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NVIDIA、AI自動運転向け新型SoC「Orin」。5WでADASを実現し、2000TOPSまで拡張してレベル5 ロボタクシーにも

2020年5月14日(現地時間) 発表

NVIDIAのAI自動運転向け新型SoC「Orin」

 自社の半導体をベースにAI(人工知能)プラットフォームや自動運転プラットフォームを提供するNVIDIAは5月14日(現地時間)、車載可能な新型SoC(System On a Chip)「Orin(オーリン)」を発表した。Orinは、トヨタ自動車が採用を発表している同社製のSoC「Xavier(エグゼビア)」の進化モデル。2018年のGTC(GPU Technology Conference)で登場が予告されていた。

 このOrinでは、優れたエネルギー効率でフロントガラスに5WのADAS(Advanced Driver Assistance System、先進運転支援システム)を構築可能。また、2000TOPS、レベル5 ロボタクシーシステムまでスケールアップすることができるとしている。XavierではGPUにVoltaアーキテクチャを採用していたが、OrinではGPUに新世代のAmpereアーキテクチャを採用。自動車メーカーは1つのアーキテクチャで、全車両を開発することが可能であるという。

2018年のGTCでOrinを予告するNVIDIAのジェンスン・フアン CEO
Xavier世代の「DRIVE AI コンピュータ」

 NVIDIAは車載用SoCを組み込んだAI自動運転用モジュールを「DRIVE AI コンピュータ」としてシリーズ化しており、これまでは2つのXavierと2つのGPUを搭載した「DRIVE Pegasus」(トヨタが採用予定のシステム)が320TOPS、1つのXavierを搭載した「DRIVE Xavier」が30TOPSと発表されていた。Orinでは、2000TOPSの性能が予告されており、従来の6倍以上の性能を持つAI自動運転用モジュールを構築できることになる。