東京オートサロン2015

スバル、勝利への執念を感じる2015年のモータースポーツ参戦体制を発表

「レガシィ B4 BLITZEN CONCEPT」「XV SPORT CONCEPT」「レヴォーグS CONCEPT」も写真で紹介

2015年1月9日~11日開催

幕張メッセ 国際展示場ホール1~11/イベントホール

攻めの姿勢をさらに強めた2015年のスバル/STIモータースポーツ体制

右から、辰己英治STI総監督、井口卓人選手(SUPER GT)、山内英輝選手(SUPER GT)、佐々木孝太選手(ニュルブルクリンク24時間レース)

 2014年同様、オートサロン初日に2015年のスバル(富士重工業)/STIモータースポーツ活動計画の発表が行われた。発表の冒頭で辰己英治STI総監督が昨年の結果を「惨敗」だと述べ、今まで以上に勝ちに行く強い姿勢を見せた。

 WRX STIで参戦するニュルブルクリンク24時間レースでは長年ドライバーを努めて来た吉田寿博選手の勇退を発表。2015年は佐々木孝太選手、マルセル・ラッセー選手(ドイツ)、カルロ・ヴァンダム選手(オランダ)に加え、2014年VLN(ニュルブルクリンク長距離選手権)チャンピオンのティム・シュリック選手(ドイツ)が参戦し「SP3T」クラスでの優勝を狙う。

WRX STI NBR CHALLENGE 2015

 SUPER GTは昨年同様SUBARU BRZ GT300で戦う。ただしマシン製作については今まで以上にスバル/STI主導で行うことを明言。ドライバーは佐々木孝太選手に代わり山内英輝選手を起用。井口卓人選手とのコンビでチャンピオンを狙う。辰己英治STI総監督はポイント計算せずに1戦1戦全力で臨み、シリーズ3勝を目標にすると語った。なお今シーズンはニュルブルクリンク24時間レース同様ダンロップタイヤでの参戦となるのが大きな変更点だ。

SUBARU BRZ GT300 2015
ニュル参戦マシンとデザイン的に統一感がとれた今年のSUPER GT参戦車両。ドライバーには山内英輝選手が加入し、タイヤはダンロップへと変更された

 なお、会場のモニターにはかつてのWRCでの走りやペター・ソルベルグ選手の姿も見られ、昨シーズンの全日本ラリー選手権の模様も流れていたが、ラリーに関する発表はなかった。

WRX STI 全日本ラリー参戦予定車
モニターには全日本ラリー選手権の模様も流れていたが、発表会ではラリーに関する発表はなかった

 スバルは、「レガシィ」「レヴォーグ」「XV」のコンセプトカーも展示した。赤いレガシィ、青いレヴォーグ、黄色いXVと華やかな3台に加え、PROVAが手がけたWRX S4のカスタマイズモデルや今年からSUPER GTに投入されるアウトバック SUPER GT 2015 FRO(First Rescue Operation)などを展示している。

レガシィ B4 BLITZEN CONCEPT(参考出品車)

 新型レガシィB4をベースにスポーツ性を高め、かつてレガシィの個性的な特別仕様車として人気を博した「BLITZEN」のコンセプトを最新のレガシィで再現したのがレガシィ B4 BLITZEN CONCEPTだ。ボディーカラーはBLITZENのイメージカラーでもある華やかな赤「プレミアムレッド」。またBLITZENならではの個性的なルックスも健在。カーブキルトを施したベージュ色の革を採用し、上質かつ華やかなインテリアも特徴的だ。

レガシィ B4 BLITZEN CONCEPT

レヴォーグ S CONCEPT(参考出品車)

 STIコンプリートカーの最高峰モデル「S」シリーズのコンセプトをレヴォーグで実現した。質感の高い乗り味や運動性能達成のためのチューニングも多岐に渡るが、何より吸排気系を含めたSTI独自のチューニングと6速MTの採用が大きなトピックスだろう。なおボディーカラーは伝統の青「WRブルー・パール」だ。

レヴォーグ S CONCEPT
レヴォーグ S CONCEPT

XV SPORT CONCEPT(参考出品車)

 ブラックアウト化されたグリルやホイールとボディーカラーに採用された「サンライズイエロー」とのコントラストが鮮やかなXV。ブラック内装とイエローのステッチやラインが施されたインテリアもエクステリアとのマッチングがよく、ノーマルより下げられた車高と相まってカジュアルでスポーティな印象を受けるデザインコンセプトモデルだ。

XV SPORT CONCEPT
WRX S4 Customized by PROVA
フォレスター tS
アウトバック SUPER GT 2015 FRO(First Rescue Operation)

高橋 学

1966年 北海道生まれ。下積み時代は毎日毎日スタジオにこもり商品撮影のカメラアシスタントとして過ごすも、独立後はなぜか太陽の下で軽自動車からレーシングカーまでさまざまな自動車の撮影三昧。下町の裏路地からサーキット、はたまたジャングルまでいろいろなシーンで活躍する自動車の魅力的な姿を沢山の皆様にお届けできればうれしいです。 日本レース写真家協会(JRPA)会員