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アウディ、2020年はSUPER GTなど3種類の国内レースで6チーム6台をサポート
「R8」「RS 3」などが国内レースに参戦
2020年3月18日 00:00
- 2020年3月17日 発表
アウディ ジャパンは3月17日、2020年度に取り組むAudi Sport customer racingのチーム体制を発表した。
アウディのスポーツブランドであるAudi Sportでは、EV(電気自動車)による世界選手権「フォーミュラE」、ドイツで開催されている「DTM(ドイツツーリングカー選手権)」にファクトリー参戦しているほか、世界各地で行なわれているレースに出場する「カスタマーチーム」をサポートするスタイルでレース活動を行なっている。
日本では2020年シーズンに、SUPER GTのGT300クラス、スーパー耐久シリーズのST-ZクラスとST-TCRクラス、TCR ジャパン シリーズといったレースに参戦する6チームのマシン6台をサポート。
SUPER GTでは、アウディ ジャパンとパートナーシップ契約を締結しているHitotsuyama racingが「Audi Team Hitotsuyama」として2019年同様に参戦。ドライバー体制が一新され、2020年シーズンはAドライバーをクリストファー・ミース選手、Bドライバーを川端伸太朗選手が務める。
ミース選手はニュルブルクリンク24時間レースやバサースト12時間レースなど複数の耐久レースで総合優勝を経験しており、ブランパンGTシリーズやADAC GTマスターズといったレースでシリーズチャンピオンを獲得した経歴を持つ。川端選手は2018年にSUPER GTとスーパー耐久シリーズにAudi R8 LMSで参戦。レースにおける速さと経験が今回の起用につながったという。
また、Audi Team Hitotsuyamaは今シーズンからチームルマンと業務提携。チームルマンによるマシンメンテナンスやオペレーションが受けられることに加え、チームルマンが所有するセブンポストリグ(動的車体試験装置)による試験などを行なってマシンのパフォーマンスアップを図っていく。
SUPER GT GT300クラスではX Works Racingの参戦もサポート。香港国籍のレーシングチームであるX Works Racingのマシンは、人気アニメ「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」とのプロモーションタイアップにより、ボディに「エヴァンゲリオン初号機」をイメージしたカラーリングを採用する。
ドライバーラインアップでは、Audi Sport customer racing Asiaの育成プログラムメンバーに選出され、ニュルブルクリンク24時間レースなどの参戦経験もあるショウン・トン選手がAドライバーを担当。Bドライバーはスーパー耐久シリーズなどの国内レースに経験を持つアレックス・アウ選手が務める。
なお、SUPER GT GT300クラスでは両チームとも「Audi R8 LMS」でレース参戦する。
スーパー耐久シリーズでは、ST-Zクラスに参戦する「Audi Team AS Sport」の505号車「A.T.Field Audi R8 GT4」、ST-TCRクラスに参戦する「WAIMARAMA KIZUNA RACING」の22号車「WAIMARAMA KIZUNA Audi RS3」の2台をサポート。
2017年から行なわれているST-Zクラスは、FIA GT3規格とTCR規格の間を埋めるカテゴリーとなっているFIA GT4マシンで争われているレース。参戦マシンとなる「Audi R8 LMS GT4」は、構成部品の60%以上を市販モデルの「R8 クーペ」と共有。レースを戦う速さに加え、高い安全性、耐久性、整備性を備え、コストパフォーマンスに優れたマシンとなっている。
Audi Team AS Sportのドライバーラインアップは、Aドライバーが西村元希選手、Bドライバーが岡本武之選手、Cドライバーが田ヶ原章蔵選手、Dドライバーが藤原能成選手となっている。
WAIMARAMA KIZUNA RACINGのドライバーラインアップは、堀主知ロバート選手、千代勝正選手、キズナ選手、リ・ジョンウ選手の4人となる。
TCR ジャパン シリーズは、4ドア、または5ドアのボディを持ち、2.0リッター以下のターボエンジンを搭載する前輪駆動車で争われる「TCR」の国内シリーズ。今シーズンは牧野淳選手が搭乗する「NILZZ Racing」の7号車「麻布☆ワコーズ&ENDLESS RS3 LMS」、篠原拓朗選手が搭乗する「Audi Team Hitotsuyama」の21号車「Audi RS 3 LMS」の2台をサポートする。
各カスタマーチームのサポートとして、アウディ ジャパンはAudi Sport customer racingのパーツトレーラーを全国のサーキットに配備。専用トレーラーにボディやトランスミッション、エンジンなど、レース車検に適合する約2700アイテム、約1万1000点の部品を積載し、いかなるレース展開にも対応できる体制を整えているという。
このほか、「Audi driving experienceプログラム」の一環として、アウディオーナーが実際のレースの参戦権を得られる「Race experience」、2019年はレッスン応募枠の5倍近い申し込みがあったアウディ ジャパン初の女性ドライバー専用の運転トレーニングプログラム「Audi women’s driving experience」など、数々のプログラムをさらに充実させていくとしている。