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最強の寒波が襲来する前に揃えておきたい「クルマで便利なアイテム」をオートバックスに聞いた
積雪による立ち往生などに巻き込まれる前に準備しよう
2021年1月9日 08:00
2021年に入り強い寒波が連続して日本列島を強襲中
昨シーズンの暖冬とは打って変わって厳しい寒さが続く今シーズン。特に2021年に入った時期から毎週のように強い寒波が襲来している。今週末1月9日~11日の連休も、短時間で降雪量が多くなると注意喚起が出ているので、読者の皆さんも気象台が発表する警報・注意報や気象情報、早期注意情報をこまめにチェックしよう。
ただし、警報や注意報が発せられてから、あれこれ準備や対策を講じても手遅れとなる可能性が高いので、寒波襲来前にどんなものを用意すればいいのか? すでに準備を始めている人はどんなものを揃えているのか? 実際にカー用品を扱っているオートバックスのスタッフに聞いてみた。ぜひ、これからの準備や対策の参考にしていただきたい。なお、記載価格はA PIT AUTOBACS SHINONOMEの参考価格で、店舗によって異なるのでご注意いただきたい。
クルマの外で使う便利なアイテムを紹介
唯一クルマと地面が接しているタイヤに関しては「スタッドレスタイヤ」「オールシーズンタイヤ」などに履き替えている人が多いと思うが、それでもやはりいざという時のために携帯しておくべきアイテムが「チェーン」ということは当然ながら知っていると思うので、最近の売れ筋を教えてもらった。
最近の売れ筋は「バイアスロン クイックイージー」で、大きな特徴は各接続部分が簡単なワンタッチ式なのに外れ難い構造となっていて、寒さで手がかじかむ前に素早く装着できる点。また、チェーンを締めあげるロック機構を3か所に分散したことで、女性の力でも締め上げやすくなっているという。実際にスタッフの山内さんも「1度装着しただけで手順を覚えられたし、1人で脱着できましたよ」と実体験を語ってくれた。
非金属タイプは金属タイプと比較して「軽い」「装着が簡単」「ロードノイズが小さい」といったメリットが挙げられるが、金属タイプのようにコンパクトできないため、収納ケースがやや大きくなるので、トランクやラゲージスペースに搭載するスペースをきちんと確保しておこう。価格も金属タイプより高くなるが、数シーズン使うことを考えれば、決して高い買い物ともいえないだろう。
また、非金属タイプはタイヤハウス内のクリアランスが2~3cmほど必要となるため、ハンドルをめいっぱい切った際にチェーンの内側部分がボディに干渉する車種が稀にあるとのことなので、店舗では専用道具を使ってクリアランスを確認してくれる。
そんなチェーンを装着する際の最大の敵は「寒さ」だという。それもそのはず、チェーンを装着するのは雪が降り始めてからなので、寒さに耐えながらの作業となる。一般的な軍手で作業をしようものなら、タイヤのまわりのシャーベット状の雪で直ぐビショビショになり、さらに指先がかじかんでしまい、うまくチェーンを装着できない! そんな経験をしたことがある人もいるだろう。
そこで役立つのが、内面のサーモ発泡により手を保温してくれるだけでなく、さらに手袋に腕カバーが合体していて、肘まで守ってくれるビニール手袋。肘まで覆っているので、軍手のように手首から雪が入ってこないし、着ている洋服も汚さず、手の温もりはキープしてくれるので作業もスムーズにできると、まさに一石三鳥のアイテムだ。ぜひチェーンとセットに積んでおこう。
さて、2020年末に関越道で約2100台が立ち往生に陥ったニュースはまだ記憶に新しいと思うが、救出中のクルマがスタックしてしまい、数人がかりで押し出している映像もよく流れていた。スキー場の駐車場などでも発生しやすいが、一旦スタックすると意外と脱出は困難なもの。同じ場所で何度かタイヤを空転させてしまうと、まさに「沼」状態となり2輪駆動であれば高確率で脱出不可能に陥る。
