トピック

レジェンドドライバー脇阪寿一氏が“eモータースポーツ”にハマる理由

Intel最新CPU搭載PCが実現する新体験

日本レース界のレジェンド 脇阪寿一氏。今最もハマっているのがeモータースポーツだという

レジェンドの戦意に火がついた

 レーシングドライバーの脇阪寿一氏と言えば、モータースポーツファンであれば知らない人はいないと言えるほどのレジェンド。今、その脇阪氏が、PCを利用したバーチャル空間でのモータースポーツ、“eモータースポーツ”にハマッているという。どれくらいハマっているかというと、次の写真を見ていただくのが早いだろう。

脇阪氏のeモータースポーツ環境

 三つの液晶モニタを組み合わせてコクピットからの視点を再現し、重厚なフレームをベースに精巧なハンドルやペダルシステム、座り心地を追求したシートを取り付けた環境は、見た目だけでもかなりの本気度を感じる。レーシングシミュレータを動作させるPCを除いても総額100万円を超えるレベルとのことで、投資額も気合いが入っている。

 リアルレーシングで頂点を極めた脇阪氏がeモータースポーツに力を入れる理由は何か? 我々一般のモータースポーツファンにも楽しめるのか? Intelの最新ハイエンドCPU「Core i9-11900K」を搭載したハイエンドPCでのeモータースポーツ体験レポートと合わせてお届けする。

 ここで少しeモータースポーツについて説明しておこう。“それってカーレースゲームのことじゃないの?”という声があるかもしれない。しかし、これはイコールの関係ではなく、カーレースゲームやレーシングシミュレータのなかで特に競技性の高いタイトルがeモータースポーツに分類される。プレイヤーたちはゲーム機やPC上で動作するレーシングシミュレータを使ってネット経由でバーチャルのレース大会に参加し、その腕を日夜競い合っている。実車に迫るリアルな挙動、誰もが自宅からレースに参加できる手軽さ、結果に直結する機材選びの楽しさなどが人気を呼び、モータースポーツファン、ゲームファンの両方から注目を集めている。

PCで動作するレーシングシミュレータ、Assetto Corsa Competizione

 脇阪氏はeモータースポーツにハマるようになったきっかけについてこう語る。「緊急事態宣言下でファンのみなさまのために私ができることの一つとして、自分の名前を冠したオンラインサロンを開催しました。その中で、モータースポーツを通じて一般のドライバーの運転が上達することで事故を削減できればよいという話をしていたのですが、サロンのメンバーが、“だったらその入り口として、よりコストやスペース的なハードルの低いeモータースポーツを盛り上げるのはどうか”という提案をしてくれたのです。そこから現在の活動へとつながっていきました」。一人でも多くの人にモータースポーツに興味をもってもらい、より運転がうまくなってもらうために、PCやハンドルコントローラさえあれば参戦できるeモータースポーツこそが最適だと考え、活動を始めたということだ。

eモータースポーツ専用に借りている部屋と専用機材を前に語る脇阪寿一氏

 脇阪氏は当初はコンソールゲーム機のタイトルから始めたそうだ。脇阪氏はタイトルパブリッシャーとも深い関係があり、現役時代には海外のサーキットに遠征する前にはパブリッシャーの所へ行き、海外のコースを覚えるなどをしていたので、eモータースポーツのスタート地点がコンソールゲーム機というのは当然の成り行きかもしれない。

 脇阪氏が徐々にeモータースポーツにのめり込んでゆく過程で、PCのレーシングシミュレータも試すようになっていった。そのうち心境に変化が現われる。「トップカテゴリのレーシングドライバーとして現役に復帰しようとは思いませんが、(よりリアルな)eモータースポーツでレースに参戦しているうちに、純粋にほかのドライバーとの競争に負けると悔しいと思える何かがありました」(脇阪氏)。PCで動くレーシングシミュレータには、ドライバーとして、チーム監督として勝負の現場にいる脇阪氏のハートに火を付けるほどの魅力があったのだ。

