メルセデス・ベンツ、高級EVセダン「EQS」に採用する「MBUXハイパースクリーン」を「CES2021」で公開

　ダイムラーは1月11日（現地時間）、メルセデス・ベンツの高級EV（電気自動車）セダン「EQS」に採用する新しい「MBUXハイパースクリーン」を、オンラインで開催されている「CES2021」で公開した。

　MBUXハイパースクリーンは、車両のインパネ全面を覆う幅1410mmのスクリーンユニット。3つのディスプレイをシームレスに統合した構成となり、技術的には8つのCPUコア、24ギガバイトのRAM、46.4ギガバイト/秒のRAMメモリ帯域幅を有する。また、触覚フィードバックの動作のために、合計12個のアクチュエータがタッチスクリーン表面の下に配置され、指が特定の領域に触れるとカバープレートに振動が引き起こされる。

　そして、人工知能を搭載するオペレーティングシステムにより、ユーザーの状況に応じて、ディスプレイで多数のインフォテインメントを提供することや、快適性や車両の機能について個別の提案を行なうことが可能としている。

　メルセデス・ベンツAGの取締役会メンバーでCTOのSajjad・Khan氏は「新しいMBUXハイパースクリーンは、独特の美しさと卓越した使いやすさを兼ね備えています。決定的な強みは、インテリジェントで適応性のあるソフトウェアが車両のすべてのコンポーネントに接続され通信することにより、ハイパースクリーンがクルマの頭脳になることです」とコメント。

　また、メルセデス・ベンツは、CES2021において新しいMBUXの機能「メルセデストラベルナレッジ」を発表した。ルート沿いの興味深いランドマークに関する情報を提供する機能といい、乗員からの質問にディスプレイ表示や音声アシスタントで答えるという。この機能は「EQS」に加えて、新しい「Sクラス」でも利用できるようになるという。

　メルセデス・ベンツでは、これらの機能を採用した新しいMBUXハイパースクリーンを「ゼロレイヤー」と呼び、Khan氏は「MBUXハイパースクリーンの目標は、ドライバーが気を散らしたり、複雑な操作をしたりすることなく、ユーザーをよりよく理解して、ユーザーが何かを操作する前に、パーソナライズされたインフォテインメントを提供します」などと紹介している。