スタックからの脱出アイテムとしてよく挙げられるのは「毛布」や「段ボール」だが、実際にやったことがある人なら、それでも脱出はかなり難しいと知っていることだろう。しかし、この「ハニカムヘルパー」は、穴をハニカム形状にしたことで、クルマの重量で雪にしっかりと食い込みながらも、タイヤもしっかりグリップして容易に脱出させてくれる心強いアイテム。スペースに余裕があれば、これも積んでおくのがベストだろう。
続いて紹介してくれたアイテムは、雪かき用の「スノーブラシ」だ。スキー場へ行くと決めている場合はクルマに積むと思うが、降雪エリア以外だと常に持ち歩くのは少々かさばるアイテム。また、朝起きてクルマが雪で埋まっている場合、車内のスノーブラシを取ることができないので、これは車内と家に1本ずつ用意しておくのが理想だ。
使用している材質や、先端のブラシの向きを変更できたり、ワンタッチで伸縮できたりと、付加機能の有無で1000円以下~2500円と価格に開きがある。選択する際のコツを山内さんに聞いたところ「クルマの大きさです。ミニバンのような大きなクルマは、ルーフの上など高いところの作業が多いですから、ワンタッチで伸ばせて、ブラシの角度も変更できるタイプのほうが使いやすいです」と教えてくれた。
降雪するほど寒い場所にクルマを一晩置けば、フロントウインドウやサイドミラーが凍結したり、着氷するのは当然のこと。万が一、移動中に大雪になり、最終的に身動きが取れなくなり、車両をその場に置いて電車で帰ることになったり、道路が立ち往生してしまい車内でひと晩こす事態に陥ってしまった場合、この凍結を防止してくれるウインドウマスクが重宝すること間違いなしだ。
フロントウインドウとサイドミラーをまとめて覆うタイプが1500円~2000円くらいで、フロントウインドウだけを覆うタイプが1000円くらい。サイドミラーに熱線を搭載していないクルマなら、まとめて覆うタイプがおすすめだという。
車内で使う便利アイテムの売れ筋をチェック
クルマにあるドリンクホルダーは、基本的に温度管理機能は付いていない。そこで昔からエアコンの吹き出し口に別売りのドリンクホルダーを装着し、「夏はエアコンで冷やし、冬は暖房で温める」という手法が一般的だろう。
しかし、最近はデザインの凝ったエアコン吹き出し口が増え、別売りのドリンクホルダーを装着できな車種も増えている。
そこで、通常のドリンクホルダーに挿して使用することで、エアコン吹き出し口を犠牲にせず、飲み物の温度をキープできると人気なのが、この「保冷保温ホルダー」だという。「缶コーヒーから、コンビニの大きなコーヒーカップまで、大きさを問わず温度をキープできることと、冷温が切り替えられるので、夏も冬も大活躍のアイテム」と山内さん。
続いて紹介するのは「シートヒーター機能付きのクッション」だ。窓ガラスの面積が大きいほど車内はよく冷えるが、シートヒーターを搭載するオープンカーや高級車、また寒冷地仕様なら暖房をガンガンに効かせる必要もないが、暖房をガンガンに効かせた車内は乾燥するばかり。喉も痛くなる。
そこで最近注目されているのがシートヒーター機能付きクッションだという。まず「ポータブルヒータークッション」は座面のみのタイプだが、給電方式がUSB端子を採用しているので、車内だけでなく、自宅や職場でも使えるし、ポータブル充電器を用意すればキャンプなどの屋外でも使用できるのが最大の特徴。
一方「クール&ホッカ」は座面だけでなく背中部分も温めてくれるアイテム。さらに夏場は電動ファンで強制的に空気を送り込み冷却も可能という優れもの。ただし、電源はシガーソケットなので、基本的に車内での使用となる。
前途したように道路の立ち往生は、いつどこで発生するか分からないし、自分が巻き込まれるなんて夢にも思っていないもの。しかし、実際に発生して巻き込まれてしまった人がいる。そして車内で長時間を過ごすことになった場合、「もっとも困ったのがお手洗い」というコメントが多かった。トイレがないため配給された水を飲むのもためらったという人もいたくらいなので、最近になって簡易トイレを車内に積んでおくユーザーが増えているという。