脇阪氏をして「負けると悔しい」と言わしめる、熱い勝負が繰り広げられている

 タイトルによっては、本物のレースシリーズと同じようなチャンピオンシップが開催されていたり、レースカーのパラメータも実車顔負けの詳細な項目が用意されていたりと、「本物度」にこだわるモータースポーツファンも納得の作り込みになっている。実際、昨年のパンデミックでリアルレースが休止しているときには、アメリカ最高峰のレースシリーズであるインディカー・シリーズは、実際にシリーズに参加しているドライバーが「iRacing」を利用したバーチャルレースを開催して大人気となったほど。脇阪氏が熱くなるのも納得がゆく。

 PCで動くレーシングシミュレータでは実際のレース車両に近い感覚が再現されていて、脇阪氏はそのとりこになったという。もともと機材好きである点も刺激されたとのことだ。ハンドルやペダルを交換すれば画面内のレーシングカーの挙動がすぐに変わるし、PCの性能が変わると画面の動きがなめらかになって運転のしやすさが格段に変わってくるという。機材選びが勝敗を左右すると気付くと、あれもこれも試したくなってくる。

機材選びもeモータースポーツの楽しさだという脇阪氏。この辺りは実際の自動車に近い感覚かもしれない

 そこで、一連の活動を通じて知り合ったeモータースポーツYouTuberのSHINJI氏などeモータースポーツエキスパートの協力を得て、都内某所にレーシングシミュレータのシステムを設置する部屋を借りて機材を集めていったという。

SHINJI channel

https://www.youtube.com/c/SHINJIchannel/

 今では、eモータースポーツに参加しているユーザーとDiscordのコミュニティを立ち上げ、脇阪氏を交えてユーザー同士で情報交換を行なっているという。このコミュニティは誰でも無料で参加できるので、これからeモータースポーツを始めてみたい、すでに始めているけど一緒にやる人がいないという方は、加わってみてはいかがだろうか。

脇阪寿一&ASSO MOTOR SPORTS e-SPORTS TEAMとiRacingを楽しむサーバー

https://discord.gg/fR9kDYb

リアルとバーチャルの違いを脇阪氏はどう感じている?

レーシングシミュレータのコクピットに納まる脇阪寿一氏

 そうしてPCのレーシングシミュレータでのeモータースポーツに参戦した脇阪氏だが、すぐにリアルなレーシングとの大きな違いに気がついたという。分かりやすいのは「G」と呼ばれる重力(重力加速度)の存在だ。リアルレーシングではコーナリング中に横Gと呼ばれる横方向の力が発生する。そのGを感じることは、eモータースポーツではできない。

 しかし、脇阪氏がもっとも大きな違いと感じたのはGではない。それは「攻めと攻略の違い」(脇阪氏)だという。通常レーシングドライバーがレーシングカーをドライブするときには、車両からのさまざまなフィードバックを感じながら次に起こることに反応し、ハンドルやブレーキを操作する。例えば路面の振動はシートから感じられる(レース業界では「お尻で感じる」と表現する)し、あるコーナーで曲がれそうかどうかは自分にかかるGで判断したり、目に入ってくる風景で距離を測ったりして、アクセルやブレーキを操作する。「われわれがレーシングカーをドライブするときは、そうした自分の“センサー”から得た情報をもとにしてクルマをねじ伏せていく、つまり攻めながらドライブする」(脇阪氏)というのがリアルなレーシングカーのドライブだ。

 それに対してレーシングシミュレータの場合は「起こる事象を予測して、それに対して対応するのが重要。それをたくさん知っていることがこの世界ではすごい人」(脇阪氏)であって、リアルレーシングで速い人がバーチャルレーシングで速いかと言えば必ずしもそうではないという。

 しかしながら、リアルなレースに近い感覚を得られる面があるのは確かで、脇阪氏自身が勝負への熱意が高まっているのは先述のとおり。新しいフィールドで勝負するにあたって、脇阪氏は自分をアジャストしていったそうだ。脇阪氏は「アラフィフの自分がどこまで若い子に勝てるのかとかまで含めて検証している。そういう検証が今はとてもおもしろい」と語ってくれた。

