トピック
エーモンの停止表示灯「パープルセーバー」がより視認性の高い第2世代へ その使い勝手を試してみた
- 提供:
- 株式会社エーモン
2024年11月27日 00:00
クルマ用品やDIY用の部材メーカーとしておなじみのエーモンは、2024年に創業60周年を迎えた。そしてこの機に社名を「エーモン工業株式会社」から「株式会社エーモン」へと変更している。今回はそんなエーモンから発売された停止表示灯「PURPLE SAVER(パープルセーバー)」を紹介しよう。
高速道路をドライブ中にクルマになんらかのトラブルが発生し、やむなく路上で止まってしまった際、当該車のドライバーには後続車に向けて停止表示器材を設置する義務があることをご存じだろうか。
この義務を果たさない場合は「故障車両表示義務違反」となり、取り締まりを受けると反則金6000円と反則点数1点が運転者に課せられる(普通車、二輪車)。つまり高速道路上で止まってしまった際、停止表示器材は「置いたほうがいい」ではなく「置かないといけない」ものなのだ。
停止表示器材として代表的なものは赤色の反射材を使った三角表示板があるが、収納スペースの都合や準備の手間に時間がかかるなどの理由から、ここ最近の傾向としてこれを車載しているクルマは意外と少ない。そこで三角表示板の代わりに主流になっているのが光の点滅で注意を促す停止表示灯である。
この表示灯には道路交通法としてサイズのほか、灯火の色が紫色であり、なおかつ点滅式であることや、夜間の路面に設置した場合に200m離れた距離から灯火を容易に確認できることなどの規定が設けられているので、アウトドア用などの単に光が点滅するライトでは代用品にならない。停止表示器具として用意したい場合は、パープルセーバーのように「停止表示灯」と明記されているものを選ぶこと。
なお、停止表示器具には「公安委員会認定品」という規格もあるが、こちらの規格に定めている構造基準は光源が「電球しかなかった」時代から見直しがされていないので、光源にLEDを使う器具は認定が取れない状況だ。そのためパープルセーバーも公安委員会認定品ではないが、道路交通法における停止表示灯としての要件はすべて満たしているので「道路交通法施行規則適合品」という表記になっている。これらの表記はユーザーから見ると分かりにくい部分があるが、パープルセーバーについてはその効果を信頼して使えるものである。
視認性が大幅に向上した第2世代のパープルセーバー
パープルセーバーは以前から発売されていた製品だが、2024年に性能が向上した第2世代のパープルセーバーへと進化した。外観こそほぼ変わらないが、前モデルでは90度だった照射角度を60度と絞ることでより遠くまで光が届くように改良。エーモンによると夜間で1000m以上、昼間でも約400mの視認距離を持つとのこと。電源は単4電池×4本で連続使用時間は5時間から8時間(アルカリ電池)となっている。
サイズは33×64.5×123mm(幅×奥行き×高さ)と片手でつかめるサイズなので、ドアポケットやインパネまわりの小物収納スペースにも置きやすい。
操作しやすく明るさも十分。そして設置の自由度も高い
撮影用にお借りしたパープルセーバーを手に取ってみる。電池は付属していないので手に持った感じはかなり軽い。そしてパッケージを眺めてみると、製品の特徴や使用法などが画像付きのカラー印刷で詳しく記載されている。
パッケージから出したらまず電池を入れる。電池ボックスのふたは底面にあり、まずはふたの部分の防水のためにかぶせてあるゴムカバーをはずす。そして底面をスライドさせると電池ボックスが現れる。以前のモデルではボックスではなく本体に設けられた穴に電池を入れていくものだったが、電池交換のしやすさを向上させるために今回の構造に変更したとのこと。
LEDを点滅させるには上部のスイッチを押すだけだが、押す部分が小さいボタンではなくて押せる面を広く取った作りなので、暗い中で手探りで操作する場面であっても使いやすいものになっている。
今回は新旧のパープルセーバーで夜間の比較をしてみたが、その差は歴然。以前のパープルセーバーも視認性はいいが、光量が上がった新型は明るいというより「力強い光」を発している。そしてクルマのウインカーやハザードランプとは異なる特徴的な点滅パターンとあわせて、他の明かりがある中でも目立つ存在であった。
視認性に優れるパープルセーバーであっても、止まっていることを伝えたい方向に対して見えやすい位置に機器をセットすることは重要なポイントになる。そのためエーモンではルーフにセットすることを推奨しているのだが、最近はミニバンやSUVなど全高の高いクルマが増えているのでルーフ天面まで手が届かないこともある。それに、向かってくるクルマのドライバーに早く気がついてもらうには、運転中の視線の高さで点滅させている方がいい気もする。具体的に言うとブレーキランプが配置されているあたりの高さだ。
そんなことから撮影ではボディの側面、ブレーキランプ横にセットしてみた。マグネットは十分に強力なのでずり落ちることもないが強すぎることもない。そのためセットしたあとでも高さや向きの調整は容易。このあたりも何気なくやるようなことだが、ここで磁力が強すぎたり弱かったりするとストレスを感じることもあると思うが、パープルセーバーはそんなことはない。磁力の適正な強さまで考えて作られているのだろう。
パープルセーバーに似たものはほかにもあると思うが、いざ使うとなるとこうした細かい部分は考えている以上に気になるものだけに、数字で表しているスペックだけでない面にも目を向けたいところだ。
以上がパープルセーバーを試してみた結果だ。停止表示器具は常時クルマに積載していなくても違反にはならないし、車検時でのチェックもない(発炎筒に関する決まりはある)。しかし、高速道路で止まってしまった場合は後方へ向けて表示する義務があり、怠ると取り締まりの対象になる。それに何より2次的な事故を防ぐためには必要なものなので、積載の決まりはなくても積んでおきたいもの。まだ持っていない人はぜひパープルセーバーをチェックしてみていただきたい。