東京オートサロン2015

スバル、東京オートサロンに6速MTの「レヴォーグS CONCEPT」を参考出品

STIコンプリートカーの最高峰モデル「S」シリーズのコンセプトモデル登場

2015年1月9日~11日開催

レヴォーグ待望の6速MT搭載車はSTIの「S」シリーズのコンセプトモデルとして登場

 1月9日、幕張メッセ(千葉県千葉市美浜区)で開幕した「東京オートサロン 2015 with NAPAC」のスバル(富士重工業)ブースで、「レヴォーグS CONCEPT」が公開された。「S」シリーズは、主に「インプレッサ WRX」や「レガシィ」で展開されてきたSTIコンプリートカーの最高峰モデルだ。現段階ではコンセプトモデルではあるが、実現すればステーションワゴンでは2008年発売の「S402」(4代目レガシィ:BP型)に次ぐ2台目となる。

 詳細は非公開ではあるが、内外装はレヴォーグS CONCEPT専用パーツが開発され、サスペンションもSTIオリジナルチューンとなる。パワーユニットは「WRX STI」に搭載されているEJ20ではなく、レヴォーグに搭載されているFA20だ。よってトランスミッションも単なるWRX STIの流用ではないらしいが、こちらも詳細は非公開とのこと。

 このコンセプトモデルの開発を担った森宏志氏によると、レヴォーグS CONCEPTは将来に向けてのコンセプトモデルであり、レヴォーグのトップエンドモデルとの位置づけであることも考慮し、実績のあるEJではなくFAユニットを採用したそうだ。なおSTIチューンドモデルは、スバルにはフォレスターをはじめ多くのモデルに「tS」モデルが存在するが、吸排気はもちろんエンジン本体にまでSTIチューンが及ぶのは今も昔もこの「S」シリーズだけだ。

 また外装においてはまだ風洞実験までは至っていないものの、今までSTIが蓄積してきた空力のノウハウを盛り込み、比較的ノーマルの外観から変化の少なかった「S401」「S402」に比べ大胆なデザインを採用したとのこと。展示されたモデルのボディーカラーは、すでに発売されているWRX STIと同じWRブルー・パールだ。

エクステリア

東京オートサロンで初公開されたコンセプトモデル「レヴォーグS CONCEPT」
大胆なデザインのフロントバンパー
フロントフェンダーは拡張せず今のところノーマルと同じ幅だが、アクセントにBRZをイメージさせるモチーフが配される
ドアミラー
サイドステップ
リアバンパー&マフラー
ルーフ後端のスポイラーは空力的効果も大きいとのこと
整流効果の高いリアウインドー両端のスポイラー
サイドウインドー下端は、ノーマルではメッキ処理されている部分がブラックに処理されている
リアにはSTIエンブレム

タイヤ・ホイール

BBS鍛造19インチアルミホイールはフロント、リアともに8 1/2J×19 +53mm。ブレーキの詳細は不明だがキャリパー、ディスクともにSTIオリジナルのようだ
タイヤはミシュランパイロットスーパースポーツ245/35 ZR19 93Y

インテリア

インパネ&ステアリング
メーターまわり
6速MTのシフトノブ。アイサイトのないモデルなので、サイドブレーキはレバータイプとなる
レカロ製フロントシート
リアシート
ドアトリム(フロント)
ペダル
トランクの変更はないようだ
歴代STIチューンドモデルに多く見られる樹脂類まで統一されたブラックの内装

 エンジンは水平対向4気筒DOHC 2.0リッター直噴ターボ”DIT”のFA20型。1998ccの排気量は変更はなく、STIによるチューンが施され、これに6速MTが組み合わされる。エンジンにまでチューンが施されるのは「S」シリーズだけだ。

エンジンチューンは外観からは分からないが、コンセプトモデルだけにさまざまなSTIパーツが組み込まれていたエンジンルーム
レヴォーグS CONCEPTの開発リーダー、STIの森宏志氏

【お詫びと訂正】記事初出時、「S401 STi version」にステーションワゴンがある旨を記載いたしましたが、セダンモデルのみのラインアップでした。お詫びして訂正させていただきます。

高橋 学

1966年 北海道生まれ。下積み時代は毎日毎日スタジオにこもり商品撮影のカメラアシスタントとして過ごすも、独立後はなぜか太陽の下で軽自動車からレーシングカーまでさまざまな自動車の撮影三昧。下町の裏路地からサーキット、はたまたジャングルまでいろいろなシーンで活躍する自動車の魅力的な姿を沢山の皆様にお届けできればうれしいです。 日本レース写真家協会(JRPA)会員