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JAL、5cm拡大した普通席などで快適性を高める「JALスカイネクスト」を5月導入

「無線LANサービス」を国内線向けに初採用

2014年5月から順次導入開始

発表会冒頭で挨拶をした日本航空 代表取締役社長 植木義晴氏

 JAL(日本航空)は1月30日、国内線新仕様機材「JAL SKY NEXT(JALスカイネクスト)」を5月から順次導入すると発表した。これによって国内線機内のインテリアを一新し、国内線初となる無線LANサービスを7月から開始する予定となっている。

 JALスカイネクストでは、JAL独自の上級シートである「クラスJ」と普通席のシートを一新。ともにシートが本革張りになったほか、フロアのカーペットも変更してトータルコーディネートされた。また、機内照明はLED化され、日中は青、春は桜色をイメージしたピンクなどに変化させ、照明の発光を使って季節と時間帯などを演出。くつろぎ感や日本らしさなどを表現している。

 さらに普通席は、シートの背もたれで厚さを約5cmスリム化して足下スペースを拡大。クッション形状を工夫して、滑りにくくなって着座時の安定感が増している。座席重量も軽減され、燃費向上によって環境にも貢献しているという。

5cmスリム化され前後スペースが拡大した普通席
普通席の新旧比較。左が新仕様、右が従来品。座席ピッチ自体は変わっていないが、シートを薄型化してスペースを確保。薄型になってはいるが、座り心地がわるくなったという印象もない
新しいシートではブラックの本革を使い、ヘッドレストやシートベルト、ステッチなどを赤にしてアクセントを効かせている
シートを後方から見たところ
テーブルもブラックでコーディネート
アームレストに装着されたコントロールパネル
薄型化されたシート
通路側のシートには足を掛けられるステップを追加。背伸びをしなくても座席上の収納棚から荷物を出し入れできるようになる
リクライニングさせたイメージ
機内照明がLED化され、色によって季節や時間経過を表現。青は飛行中の空の青を、桜色の照明は春先の乗客搭乗時に使われる照明

 クラスJの座席ではシートサイズは従来から変更せず、表皮を革張りに変更し、シートデザインを普通席などと統一した。

クラスJシート
リクライニングさせてレッグレストを展開
テーブルなどは従来と変わらない
ヘッドレストは上下に可動する
コントロールパネルまわり
クラスJシートの背面

 また、国内線ファーストクラスは従来はボーイング777のみだったが、新たにボーイング767-300ERにもファーストクラスを導入。2014年秋ごろから国内線9機に導入が開始される。

ファーストクラスシート
リクライニングさせたところ
リクライニング用のボタン。ヘッドレストやオットマンも電動可動となる
アームレスト内に格納されたテーブルを引き出した状態
777のものより大型化されたセンターディバイダー

 このほか、国内線初の有料無線LANインターネット接続サービスも7月から開始する。米国gogo社の衛星接続サービスを利用するもので、スマートフォン、タブレット、ノートPCなどの無線LAN端末から利用できる。料金プランは30分400円の「時間制プラン」とフライトごとに料金を支払う「フライトプラン」の2種類がある。フライトプランはフライト距離や利用する端末に応じて価格が変わり、スマートフォンの場合は650マイルまでは500円、651マイル以上になると700円となる。タブレットやノートPCでは、450マイル以下が500円、451~650マイルが700円、651マイル以上が1200円となる。

(清宮信志)