JX日鉱日石エネルギー、関東地区の石油製品供給は改善の見込み
東北地区では陸上運送体制の強化

東北・関東地区の供給体制イメージ

2011年3月23日発表



 ENEOSサービスステーションを展開するJX日鉱日石エネルギーは、3月23日16時30分現在の石油製品供給体制について(第7報)発表した。

 生産体制については、被災により停止中の仙台製油所、鹿島製油所の生産装置の損傷が大きいことから復旧の目途が立たず、再稼働には相当の時間を要するとし、生産能力低下を補うため、韓国からの石油製品輸入および他の石油会社からの製品購入等を実施している。また、輸出用石油製品の国内向けへの振り替えを行っている。

製油所操業状況

製油所名精製能力
(千B/D[バレル/日])
稼働状況出荷状況
室蘭180フル生産中出荷中(陸上・海上とも)
仙台145被災により停止被災により停止中
鹿島252.5被災により停止陸上のみ出荷中
根岸270フル生産に向け稼働率アップ中陸上のみ出荷中
大阪115定期修理により停止
(4月13日まで)
出荷中(陸上・海上とも)
水島400フル生産に向け稼働率アップ中出荷中(陸上・海上とも)
麻里布127フル生産中出荷中(陸上・海上とも)
大分136フル生産中出荷中(陸上・海上とも)

 供給体制については、東北地区において北海道や関東からの製品の転送により供給量を確保。タンクローリー不足への対策として、西日本や北海道より東北地区(新潟を含む)へタンクローリーを投入(約150台を予定)し、陸上運送体制の強化を図っている。

 関東地区においては、根岸製油所の生産開始により、ENEOSサービスステーションへの供給不足について、一定の改善が見込まれるとしている。

 同社として、石油製品の供給安定化に向けて全力を挙げて取り組んでおり、被災地支援のため不要不急の給油を極力控えることと、ガソリンスタンドで実施している限定給油への協力を呼びかけている。

(編集部:谷川 潔)
2011年 3月 24日