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日立アステモ、「人とくるまのテクノロジー展2022 YOKOHAMA」で薄型インバータを初公開
2022年5月26日 14:07
- 2022年5月25日~27日 開催
- 入場無料(完全事前登録制)
2022年5月25日~27日の期間、神奈川県横浜市のパシフィコ横浜で開催されている「人とくるまのテクノロジー展 2022 YOKOHAMA」(主催:公益社団法人自動車技術会)から日立Astemo(アステモ)ブースの模様をお伝えする。
日立アステモが初公開した薄型インバータはEV(電気自動車)の駆動用として開発されたもので、構造としてはパワー半導体をプリント基板に一体化した基盤技術を取り入れている。インバータの体積は同等クラスの従来モデルに対して約半分となった。
インバータが発する熱に関しては、従来モデルから採用している水冷式の両面冷却を薄型インバータにも採用。冷却水はエンジンの冷却にも使用されている通常のLLC(ロングライフクーラント)を使用する。理由としては市場に出たあとにトラブルが起きないようにしているため。つまりどこかのタイミングで冷却水を入れ替えることになったとして、その時点でエンドユーザーがどの冷却水を使うか分からないので、一般的に手に入れやすいLLCにしているということだ。
次に冷却法だが、従来のインバータではパワーモジュールにバスバーと呼ばれる銅の配線板があり、ここでの発熱も多々あるそうだ。それに対して、薄型インバータはプリント基板とパワーモジュールを一体化することで部品点数を削減。そして、この構造では直流電流と交流電流の両方の抵抗を減らすことができたという。そのため、発熱の度合いも低下したとのことだ。
そこに従来から実績のある両面冷却を組み合わせている。こちらの能力は従来同等だが、インバータの発熱を下げている(従来インバータと同等の発熱に抑えている)ので、システムとして問題のないものになっているそうだ。
最後にこちらを。クリア素材で作ってあるので分かりにくいが、電動バイクのイメージ。通常だとタンクがある部分にEVシステムマネジメントユニットがあり、車体側にバッテリーマネジメントユニットが付く。模型にはないが電動バイクでは重量のあるバッテリーとモーターはエンジンがある位置に搭載されることが多い。そしてシート下にモーター制御のユニットがある。クルマだけでなくバイクの電動化も進むのだ。