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スバル、安全性能やパワートレーンの進化で“もっと走り出したくなる”新型「フォレスター」発表会
次期社長候補の中村知美専務「新たな1歩を踏み出す最初の商品」
2018年6月20日 20:52
- 2018年6月20日 開催
スバルは6月20日、新型「フォレスター」の発表会を開催。会場では、次期社長候補となっているスバル 専務執行役員 中村知美氏と、新型フォレスターの開発を担当した商品企画本部 プロダクトゼネラルマネージャー 布目智之氏が登壇して、新型フォレスターを紹介した。
発表会の冒頭、中村氏は一連の不適切な完成車検査についてお詫びの言葉を述べるとともに、「現在調査中の事案については深く真相を究明して、一刻も早く皆さまからの信頼を取り戻すべく努めてまいります」と述べた。
また、次期社長候補として策定中の中期経営ビジョンについて、中村氏は「安心と愉しさを提供するブランドとして、会社としての真の実力を養成して、信頼を再び取り戻し、ブランド方向軸をぶらさずに磨き続けることを基本に考えています。単なるクルマメーカーを超えてお客さまに共感され、信頼いただけるため、商品、販売、サービス、コミュニケーション、あらゆるお客さまとの接点で、全員が全力を尽くしてその質を高めてまいります。それこそが私たちスバルが目指すべき姿であり、また期待されている姿だと私は信じています。その目指すべき姿に向けて新たな1歩を踏み出す最初の商品が本日紹介する新型フォレスターです」と話した。
フォレスターの年間販売台数については、2017年にグローバルで28万1014台であることを示し、中村氏は「初代のデビューから20年。グローバルで最も売れるスバル車にまで成長しました。世界で一番愛されるスバル車がフォレスターであると言えます」と紹介。
新型フォレスターについて中村氏は「クルマの基本要素である、デザイン、パッケージング、ユーティリティ、そしてスバルが得意とする安全性能、動的質感、パワートレーンに至るまで、スバルの最新技術を惜しみなく投入いたしました」と話した。
そして、新型フォレスターのコミュニケーションコンセプトについては、「もっと、遠くへ。もっと、家族と。」であると紹介。中村氏は「家族への思いや、共に過ごす時間を大切にしたいという気持ち、日常から大きく1歩を踏み出そうという自由な気持ち、人々が抱く自然な感情を共に満たすことで、皆が笑顔になれるクルマでありたいという思いを込めました。私たちスバルはお客さまの笑顔を作るため、信頼を再び取り戻し、安心と愉しさを提供する商品を作り続けてまいります」と述べた。
商品企画本部 プロダクトゼネラルマネージャー 布目智之氏のプレゼンテーション
発表会では、続けてスバル 商品企画本部 プロダクトゼネラルマネージャーの布目智之氏が新型フォレスターのプレゼンテーションを実施した。
新型フォレスターには、「インプレッサ」「XV」に続きSGP(スバルグローバルプラットフォーム)が採用された。布目氏は「(新型フォレスターは)スバルグローバルプラットフォームにより、高い性能進化をしています。一方で、みなさんが新しいフォレスターでドライビングポジションをとったときに“何も変わってないじゃないですか?”という話をするかもしれません。スバルのクルマづくりは、人のことから始まります、自然なドライビングポジションをとった人を中心において各性能開発を行なっています。このよい姿勢で運転できるのは、われわれスバルのクルマ作り原点だと思っています」と、その設計思想を説いた。
そして、新型フォレスターの開発の基礎となる新たな価値観について、布目氏は、大切な人々との活動的な場所を提供する「Comfort for Loved One」、世代を超えた人々の冒険心を後押しする「Stir of Adventure」、どこでも行ける、どんな場所でも使える「Trust in FORESER」であることを紹介した。
具体的には、前席と後席の間隔を33mm拡大するなど、前席快適性はクラストップを維持しつつ後席快適性を向上させるとともに、助手席と運転席の間隔を20mm広げることで前席の快適性を高めたことなどを紹介。
布目氏は「乗降の際に通過する足下空間を拡大するとともに、ドアの開度を広げて、乗降性のよい足下まわりを実現しています。こうした寸法や設計の工夫に加えて、後席の空調であるとかUSB充電ポート、前席シートの裏にポケットを用意するなど、装備によって後席に乗っていただく方の快適性と広い空間を実現しました」と紹介した。
プレゼンテーションでは、新型フォレスターのエクステリアやインテリアデザイン、乗員認識技術「ドライバーモニタリングシステム」の機能などについての説明が続けられ、その走行性能については、水平対向4気筒DOHC 2.5リッター直噴エンジンとともに、水平対向4気筒DOHC 2.0リッター直噴エンジン+モーターを搭載する「e-BOXER」を初採用したことを紹介した。
この「e-BOXER」について、布目氏は「今回の開発の中で、われわれはモーターの使い方を明確に定義しました。スバルの得意な分野である走りの楽しさにモーターの特徴を加えることです。SIドライブ、Xモードといったスバルの走りを支える装備にモーターを活用しています。モーター駆動の特徴であるレスポンスのよさを活用して、市街地ではSIドライブを活用してキビキビとした走りの性能、Xモードについては悪路でのコントロール性の向上に活用して、新型フォレスターは走破性を強化してきました。これによって実現される力強い走りが、普段よりももっと遠くへ走り出したくなる気持ちを掻き立てると考えております」と話した。