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【SUPER GT第6戦鈴鹿1000km】3時間経過、GT500のトップは38号車 ZENT CERUMO RC F(立川祐路/石浦宏明組)

2016年8月28日 決勝開催

3時間経過。GT500のトップは38号車 ZENT CERUMO RC F(立川祐路/石浦宏明組)

「インターナショナル鈴鹿1000km」は、毎年夏に行なわれるロングディスタンスのレースとして、例年8月に開催されている伝統のレースだ。今年もSUPER GT第6戦として、第45回大会が8月27日~28日の2日間にわたって三重県鈴鹿市の鈴鹿サーキットで開催されている。8月28日、12時半からは、パトカー先導のパレードラップ、セーフティカー先導のフォーメーションラップが行われ、全173周予定の決勝レースがスタートした。

 鈴鹿市の天候は午前中は土砂ぶりの降雨。しかし、決勝レース前には雨が上がり路面は乾いていき、まだウェットパッチが残っている状況だったが、スタートを前に多くのクルマがスリックタイヤでスタートすることを決断して、スタートを迎えることになった。

GT500のスタート。ポールポジションからスタートしたのは15号車 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT

 GT500のスタートは予選順位どおりで静かに始まった。ポールからスタートした15号車 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT(武藤英紀/オリバー・ターベイ組、BS)が順位を守り、2位からスタートした46号車 S Road CRAFTSPORTS GT-R(本山哲/高星明誠組、MI)、3位からスタートした12号車 カルソニック IMPUL GT-R(安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組、BS)をリードした。

 レースは当初、この3台によるレースという様相を呈した。だが、この3台に静かに追いついて来たのが、レクサス勢の最上位だった38号車 ZENT CERUMO RC F(立川祐路/石浦宏明組、BS)で、その結果4台による1位争いという展開になった。

 その38号車 ZENT CERUMO RC Fは12周目の1コーナーで、12号車 カルソニック IMPUL GT-Rをオーバーテイクして3位に上がる。さらにそのままの勢いで15周目の終わりのシケインで3位だった38号車は、2位を走る46号車 S Road CRAFTSPORTS GT-Rに並びかけるが追い抜くまでには至らない。しかし、そのまま1コーナーに向けてストレートで並びかけると、アウトから軽くタッチするハイレベルなバトルでオーバーテイクして2位になった。

 さらに38号車 ZENT CERUMO RC Fの勢いは止まらず、19周目にトップを走っていた15号車 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTに追いつくと、そのままの勢いで15号車を追い回した。そしてテールツーノーズの状態で数周続いた末、22周目の日立オートモーティブシズテムズシケインで15号車をインからオーバテイクすることに成功してトップに浮上した。その後38号車は後続を引き離して、トップを独走する展開となった。

 その38号車に抜かれた15号車 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTは、12号車 カルソニック IMPUL GT-Rに抜かれて3位に落ちた後、26周目にピットイン。そこから順位をさらに落として、5位~6位あたりを走る展開になった。ホンダ勢トップを走っていたのだが、82周目にトラブルが発生して、ガレージに入れられ修理を行なっていたが、結局そのままガレージから離れることができなかった。

 一時は2位を走っていた46号車 S Road CRAFTSPORTS GT-R。スティントの後半になると、タイヤが厳しくなったのがアンダーステアがでるようになり、ずるずると遅れ始める。このため、予定より早めの18周でピットインし、タイヤ交換と給油を行なうことを決断。これにより他車とピットインのシーケンスがずれることになる。

 それでも順調に2位を走っていたのだが、黄旗追い越し違反を取られ10秒のペナルティピットストップを課せられると、順位は大きく後退することになってしまった。また、一時2位を走っていた12号車 カルソニック IMPUL GT-Rは、2回目のピットストップ直後に、右側のドアあたりから出火し、S字付近で消火のためにマシンを止めることになり、残念ながらリタイアとなった。

 こうした混乱の中レースは、38号車 ZENT CERUMO RC Fが2位に10秒以上の差をつけてトップを独走中。それを、予選11位からこつこつと追い上げて来た36号車 au TOM'S RC F(伊藤大輔/ニック・キャシディ組、BS)が2位にあがり、現在トップの38号車を10秒前後の差で追い上げているという状況にある。3位も同じく予選10位から追い上げている6号車 WAKO’S 4CR RC F(大嶋和也/アンドレア・カルダレッリ組、BS)。4位はペナルティストップ10秒がありつつも46号車 S Road CRAFTSPORTS GT-Rがレクサス勢の上位独占を止めている状況だ。

GT300はポールポジションからスタートの18号車 UPGARAGE BANDOH 86がトップを快走

GT300クラスのトップを走る18号車 UPGARAGE BANDOH 86(中山友貴/山田真之亮組)

 GT300のスタートも予選順位通りでスタートしたが、スタート直後に大きく順位を落とすことになったのは31号車 TOYOTA PRIUS apr GT(嵯峨宏紀/中山雄一組、BS)。31号車はスタートで、ウェットタイヤを選択したが、スタートの時点で既に路面はドライ方向になっており、スタートすると、ずるずると順位を落とすはめになり、早めにピットに入ってドライタイヤへの交換を強いられるハメになった。

 レースはポールポジションからスタートした18号車 UPGARAGE BANDOH 86(中山友貴/山田真之亮組)がトップを維持し、一時期4号車 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也組、YH)にトップを奪われたがピットストップ時間の短さなどを利用して再びトップにたっている。3位は18号車と同じくマザーシャシーの25 VivaC 86 MC(土屋武士/松井孝允/山下健太組、BS)。

 レースはスタートより3時間が経過した15時半すぎに、GT300の5位を走っていた2号車 シンティアム・アップル・ロータス(高橋一穂/加藤寛規/牧野任祐組、YH)が2コーナーでクラッシュし、セーフティカーが導入されている。15時40分現在、セーフティーカー先導によりフルコースイエローとなり、GT300、GT500ともに上位のリードがなくなり、レースは振り出しに戻りつつある。

2コーナーでクラッシュしてしまった2号車 シンティアム・アップル・ロータス(高橋一穂/加藤寛規/牧野任祐組)