イベントレポート
【東京モーターショー 2019】「日本の未来を楽しんで」。FUTURE EXPOプレスカンファレンスレポート
なぜオリンピック・パラリンピック等経済界協議会が運営?
2019年10月24日 15:56
- 2019年10月23日 開幕
- 2019年10月25日 プレビューデー
- 2019年10月25日~11月4日 一般公開日
10月23日、東京ビッグサイト(東京都江東区有明)で「第46回東京モーターショー2019」が開幕した。10月25日はプレビューデー、10月25日~11月4日が一般公開日となる。
今回の東京モーターショー2019では、今までにはなかった「FUTURE EXPO」という新しい展示エリアが設けられている。
場所は、普段はトヨタ自動車の体験型総合ショールームである「MEGA WEB」で、自動車と関係が深いものからまったく関係のないものまでがランダムに混ざり合った展示となっているが、そのどれもが共通して「近未来に実用化されるであろう新技術」を掲げている。“万博チック”とも言えるFUTURE EXPOの開催に際し、10月23日にプレスカンファレンスが行なわれたのでその模様をレポートする。
なぜオリンピック・パラリンピック等経済界協議会が運営?
登壇したのはオリンピック・パラリンピック等経済界協議会で座長を務める、日本電信電話 常務取締役の栗山浩樹氏だ。栗山氏がまず語ったのは、このFUTURE EXPOを運営する組織についての解説だ。
FUTURE EXPOを運営しているのは、栗山氏が所属するオリンピック・パラリンピック等経済界協議会なのだという。このオリンピック・パラリンピック等経済界協議会は、経団連、日商・東商会、経済同友会の3つの組織から構成され、2015年に設立された。設立の目的は組織名にもあるように、2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックの誘致および開催成功を経済団体の垣根を越えて実現することだ。
参画企業は前出の経済団体所属企業にとどまらず、多様な大企業から中小企業、業界カテゴリもさまざまとなっている。一貫しているのは日本企業というところで、ここには「オールジャパンを挙げて東京オリンピック・パラリンピックを成功させる」という想いが込められているという。
なぜ同協議会が東京モーターショーでFUTURE EXPOを開催するのかという点だが、ここも具体的な説明がなされた。そもそも、今回のFUTURE EXPOはタイトルをよく見ると「TOKYO MOTOR SHOW 2019×COUNTDOWN SHOWCASE」という副題が付けられていることに気がつくだろう。
実は、このFUTURE EXPOのベースとなっているのは、この「カウントダウンショーケース」なのだという。カウントダウンショーケースは、2017年から毎年その年の後半に開催されており、その開催コンセプトが「日本の未来を作り出す最新技術の発表の場」。その最新技術とは、具体的には「日本を訪れる海外のお客さまを入国からサポートするおもてなしの技術」「自然エネルギーを積極採用した低炭素社会実現技術」「地方観光を促進する技術」「eスポーツをはじめとした未来の競技創出および観戦技術」などで、こうしたテーマは東京モータショーの開催コンセプトと合致する領域が大きい。
こうした理由から、今年のカウントダウンショーケースは東京モーターショー 2019とコラボレーションをすることになったという。
この背景が分かってくると、FUTURE EXPO内で展示されているセコムのバーチャル警備員、シャープの8K技術展示、バーチャルアバターとのお笑い会話体験など、自動車(≒東京モーターショー)と接点の薄い展示群が多い理由が分かる。
栗山氏は、最後に「日本の未来をぜひともみんなで見て、聞いて、触って、感じて、楽しんで下さい」と述べ、カンファレンスを締めくくった。
なお、FUTURE EXPOでは10月25日~27日にかけて、目玉イベントとなっているeスポーツ大会「FIAグランツーリスモ・チャンピオンシップ2019 ワールドツアー第5戦」が行なわれることになっており、栗山氏が降壇した直後には、大会スタッフによるエキシビションレースが披露された。
東京モーターショー会期中、上記のワールドツアー開催時間以外は、このグランツーリスモ・スポーツの体験コーナーは一般ユーザーにも公開され、自由に楽しむことができるようになっているとのこと。腕自慢のバーチャルレーサーは、こちらも参加してみてほしい。