で、映像は前後共に1枚のmicroSDカードに記録できる。
その分、標準で大容量32GBのmicroSDカードを付属。オプションの車載電源ケーブルを使えば最長24時間の駐車監視録画にも対応するなど、ドライブレコーダーとしての基本性能を網羅しつつ、価格と性能を高いレベルでバランスさせた商品だと言える。もちろん画質だけならもっといいドライブレコーダーがケンウッドにはあるが、ドライブレコーダーに求められるさまざまな要件を網羅した、全方位型の製品と言えるだろう。
その特徴は3つあって、1つめは業界初となるリアのスモークガラスへの対応。これは愛車のリアウィンドウにスモークガラスを装着している場合でも、リアカメラの録画映像を明るく保てるという機能になる。実際、2カメラタイプのドライブレコーダーを購入する場合に、リアウィンドウの色を心配されるケースが少なくなかったのだという。
透過率13%という、かなり濃いめのダークスモークフィルムを通して撮影した映像をノーマルガラスのものと比較してみたのだが、撮影されている映像の明るさはほぼ同等を確保していた。撮影モードはノーマルガラスかスモークガラス薄めか濃いめか、手動設定によって3段階で選べるようになっている。ただし、ある程度は明るさを自動的に調整してくれるので、フィルムの色の濃さが少し違っていても、昼夜やトンネルなどで周囲の明るさが変わった場合も、後方のクルマのナンバープレートなどの情報が見やすい状態で映し出されていることが分かる。画面が暗すぎてぼんやりしてしまったり、白飛びして必要な情報が見えづらくなるような心配は不要だ。
2つめの特徴は、より広範囲の状況の録画に対応できる広角レンズが採用されていること。フロント用のカメラのレンズは水平122°、垂直63°、対角150°。これまでのモデルでは水平100°、垂直52°、対角111°だったので、かなり広角になっているのが分かる。その結果、自車の脇をすりぬける自転車やバイク、自車直近の状況が捉えやすくなった。画面中心付近の情報をクッキリ映すことも重要だが、撮影範囲が拡がれば、事故が起こる早い段階からの異常を確認することに役立つし、一般的なドラレコでは映すことができない状況をしっかり録画できる可能性が高まる。撮影範囲はわずかな違いであっても、証拠能力は確実に高まることに繋がるというワケ。
また、この商品は撮影した動画がドライブレコーダー本体の2.7V型の液晶モニターで確認できるようになっていて、本体の脇のスイッチを押すことで確認できる。画面表示は4パターンが選べるようになっていて、前方の映像、後方の映像をそれぞれ確認できるほか、前方映像の脇に後方映像を小さく表示したり、あるいは反対に後方を大きく、前方を小さく表示したりと、前後の状況を同時に確認することもできる。
さらに、大きめの画面で見たい場合は、動画再生のみであれば、パソコン用の一般的なビューワーで確認することもできるし、専用のソフトウエアをダウンロードすれば、映像と一緒に記録されたGPSの情報やGセンサーの情報も同期することで、そのときに走っていた場所や車速、「前後、左右、上下のどこから衝撃がかかったのか?」というところまで確認できるという。事故を詳細に分析する時などに役立ちそうだ。
ちなみに、オプションの車載電源ケーブルを使うことで、業界トップクラスとなる24時間の駐車中の監視、録画にも対応しているが、便利な半面、クルマのバッテリーが消耗しないか心配になる。そのあたりについて藤田氏に伺ってみると、撮影は常にスタンバイ状態で監視しながらも、衝撃を受けた段階のみ、必要に応じて録画を始めるため、バッテリー上がりを心配する必要はないという話だった。
そして、3つめの特徴が大容量32GBのmicroSDカードが付属してくること。2カメラ式のドライブレコーダーは2つのカメラが撮影した映像を同時に記録していくため、1カメラ式のものと比較して半分の時間しか録画できないことになってしまう。つまり、記録容量が少ないカードを選んでしまうと、せっかく記録した動画が上書きされてしまう時間も早く訪れるため、なるべく容量の大きいカードを使ったほうが安心だ。ただ、容量が大きいカードは本体価格にプラスして高価な出費となるため、最初からオマケで付いてくるというのはお財布に優しい配慮。家計を考えると嬉しいポイントとなりそうだ。
他にも前方カメラの映像から前走車や車線を認識し、近づいた場合に警告する前方衝突警告や、車線逸脱警告、発進遅れ警告といった「運転支援機能」を搭載。また、カーナビの地デジ放送への電波干渉を抑える「地デジ干渉対策」など、基本性能を抑えたドライブレコーダーとなっている。
現在、ケンウッドに限らず、さまざまなドライブレコーダーが展開されているが、何かが起こった際の状況証拠として活用することを考えれば、いつのまにか止まっていた、記録できていなかった、といったことが無く確実に記録できていることが必要だし、さらに映像に必要な情報がしっかり記録されていることが重要だ。今回使ってみたDRV-MR745は、ドライブレコーダーが普及してきた現時点で、ダークスモークガラスでもしっかり撮影できる、広角レンズでしっかり撮れるなど、ユーザーのニーズを捉える機能性をアップデートしながら、高付加価値のわりに価格帯をバランスした商品。「コレを選んでおけば安心」の1台と言えそうだ。