ニュース

フォルクスワーゲン、347万円からの輸入車4WD「ゴルフ オールトラック」発表会

さらなるパワーと4輪駆動が欲しいという声に応えて登場

2015年7月21日開催

フォルクスワーゲン グループ ジャパン 庄司茂 代表取締役社長とゴルフ オールトラック

 フォルクスワーゲン グループ ジャパンは7月21日、「ゴルフ オールトラック」の発表会を都内で開催した。「ゴルフ ヴァリアント」をベースに、1.8リッターのTSIエンジンの搭載や「4MOTION」テクノロジーによる4輪駆動化など図ったクロスオーバーモデルとなる。

フォルクスワーゲン グループ ジャパン 庄司茂 代表取締役社長

 前週に行った新型「パサート」の発表会において、フォルクスワーゲン グループ ジャパンの庄司茂社長は「下半期に続々と新型車を投入する」と宣言していたが、ゴルフ オールトラックは下半期第2弾のクルマとなる。

 ゴルフシリーズとして初となるクロスオーバー4WDステーションワゴンを導入する背景として、国産車の独壇場となっているCセグメントのステーションワゴン市場がある。同市場では9割が国産車で輸入車の割合は低いが、そのなかでも1995年に「ゴルフ ワゴン」として投入開始した現在の「ゴルフ ヴァリアント」は、数少ない輸入コンパクトワゴンとして定着しているモデルで、2014年1月に投入した現行モデルは、過去10年で最高の販売台数を記録するなど好調に推移している。

国内のステーションワゴン市場の現状
ゴルフ ヴァリアントの市場における位置。2014年は9027台販売と好調
ゴルフ ヴァリアントが選ばれる理由

 庄司氏によれば、ゴルフ ヴァリアントの評価されている点は、スタイル、燃費、1620Lの広大なラゲッジスペースで、国産車からの乗り換えが半数で、ミニバンからの乗り換えが3割という。そして、顧客から「もっとパワーのあるエンジンが欲しい、4輪駆動が欲しい」というリクエストがあったという。

 その声に応えるモデルとなるのが、5月に投入した「ゴルフ R ヴァリアント」と、今回の「ゴルフ オールトラック」となる。いずれもパワーアップと4輪駆動化を果たしており、ゴルフ オールトラックではゴルフシリーズ初採用となる「1.8リッター TSI」エンジンとし、他のゴルフでは乾式7速DSGのところ、大きな力が求められるラフロードでも力強い走りを実現するよう、湿式6速DSGを採用。

ゴルフ オールトラックのエクステリアの特徴
パワートレーンの特徴
4WDは最新ハルデックスカップリングを採用し、最適なトルク配分が可能

 パワーアップと4WD化に加え、ゴルフ オールトラックの最大の特徴として、最低地上高25mmアップなどによる高い走破性や、スタイリッシュな外見とともに、最大1620Lのラゲッジスペースなどは、通常のゴルフ ヴァリアントと全く変わりがないこともアピールした。

 庄司氏は「ゴルフ R ヴァリアント」と「ゴルフ オールトラック」の違いについて「ゴルフ R ヴァリアントは大人のための本格的なスポーツワゴン。ゴルフ オールトラックはお客様のライフスタイルのフィールドを広げるクルマ」と位置づけた。

 さらに、ゴルフ オールトラックについて、庄司氏は「4WDという武器を加え、都会に暮らし、週末は都会を出てさまざまなレジャーを楽しむ方、雪国でノーリミットで活動したい方へ、無限に広がるツール」「ライフスタイルの可能性を広げ、家族や仲間みんなが“ゴキゲン”になれる1台」などと説明した。

最低地上高はベース車より25mmアップで悪路走破性もアップ
ドライビングプロファイルの設定が可能な「オフロードモード」を装備
安全装備はゴルフ ヴァリアント同様に多数装備している

 なお、今回は価格についても力を入れ、347万円という価格について庄司氏は「輸入車の4WDモデルの中で、最もお求めやすい価格にすることにこだわった」と語った。実際には人気オプションをまとめて装備した「アップグレードパッケージ」を装着した367万円の仕様が販売の中心となる見込みだ。

価格は消費税込347万円から
ゴルフ オールトラックの活用シーン

ゴルフ オールトラックを展示

 発表会では、ゴルフ オールトラックの実車が展示された。いずれもゴルフ オールトラック アップグレードパッケージ装着車で、さらに電動パノラマスライディングルーフ、レザーシートなどのオプションが装備されたクルマとなっている。

ゴルフ オールトラック。左右のブラックのホイールハウスエクステンションや、前後のバンパーのシルバーのアクセントが外見の特徴
ルーフレールやミラーのシルバーもゴルフ オールトラックの特徴
オールトラックのロゴはフロントグリル、左右フロントフェンダー、リアゲートに設置
リアバンパーはアンダーガードスタイルに仕上げ、シルバーをあしらった
タイヤは前後とも205/55 R17で、専用デザインのアルミホイールを装着する
エンジンはゴルフシリーズでは初となる1.8リッターTSIエンジン。132kW(180PS)、280Nm(28.6kgm)を発生
ゴルフ オールトラックのインテリア。オプションのレザーシート装着車。
4MOTIONのロゴがあるシフトレバー
運転席
ドアシルプレートにはオールトラックのロゴがある
リアシート。レザーシート装着車
オプションの電動パノラマスライディングルーフ
ラゲッジスペース。リアゲート側にあるレバーひとつでリアシートが倒れ、スペースが簡単に拡大できる
スペアタイヤは装備せず、タイヤ応急修理キットが付属する
ドライビングプロファイルのモード設定に「オフロード」を追加
オフロードを選ぶと有効になる項目
カスタム設定もある
好みでモードを細かく選択することもできる

(正田拓也)