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ザイリンクス 林田氏、スバルのアイサイトXなど自動車向けに1億9000万デバイス出荷と紹介 ドメインコントローラも視野に

カントリーマネージャー 林田裕氏による会社概要説明会

ザイリンクス株式会社 カントリーマネージャー 林田裕氏

 FPGA製品などで知られるザイリンクス(Xilinx)は1月28日、カントリーマネージャー 林田裕氏による会社概要説明会を開催した。林田氏は以前、日本AMDの代表取締役としてアジア地区の法人ビジネスを統括。2020年8月よりザイリンクスのカントリーマネージャーに就任し、同社のプログラマブル ソリューションを日本市場に提供するとともに、日本法人の組織、サービス、サポート基盤の強化に従事するという。

 林田氏は、グローバルでのザイリンクスの活動を紹介。2020年の売上高は31億6000万ドルで、「アダプティブ、つまり適応性の高いプラットフォームを提供している」という。とくに近年はAIなどアルゴリズムの進化や社会状況の変化が速く、シリコン設計サイクルの速度より、ザイリンクスの適応型演算プラットフォームが求められているという。

ザイリンクスについて

 AIについては、これまでトレーニング(学習)分野の開発が主流だったが近年は推論分野の市場需要が大きくなると見込んでおり、データセンター推論やエッジ推論が膨らんでいくとしている。

 そのような状況の中で、ザイリンクスのソリューションは一部だけを高速化するのではなく、アプリケーション全体にわたって高速化することができるという。

変化が加速している時代
設計サイクル
顧客について
適応型演算の未開拓領域
DSAの必要性
ザイリンクス製品について
イノベーションの過程
さまざまな運用方法
AI市場について
AI分野
ザイリンクス AI推論
高速化

ザイリンクスが注力するオートモーティブ市場

スバルやコンチネンタルの採用製品

 林田氏は、とくに今後注力する分野として、データセンター向け製品、5G基地局などの通信ネットワーク製品、オートモーティブ市場を紹介。オートモーティブ市場については、「急速に進化するマーケットへの適応性」「高性能と低遅延の両立」「品質と信頼性」の3つの価値を提供できると紹介した。

データセンター分野
製品群
パートナー
通信分野
WWG

 この車載市場においてザイリンクスはデバイスの出荷を拡大しており、出荷数は過去15年で2桁の成長を実現。2020年は1億9000万個を超えるデバイスを出荷し、ADAS向けには7500万個を超えるデバイスを出荷しているという。

 そのトピックとして挙げたのは、スバルが2020年に発売した新型レヴォーグに搭載したアイサイトXへの採用。アイサイトXでは周囲を監視しつつの自動レーンチェンジなどレベル2+相当の自動運転を実現しているが、その実現にはザイリンクスのZynqの演算能力が寄与している。そのほか、コンチネンタルの長距離レーダー「ARS540」にもZynqが採用されていることを紹介した。

自動車産業への提案
車載市場での成長
再定義事項

 林田氏が、自動車関連で紹介した機能としてDFX(Dybamic Function eXchange)がある。このDFXは名前のとおり、機能を動的に入れ替えるもので、要件ごとにデバイスを再構成。たとえば、前後センサーによる運転前の安全確保、低速運転時の全周監視、高速運転時の前方監視を動的に変更することで、システム全体の消費電力とコストを低減していくという。

 今後については、センサーデバイス個々へのエッジ採用だけではなく、それらを統合するドメインコントローラへの採用も進むだろうとの見方も示した。

DFXについて
ドメインコントローラへ
そのほかの市場への対応
オリンパス採用製品
広島大学採用例
航空宇宙/防衛
テスト/測定
業務用AVB
民生機器

ザイリンクスを開発・採用するOKIアイディエス、東京工業大学

 会見には、ザイリンクス製品の応用開発を行なうOKIアイディエス 代表取締役社長執行役員 清水智氏、ザイリンクス製品を利用し学生へアダプティブコンピューティング研究環境を提供する東京工業大学情報理工学院 准教授 吉瀬謙二氏も登壇。それぞれの活動内容を紹介した。

株式会社OKIアイディエス 代表取締役社長執行役員 清水智氏
会社概要
事業内容
ザイリンクスとのアライアンス
デバイスロードマップ
参入市場
開発実績
カスタムボード開発
画像認識
映像合成
今後のビジネス
AI推論
東京工業大学情報理工学院 准教授 吉瀬謙二氏
ACRiについて
活動内容
産学連携
スパコンについて
FPGAの提供
リモート開発
入門から応用まで
ACRiの活動
まとめ