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写真で見るフォルクスワーゲン「ゴルフ」
(2013/6/4 16:54)
コンパクトカーのベンチマーク的存在であるフォルクスワーゲン「ゴルフ」が、7代目へと進化した。フォルクスワーゲングループの幅広い車種とプラットフォームを共有するMQB(モジュラートランスバースマトリックス)を採用した第1弾のクルマとなるものだ。
MQBの採用以外のトピックと言えば、安全装備の標準装備化。国内導入が発表された全グレードで衝突回避の自動ブレーキ機能を含むプリクラッッシュブレーキシステム“Front Assist Plus”とともに、追突事故発生の場合に自動でブレーキをかけて二重衝突を防ぐマルチコリジョンブレーキを標準装備。さらに、車間を自動で維持するクルーズコントロールや、カメラで車線を監視して車線逸脱を警告する安全装備を標準装備化、オプションで装備することができる。
また、価格面も挑戦的で、安全装備をすべて装備しながら上級の「TSIハイライン」が300万円を切るなど、全体的に従来よりも安い価格設定とした。実際には従来モデルに比べて一部装備がグレードダウンしている点もあるが、安全装備まで含めると戦略的な価格設定であることに違いはない。
スタイリングの面では、初代ゴルフから続く太いCピラーをデザイン上のアイコンとし、フロントマスクなどは最近のフォルクスワーゲンの例に習ったものとなっている。
今回は発表された3グレードのうち、最上級となる「TSIハイライン」と、中間グレードとなる「TSIコンフォートライン」の2台を撮影した。この2台はダウンサイジングコンセプトに基づいた過給器付きの小排気量タイプで、それぞれ直列4気筒DOHC 1.4リッター ターボ、直列4気筒 DOHC1.2リッター ターボとなる。燃費はJC08モードでそれぞれ19.9km/L、21.0km/Lの低燃費を実現し、全車エコカー減税制度で自動車取得税、自動車重量税が免税となる。
また、この2台はリアサスペンションの形式が異なっている。上級の「TSIハイライン」は4リンク式サスペンションだが、「TSIコンフォートライン」と「TSIトレンドライン」はトーションビームによるトレーリングアーム式となっている。フォルクスワーゲンによれば、リアサスペンションの形式はエンジン出力によって異なり、約90kWを境にサスペンション形式を選んでいるのだと言う。
ボディーサイズはどちらも4265×1800×1460mm(全長×全幅×全高)で従来よりも大型化、重さはTSIハイラインが1320kg、TSIコンフォートラインが1240kgとなっている。MQBプラットフォームは軽量化にも寄与しており、新旧のTSIハイライン同士の比較では、安全装備が増加しているにもかかわらず、20kgの軽量化を実現している。