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スバル、新型BEV「ソルテラ」世界初公開 トヨタとの共同開発に中村社長「ほんとうにいいクルマ、いいEVが完成しました」

2021年11月11日 世界初公開

 スバルは11月11日、新型BEV「SOLTERRA(ソルテラ)」を世界初公開した。オンラインでライブ配信されたワールドプレミアイベントには同社代表取締役社長CEOの中村知美氏が登壇。スバルとトヨタ自動車の共同開発の中で目指したものを説明しながら、中村氏は「ほんとうにいいクルマ、いいEVが完成しました」と話した。

 新型BEVソルテラはトヨタ自動車との共同開発で誕生、中村社長は「トヨタとスバルのアライアンスは2005年にスタートしました。2019年には新たな資本業務提携を発表し、これまでのトヨタ、スバルを超える、もっといいクルマづくりの追求に向けて、その関係を進化させました。掲げたスローガンは『一緒にいいクルマを作ろう』です。率直な言葉ですがクルマの価値と未来を信じ、新たなモビリティ社会のために、お客さまの笑顔のためにいいクルマを作りたい。その想いは両社全く変わらないものでした。今年発表したGR86/BRZに続く、共同開発の第2弾となるソルテラは、スバルとトヨタが対等な関係による共同開発を目指して、両社のエンジニアが集まりスタートしました。『合言葉は仲良く喧嘩しよう』。チーム全員が正直に妥協せず納得するまで議論を繰り返し、開発に挑みました。まさにスバルの強み、トヨタの強みをそれぞれが惜しむことなく持ち寄り、互いの技術者が切磋琢磨することでほんとうにいいクルマ、いいEVが完成しました」と話した。

 そして、アンベールさせたソルテラを前に、中村社長は「このかけがえのない大地をもっと楽しむためのEV、それがこのソルテラです。名前はラテン語で太陽を意味するソル、地球、大地を表すテラを組み合わせました。私たちを育み私たちが暮らす守るべきこの大切な大地と地球、その美しい大地に降り注ぎ続ける太陽の光を意味するテラという、車名にはそんな思いを込めました」と車名に込めた想いついて説明。そして、「ソルテラはスバルがこれから生み出していくEVの礎となるクルマです。だからこそ、EVになってもやっぱりスバルだと感じてもらえるクルマを作らなければなりません、開発にはそんな強い決意で臨みました。また、トヨタのみなさんと一緒に仕事をすることはスバルらしさとは何かを改めて確認したり発見したりする貴重な場にもなりました」とこれまでの開発を振り返った。

日本仕様のソルテラのボディサイズは4690×1860×1650mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2850mm
インテリアではインパネ上部に配置したトップマウントメーターをスバルとして初採用

 今回の発表では、ソルテラの車両デザインが公開されるとともに、日本仕様の主要諸元(社内測定値)も公表。ボディサイズは4690×1860×1650mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2850mmで、2WD(FF)モデルと4WDモデルの2種類をラインアップ。2WD車ではフロントに最高出力150kWのモーターを、4WD車では前後に最高出力80kWのモーターを搭載してシステム全体で160kWの出力を発生する。

 総電力量71.4kWhのリチウムイオン電池を搭載して、一充電走行距離(WLTCモード、日本国内向け基準)は2WD車が530km前後、4WD車が460km前後とアナウンスされている。

 実際にソルテラを試乗したという中村社長は、「私も先日ソルテラに試乗しました。クルマとしての動的質感、AWDの走行性能、操る愉しさ、高剛性ボディの快適な空間も、安心と愉しさや素晴らしさを体現できるものとして、ソルテラには凝縮されていました。ソルテラはスバルに初めて乗られるお客さまにもこれまでスバルを乗り続けてくださっているお客さまにもご満足いただける仕上がりになってる、私はそう確信しています」との印象を話した。

 中村氏は「スバルの歩みはご存知のように航空機作りから始まりました。その後、空を飛び回る自由から大地を駆け巡る自由へとそのフィールドを移しました。それから約60年クルマ作りを通じて、数えきれないお客さまの笑顔に出会い、その笑顔を誇りに走り続けてきました。スバルが願い続けてきたお客さまの人生が笑顔に満ちたものでありますように、という思いがこのソルテラにも込められています」と自身の発言を締めくくった。