 若手をライバルとする一方で、脇阪氏は後進、未来のプロドライバーの育成にもeモータースポーツが役立つと考えている。「モータースポーツは道具にお金がかかるスポーツである。eモータースポーツであればそのコストは圧倒的に低く、親御さんも子供にチャンスを与えやすい。今はリアルなレーサーの練習もシミュレータで行なわれており、子供たちが学習する場、あるいは育成する場としてeモータースポーツの重要性はどんどん高まっていくと考えています」(脇阪氏)との言葉のどおりだ。

 実際のところ、脇阪氏は若手ドライバーに声がけをして、このレーシングシミュレータルームでトレーニングできるようにしたり、シミュレータに興味を持った若手に機材選びのノウハウを教えたりすることがあるという。

 折しも2021年は、F1GPに弱冠21歳と若い角田裕毅選手が7年ぶりの日本人F1ドライバーとして参戦して話題を呼んでいる。今後もそうした才能あるドライバーが世に出るために、各メーカーが行なっている育成プログラムが重要なのはもちろんだが、eモータースポーツのようなそれを下支えする環境が重要になってくるのは論を待たないと思う。その点で、脇阪氏のeモータースポーツ活動が、それに大きく貢献するのは疑う余地がないだろう。

脇阪氏自慢のeモータースポーツギアを、最新Intel CPUを搭載したハイエンドPCにつないでプレイ!

液晶ディスプレイ3枚で構成されている脇阪氏のコクピット。かなりドライブしやすそうだ

 筆者はPC系のメディアでもよく執筆しており、最新PCの性能の高さも把握している。その性能をもって脇阪氏がeモータースポーツに挑戦したらどうなるのか。好奇心から、ゲーマーやeスポーツアスリートに支持されているIntel製のCPUを組み込んだ最新PCを持ち込み、脇阪氏のeモータースポーツ環境に組み込んでいただいて使用感をうかがった。

 脇阪氏に使っていただいたのは、Intelの最新CPU「第11世代インテルCoreプロセッサー」の中でも最上位にあたるCore i9-11900Kというモデルを搭載したPC。

Core i9-11900K。とくにゲームで性能を発揮するハイエンドCPU
Core i9-11900Kを搭載した自作PC

 第11世代インテルCoreプロセッサーの最大の特徴は、演算処理を行う“CPUコア”が最新世代に強化されており、従来世代の製品に比べて大きく性能が向上していること。今回用意したCore i9-11900Kは、その新世代コアを8基内蔵する8コア構成で、Intel Turbo Boost Technologyを利用して最大で5.3GHzというクロック周波数(CPUが同期して動く周波数で、エンジンの回転数のようなもの)で動作する強力な製品だ。

ハイエンドPCの構成

メーカー製品名
CPUIntelCore i9-11900K
マザーボードASRockZ590 Steel Legend
メモリMicronBallistix BL2K16G32C16U4B
ビデオカードZOTACZOTAC GAMING GeForce RTX 3080 Trinity OC
SSDWestern DigitalWD_Black SN850 NVMe WDS100T1X0E-00AFY0
CPUクーラーCorsairiCUE H115i RGB PRO XT
電源SeasonicFOCUS-PX-750
PCケースbe quiet!PURE BASE 500DX
OSMicrosoftWindows 10 Home

 そのほか、マザーボードはASRockのZ590 Steel Legend、32GBメモリ(Micron Ballistix BL2K16G32C16U4B×2)、1TBのストレージ(Western Digital WD_Black SN850 NVMe WDS100T1X0E-00AFY0)、ビデオカード(グラフィックスボードとも)にはZOTAC ZOTAC GAMING GeForce RTX 3080 Trinity OC、PCケースはbe quiet! のPURE BASE 500DX、電源供給ユニットはSeasonic FOCUS-PX-750となっており、OSは最新のMicrosoft Windows 10 Homeとなっている。

