【ル・マン24時間 2019】スタートから9時間が経過、トヨタ2台が約10秒差の激しいトップ争いを展開中

レースはナイトレースに移行。ピットインする7号車 Toyota TS050 HYBRID（マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ・マリア・ロペス組、MI）

　世界三大レースの1つ第87回ル・マン24時間レースが、フランス共和国ル・マン市にあるサルト・サーキットにおいて行なわれている。6月16日午前0時（現地時間、日本時間午前7時）にはスタートから9時間が経過し、現地では暗闇が支配するナイトセッションへと突入している。

　現地ではポツポツと雨が降ってきたりという状況の中でレースが進行しており、クラッシュなどが発生してそのたびにフルコースイエローやセーフティーカーなどが出ており、それに順位争いの左右されている状況だ。そうした中で注目の総合優勝争いはトヨタ2台が3位以下に対して1周差をつけており、何もトラブルなどがなければトヨタの2台に優勝争いは絞られている。その中でトヨタ2台の差は9時間走ってきてわずかに9秒差となっており、トヨタ同士の激しい優勝争いが展開されている。

何度か順位を入れ替えながらトヨタ2台が1-2で走行。9時間経過後にトップを走るのは7号車 Toyota TS050 HYBRID（マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ・マリア・ロペス組、MI）

ル・マン24時間レースは、日没から夜間へと移行。雨がときおり降るも、夕空を見ることができた

わずか9秒差の中でトヨタ2台が激しいトップ争いを展開

7号車 Toyota TS050 HYBRID（マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ・マリア・ロペス組、MI）と、8号車 Toyota TS050 HYBRID（セバスチャン・ブエミ/中嶋一貴/フェルナンド・アロンソ組、MI）の争い

　現地時間6月15日15時（日本時間6月15日22時）にスタートしたレースは、現地時間22時頃には日没を迎えてナイトセッションへと突入している。暗闇が支配するサルト・サーキットでは、各車ともライトオンして走行を続けているが、前を見にくい状況になっている。

　今回のル・マン24時間レースでは、何度もセーフティーカーやフルコースイエローが出ており、それにより順位が左右されている状況だ。

　最上位クラスとなるLMP1の争いも例外ではなく、トップを走る7号車 Toyota TS050 HYBRID（マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ・マリア・ロペス組、MI）も、セーフティカーの入るタイミングでリードを広げたり、逆にリードを失ったりということを繰り返している。その中でも、7号車は順調にリードを広げており、2位につけている8号車 Toyota TS050 HYBRID（セバスチャン・ブエミ/中嶋一貴/フェルナンド・アロンソ組、MI）に対して1分近い差をつけるなどして順調にリードを広げてきた。

　しかし、スタートから6時間後の午後9時前後に出されたセーフティーカーのタイミングでは、2位を走っていた8号車が大きくタイムを縮めることに成功し、最終的に順位を逆転し、8号車がトップに躍り出た。しかし、その差はわずかに10秒程度になっており、2台の差は小さいまま9時間の段階では両者の差はわずかに9.087秒差となっており、トヨタ2台による激しい優勝争いとなっている。

　これに対して3位はプライベートチームの最上位となるSMPレーシングの17号車 BR Engineering BR1 - AER（ステファン・サラザン/イーガー・オルドゼフ/セルゲイ・シロトキン組）がつけているが、既に1周の周回遅れ、4位はRebellion Racingの3号車 Rebellion R13 - Gibson（トマス・ローラン/ナタナエル・バートン/グスタヴォ・メネゼス組、MI）となっており、その差は2周となっている。昨年のレースでは既にこの段階でプライベーターは3周以上の遅れになっており、トヨタに楽をさせてしまう展開になっていたが、今年のレースではプライベーターはトヨタに何かトラブルがあれば十分に逆転できる圏内につけており、トヨタチームに対してプレッシャーをかけ続けている。

8号車 Toyota TS050 HYBRID（セバスチャン・ブエミ/中嶋一貴/フェルナンド・アロンソ組、MI）のピット作業

7号車 Toyota TS050 HYBRID（マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ・マリア・ロペス組、MI）も順調に夜間のピット作業をこなしていく

LMP2のトップは26号車、LMGTE Proは92号車でいずれも2位との差は小さい

　LMP2のトップはG-Drive Racingの26号車 Aurus 01 - Gibson（ロマン・ルシノフ/ジョブ・ヴァン・アイテルト/ジャン・エリック・ベルニュ組、DL）で、2位につける36号車 Alpine A470 - Gibson（ニコラ・ラピエール/アンドレ・ネグラオ/ピエール・ティリエ組、MI）とわずか12秒差の激戦を繰り広げている。

　LMGTE Proは92号車 Porsche 911 RSR（ミハエル・クリステンセン/ケビン・エストレ/ローレンス・ランソール組、MI）がトップで、2位の63号車 Chevrolet Corvette C7.R（ヤン・マグネッセン/アントニオ・ガルシア/マイク・ロッケンフェラー組、MI）とは21秒3差とこちらも小さい差の中で争いが続けている。LMGTE Amは85号車 Ford GT（ベン・キーティング/ジェロエン・ブレーケモレン/フィリペ・フラーガ組、MI）がトップとなっている。