カーグッズ・ミニレビュー
3年走行距離無制限製品保証のボッシュ バッテリー「ハイテックシルバーII」
新年度は新しいバッテリーで気分よく迎えたい
(2014/2/24 13:11)
電子化が進む最近のクルマにとって、重要度を増してきているのが自動車用バッテリーだ。そもそも現代のクルマ(一般的なガソリン・ディーゼルエンジン搭載車)は、バッテリーがなければエンジンを始動することができないし、エンジンを始動することができなければ動くことはできない。バッテリーの性能も年々向上しており、エンジン始動に必要な電力が得られない“バッテリー上がり”が頻繁に起きるようなことは、昔に比べて少なくなっている。
ただ、いくらバッテリーが進化したとはいえ、化学変化によって電気を取り出しているバッテリーに劣化はつきものだ。数年使っているうちに、充放電性能が落ちていき、ついにはバッテリーが上がった状態から回復しなくなる。駐車場に置いているときに上がってくれればまだよいのだが、わるいときにはわるいことが重なる“マーフィーの法則”は働きがち。実際、筆者もバッテリー上がりを経験しているが、深夜の大雨の中でワイパーを「強」で動かし続ける必要があったとき、なぜかだんだんヘッドライトが暗くなっていき、ついにはエンジンが止まってしまった。近くの公衆電話(要するに昔の話)から友人を呼び、ブースターケーブルを接続してみたがダメ。仕方がないので、カーステなどのテストのための予備バッテリーを自宅から持ってきてもらい、どしゃぶりの雨の中バッテリー交換をした。あまりほめられる経験ではなく、二度とあのような状態にはなりたくないと思っている。
それ以来、4年程度でのバッテリー交換を心がけており、前のバッテリー交換から4年以上経過したため、今回新しいバッテリーに交換することにした。新しいバッテリーにする上で悩むのは、「どれを購入したらよいのか」ということ。これは適合する車種の問題もあるだろうし、好みのブランドもあるかもしれないが、1つ言えるのは「まめに電圧をチェックしないのであれば、○年保証付きを選ぶべし」ということ。その保証をつけるというのは、メーカーの自信の現れにほかならず、信頼できる製品であろうと予測できるからだ。
そこで今回交換するバッテリーに選んだのは、電装品メーカーとして世界的に大手のボッシュ「ハイテックシルバーII」。定評のあったハイテックシルバーの後継製品で「『長持ち(長寿命)』『手間がかからない』に重点を置いて開発した」という。その結果、「3年走行距離無制限保証」を付帯している。この保証内容だが、バッテリーが上がらないことを保証するものではなく(そのような製品は世の中に存在しない)、「製造上あるいは材料上の欠陥による不具合」が発生した場合について保証するもの。詳細は購入時にバッテリーの取扱説明書を確認していただきたいが、3年もの保証期間はありがたい部分だ。
バッテリー交換は電気関連の作業となるため、カー用品店に頼む、またはディーラーに頼むというのが一般的だが、今回は自分で交換してみることにした。交換作業そのものは難しくない。エンジンやキーがOFFになっているのを必ず確認し、クルマのアース側の極性を持つターミナルからケーブルを取り外し、次に反対側という手順。「アース側の極性って何?」という人は、カー用品店に頼むか、ディーラーに頼むことを強くお勧めする。
筆者のクルマはマイナスアースのため、マイナス側のケーブルから取り外す。前回もボッシュのバッテリーでノーメンテナンスで過ごしたためか、ケーブルのターミナルが汚れていたので軽く掃除。次にプラス側を取り外し、ケーブルのターミナルはタオルでぐるぐる巻きにして、万が一にもショート(短絡)が発生しないようにしておいた。
ケーブル類を外したら、次はバッテリーを固定するステーなどを取り外し、古いバッテリーを取り外す。ついでに各所を掃除し、新しいバッテリーを逆の手順で取り付ければOKだ。気をつけておきたいのは、新しいバッテリーのターミナルキャップは、ケーブルのターミナルを取り付ける際まで外さないこと。とにかくショートが起きるような事態をなるべく避けることだ。
無事接続が終わったら、エンジンをかけて、バッテリーが動作しているか確かめてみよう。バッテリーはメイン電源となっているため、バッテリー交換後は時計やカーナビなどの設定がクリヤされているので、それも元どおりにセットすればよいだろう。
バッテリーを交換後、何度か雪道関連の取材をしているが、その際も一発でエンジンが始動しており、3年保証の製品だけに安心感は高い。あえて難点を挙げるとするなら、フラグシップ製品だけあり売価がほかのボッシュ製品より高いこと。これは性能とトレードオフの部分なので仕方がない部分だろう。
2014年4月からは消費税の値上げが決まっているため、いずれ消耗する(とくに価格の高い)製品については、なるべく値上げ前に交換しておきたいところだ。新年度が始まる前に、バッテリーの経年劣化を確認してみていただきたい。