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【ニュル24時間 2018】12時間経過レポート。90号車「Subaru WRX STI」、56号車「Lexus LC」ともにクラストップを走行
総合トップは4号車「Mercedes-AMG GT3」。トップを快走していた911号車「Porsche 911 GT3 R」はガードレールと接触しピットへ
2018年5月13日 12:21
- 2018年5月10日~13日(現地時間)開催
5月10日の練習走行と予選1回目、11日の予選2回目とトップ30予選を終えて、ついに決勝レースを迎えた「第46回 ニュルブルクリンク24時間耐久レース(46. ADAC Zurich 24h-Rennen 2018)」。
5月12日の13時30分からスタート進行が始まり、147台のマシンが3つのグループに分かれてグリッドに並んだ。1時間30分に渡るスタート進行では、多くの観客がグリッドを訪れ、マシンのまわりには行き場がないほどの人だかりとなっていた。15時10分にはローリングスタートが開始され、約25kmのコースをゆっくりと周回して15時30分にスタートが切られた。
序盤からレースをリードしたのは、ポールポジションを獲得したManthey Racingの911号車 Porsche 911 GT3 Rで、ピットインのタイミングでトップを譲ることはあったものの、夜半の1時30分までトップを快走していた。しかし、67周目に入るとコーナーの内側に出ていた砂に足を取られてスピンを喫し、コース両側のガードレールに接触してしまう。マシンは走行不能となりピットに運ばれることになった。
そして、短い夜を迎えたニュルブルクリンクは、2時過ぎからグランプリコースを中心に雨が降り出す。コース東側には稲光がとともに雷鳴が聞こえてくるようになり、2時30分ごろにはコース全域でウェットコンディションとなった。天気予報では13日中は雨が降ることになっているので、レース後半は荒れた展開になることが予想される。
24時間レースの半分が経過した3時30分時点でのトップ3は、Mercedes-AMG Team Black Falconの4号車 Mercedes-AMG GT3が首位を走行。2番手はManthey Racingの912号車 Porsche 911 GT3 Rで、トップを約30秒差で追っている。3番手はMercedes-AMG Team Mann Filterの47号車 Mercedes-AMG GT3でトップとの差は約1分30秒。トップ10までが同一周回で走行していて、少しのミスで順位が変わる状況となっている。
一方の日本勢は、トラブルによって苦難のニュルブルクリンク24時間耐久レースとなってしまった。Subaru Tecnica International Inc.の90号車 Subaru WRX STIは、スタートを務めたカルロ・ヴァン・ダム選手からティム・シュリック選手にドライバー交代を行なった直後に、予選と同様のパワーステアリングのトラブルに見舞われてしまう。修復に約1時間を要して、一時は140番手まで順位を下げてしまう。それでも、パワーステアリングのトラブル以外は順調に走行を続けていて、24時間レースの半分を経過した時点で71番手まで追い上げ、クラストップを走行している。
TOYOTA GAZOO Racingの56号車 Lexus LCは、松井孝允選手が担当したファーストスティントこそ順調だったが、蒲生尚弥選手が乗った第2スティントでブレーキトラブルが発生。その後もタイヤのバーストやミッション交換などの緊急ピットインと作業によって遅れを取った。3時30分の時点で55周を周回し、順位は114番手でクラストップとなっている。
また、日本人ドライバーが乗り込むNovel Racingの43号車 Lexus IS F CCS-Rは59番手でクラス3位、Ring Racing with Novelの42号車 Lexus RC Fは67番手でクラス4位を走行している。
24時間のレースはまだ半分の12時間が経過したところなので、今後も何が起こるか予想のできない状況。さらに、コース全域でウエットコンディションとなっているので、極僅かなミスが命取りとなることもある。遅れを取っている日本勢もレース後半を順調に走れば、大幅に順位を上げることも不可能ではない。