ケースはbe quiet! のPURE BASE 500DXで、水冷CPUクーラーを利用している

脇阪氏のeモータースポーツ環境

メーカー製品名URL
コクピットDRAPOJIアドバンスモデル https://www.hasegawa-kogyo.co.jp/drapoji/
ステアリングCube ControlsFormula Pro https://cubecontrols.com/product/formula-pro-classic/
ステアリングベースSimucubeSimucube2 Pro https://www.simucu.be/sc2pro-direct-drive-wheel-base
ペダルHeusinkveldSim Pedals Ultimate https://heusinkveld.com/shop/sim-pedals/sim-pedals-ultimate/
シートRECAROPRO RACER RMS 2600A https://www.club.recaro-automotive.jp/cat/r-seat/ms-ss-series/rms
モニタデルALIENWARE AW2720HF 27インチ https://dell.to/2Rhe7py

 このマシンを脇阪氏のレーシングシミュレータルームに設置されているコクピットに設置して、実際に試してもらった。脇阪氏のレーシングシミュレータルームに設置されているのは上記のような装置で、いずれも脇阪氏とSHINJI氏が厳選したもの。筆者も試しに乗らせていただいたが、特にシートのホールド感が半端ではなく、普段自室ではダイニングテーブルの椅子とハンドルコントローラでプレイしているのとは段違いの運転しやすさだった。

 なお、脇阪氏も開発に参加したというRECARO製「PRO RACER RMS 2600A」というシートは、カーボン製のリアル・レーシングに利用するシートで、リストプライスは50万7100円(税込)という、お値段も本気価格のスペシャルシート。だから、ホールド感がものすごくても不思議ではない!?

RECARO製「PRO RACER RMS 2600A」
ステアリングベースはSimucubeのSimucube2 Pro。このパーツがリアルなフィードバックを生み出す
ステアリングはCubeControls Formula Proだ
ペダルはHeusinkveldのSimPedals Ultimate

 ディスプレイは、デルのAlienware AW2720HFを3枚、PCに接続して表示させている。コンソールゲーム機だと、ディスプレイはテレビだけを接続することが前提になっているため、こうしたマルチモニタ環境はあまり考慮されていない。それに対してPCの場合には、このように3枚だろうが、6枚だろうが、ハードウェアを追加することでディスプレイの数を増やしていくことが可能だ(何枚の画面を使えるかはタイトルにより異なる)。

 AW2720HF は240Hzという高いリフレッシュレートに対応しているのが大きな特徴となっている。リフレッシュレートとは、PCが画面を更新する回数のこと。通常のPCの場合は60Hzというリフレッシュレートになっており、これは1秒間の間に60回画面を更新することができることを意味している。

 Alienware AW2720HFのような240Hz表示が可能なディスプレイでは、1秒間に240回も画面を更新することができるため、よりなめらかな動きを表示可能になる。ただし、そうした高いリフレッシュレートで画面を更新するにはPCの性能が必要になる。具体的にはCPUやGPUといった演算装置の性能が高くなければいけないのだ。

集中してドライブする脇阪氏
ゲームのフレームレートはディスプレイの性能(240Hz)を上回る

 フレームレートの違いを脇阪氏に見ていただくために、今回は「Assetto Corsa Competizione」というレーシングシミュレータのタイトルを利用して体感していただいた。Assetto Corsa Competizioneは、人気タイトル「Assetto Corsa」の後継で、FIA-GT3車両のBoP(Balance of Performance)を決めているSROがオーガナイズするBlancpain GTシリーズやIntercontinental GT Challengeシリーズをフィーチャーしている。

 Intercontinental GT Challengeシリーズには鈴鹿サーキットで2019年まで開催されていた「Suzuka 10 Hours」も含まれているため(昨年と今年はパンデミックによる中止になった)、日本を代表するサーキットである鈴鹿サーキットを走ることもできる。

 なお、脇阪氏は2019年のSuzuka 10hに参戦しているため、ドライバーとして脇阪氏を選んでドライブすることも可能だ。今回脇阪氏は「Lexus RC F GT3」を選択して、走り慣れた鈴鹿サーキットを走っていただいた。

筆者がプレイする様子、タイムは…(泣)。とにかくシートの座り心地は最高だった、お値段もさることながら何しろレジェンドのシートに座らせて頂いているのだから……プライスレスだ

