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日立アステモ事業戦略説明会、xEVやADASなど成長市場へ優先投資し2025年度に売上高約2兆円

日立AMS、ケーヒン、ショーワ、ニッシンの4社合同会社

2021年1月18日 発表

日立Astemo株式会社 代表取締役プレジデント& CEO ブリス・コッホ(Brice Koch)氏

 日立オートモティブシステムズ、ケーヒン、ショーワおよび日信工業の4社は1月1日に経営統合を完了。日立Astemo(アステモ)を設立した。1月15日には国内モータースポーツ活動について発表し、SUPER GT GT500クラスに参戦していたNSX-GTの17号車はKEIHIN REAL RACINGからAstemo REAL RACINGへ変更されるなどブランド変更も始まっている。

 1月18日、実際の業務に関する事業戦略説明会が代表取締役プレジデント& CEO ブリス・コッホ(Brice Koch)より行なわれた。コッホ氏は日立アステモは、「次世代のため、持続可能な地球に貢献」「CASEを牽引するグローバルリーダー」「ステークホルダーの価値を創造」する会社であるという。

日立アステモ概要
市場業界動向
4社の経営統合で次世代ソリューションの創出機会
日立アステモ組織図

 社名は、Advanced Sustainable Technologies for Mobility(先進的かつ持続可能な社会に貢献する技術を通じて、安全・快適で持続可能なモビリティライフを提供する)に由来し、連結従業員数は約9万人、株主は株式会社日立製作所が66.6%、本田技研工業株式会社33.4%のグローバルティア1サプライヤーとなる。

 4社が経営統合された日立アステモは、xEV(電動化車両)の主要パーツであるインバータ、モーターにおいて市場シェア1位、油圧サスペンションにおいて1位、ブレーキシステムで2位など、高いシェアをもつという。

 その上でxEV、ADAS、先進シャシー、次世代モーターサイクルの4分野に優先投資。日立の開発力をフル活用して成長分野にR&Dを集中する。

日立アステモ取引先
成長機会
市場シェア
成長分野へのシフト
CASE時代への対応
次世代モーターサイクル

 今後の成長としては、2019年度の売上高1.5兆円(EBITDAマージン6.5%)のところ、2020年度はコロナ禍により下がるものの2021年度は約1.6兆円(同10.0%超)、2025年度には約2兆円(同約15%)を目指すという。そのためのトランスフォーメーション要素として、「xEV、ADASおよび先進シャシー分野におけるグローバルリーダーの地位獲得」などポートフォリオの強化、「サプライチェーンのコスト削減」など競争優位性の強化、「ソフトウェア技術力のさらなる強化」など重大な実行手段への投資、リスク対応と成長を挙げる。

 また、工場では2030年までに生産ラインでカーボンニュートラルを実現、製品では2030年までに製品の使用により発生するCO2を50%削減するとし、生産拠点の最適化などによる生産効率の改善や高効率の電動化コンポーネントを提供していく。

売上高などについて
トランスフォーメーション
シナジー計画
環境価値
社会価値