 脇阪氏がこのAssetto Corsa Competizioneで本格的に走行するのは今回が初めてということだが、すぐにリアルレコードとして表示されている2分3秒611に近い2分4秒台で周回を開始した。筆者などは何度やっても、2コーナーで飛び出したり、シケインで止まれなかったり。会心のラップが出た思っても、脇阪氏よりも10秒以上遅いタイムしかマークできなかった。そう考えると、速い、遅いは機械の問題だけではなく、ドライバーの問題が大きいのだと実感させられた。やはりスポーツなのである。

 グラフィックスのフレームレートがディスプレイの上限(240Hz)を下回る100Hz前後でプレイしてもらった後で、グラフィックスの設定をやや軽くして240Hzを上回るフレームレートが出るようにしてプレイしてもらった。脇阪氏も驚くことにタイムが1秒近く縮まり、リアルのコースレコードに近いタイムを記録した。もちろん、ゲームに慣れてきたからという可能性も否定できないのだが、元の設定に戻したところ再びタイムが1秒近く遅くなるということで、なめらかな表示は効果があるのではないかという結論にいたっていた。脇阪氏によれば、なめらかな表示は目に優しく(目が疲れにくい)、目に優しい表示はこうしたレーシングシミュレータで長い時間走って、競争に勝つためには重要な要素だと考えているとのこと。

 加えて、脇阪氏は路面や背景の描画もきれいなほうがよいという。ここからは筆者の推測だが、画質設定を落とすと路面や樹木の表現が簡素になったり、遠くの建物が表示されなかったりする。これが無意識のうちに気になってしまい、集中力の低下や疲労につながるのかもしれない。

 結局のところ、画面の動きのなめらかさと美しさの両方が必要で、両立させるためにはPCに高い性能が求められる。今回脇阪氏に試していたいただいたCore i9-11900KとGeForce RTX 3080の組み合わせは、そうしたことを実現できるパワーを秘めている、それを納得いただけた様子だった。

 ちなみにPC向けのレーシングシミュレータは長い歴史が有り、タイトルは豊富だ。今回脇阪氏にプレイしてもらった「Assetto Corsa Competizione」をはじめとして、「iRacing」「Forza Horizon 4」「F1 2020」などのレーシングタイトルや、「CarX Drift Racing」などのドリフトタイトル、「DiRT Rally 2.0」のようなラリータイトルなど、ジャンルもさまざま。世界最大のオンラインゲームストアである「Steam」などで手軽に購入してプレイすることができる。

eモータースポーツは、モータースポーツをもっと僕たちに近づけてくれる

 モータースポーツは観戦のハードルは低いが、参戦となると個人ではかなりハードルが高い。それだけに、自分も思いきりライバルたちとレースを繰り広げてみたいと思っている方は少なくないはずだ。

 eモータースポーツはそうした欲求を自宅にいながらかなえてくれる。ゲーミングPCにハンドルコントローラやゲームパッドをつなぐだけでもとりあえず参戦できる。もっと速く走りたくなったら、機材を少しずつよいものにしてみるものいいだろう。脇阪氏のシステムのようにとことんこだわることだってできる。

 そして、eモータースポーツにプロドライバーが参戦している現在では、プロドライバーと同じフィールドを体験することが容易にできるのも魅力。もちろん、プロと同じレースで競い合うことは、eモータースポーツの世界であってもなかなかチャンスがないだろうが、プロが走ったコースで、そのラップを目指して走り込むといったことはできる。

 今回の脇阪氏への取材を通じて、eモータースポーツはそれ自体のおもしろさもさることながら、PCを通じてモータースポーツ自体の楽しさをより多くの人に伝えてくれる存在だと感じた。

脇阪氏はSUPER GTにおいては39号車 DENSO KOBELCO SARD GR Supraのチーム監督を務めている(2021 SUPER GT第2戦富士)
サーキットでの脇阪氏(右)、左は39号車のドライバーである中山雄一選手(2021 SUPER GT第2戦富士)

撮影:
若林直樹
佐藤安孝(Burner Images)