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京都で軽EVタクシー運行開始 「KYOTO×NISSAN SAKURA EV TAXI」でタクシー仕様の新型サクラ公開

2022年11月15日 開催

公開された各社の「SAKURA EV TAXI」。写真は左から、日産自動車株式会社 理事 渉外担当役員 後藤収氏、第一交通産業株式会社 常務取締役 谷口雅春氏、都タクシー株式会社 代表取締役社長 筒井基好氏、MK株式会社 専務取締役 金本達也氏、京都府 知事 西脇隆俊氏、京都市副市長 岡田憲和氏

 日産自動車と京都府タクシー協会加盟3社のエムケイ、都タクシー、京都第一交通は11月15日、京都府内で運行開始する軽EV(電気自動車)タクシーを公開する「KYOTO×NISSAN SAKURA EV TAXI」発表披露会を開催。世界遺産 真言宗御室派総本山 仁和寺で開催された発表披露会には京都府の西脇隆俊知事らが出席、日産「サクラ」のタクシー仕様「SAKURA EV TAXI」が公開された。

 会場では、各タクシー会社の仕様に合わせて計3台のサクラ「SAKURA EV TAXI」が公開され、それぞれの車体には今回の軽EVタクシーの運行を記念して、京都府内の小学生が「めざせCO2ゼロチャレンジ」をテーマに描いたイラスト3作品のラッピングが施された。

京都府内の小学生が「めざせCO2ゼロチャレンジ」をテーマに描いたイラストの中から選ばれた3作品が車両に採用された
手前の車両が京都第一交通仕様
都タクシー仕様
エムケイタクシー仕様
発表会場は世界遺産 真言宗御室派総本山 仁和寺

 今後、「SAKURA EV TAXI」は、2022年11月16日~2023年2月28日の運行期間中に、「DONATION TAXI(ドネーションタクシー)」として運行され、乗客が利用した走行距離に応じた金額を寄付金として、京都府の環境団体へ寄付される。

 海外から多くの観光客が訪れる京都を舞台に、新型サクラをEVタクシーとして運行することで、その魅力を世界に向けて発信していこうという取り組み。発表披露会に登壇した日産自動車 理事 渉外担当役員 後藤収氏、京都府タクシー協会会長 筒井基好氏からは、今回の取り組みへの意気込みが語られ、京都府の西脇隆俊知事、京都市副市長の岡田憲和氏からは、今回の取り組みに対する期待感が語られた。

日産自動車 理事 渉外担当役員 後藤収氏
京都市副市長の岡田憲和氏

 今回の取り組みに対して、京都府タクシー協会会長 筒井氏からは「技術の日産が本気で取り組むのですから、われわれタクシー事業者として本気で取り組む。また、広くたくさんの人たちに新しい電気自動車を体験してもらい、もうすぐそこに最新技術が日常として、ここにある。そんな社会を日産さんと、京都タクシー協会で、京都から始めていきたいと思います」とこの取り組みへの意気込みが話された。

京都府タクシー協会会長 筒井基好氏

 西脇知事は「世界から観光客が集まる観光都市、京都で、京都の子供たちが、CO2ゼロをテーマに描いた絵をラッピングしたサクラが走り回るということは、1つは、コンパクトな特性がありますから観光地に向いた足の確保となりますが、なんと言いましても、環境先進都市、京都というものを世界にアピールできるのではないかと思っております」と、環境先進都市京都をアピールできるとの期待感を話した。

京都府の西脇隆俊知事

 コロナ禍により大きな影響を受けたという、京都府タクシー協会会長の筒井氏は「タクシー業界は、交通事業者としても、また観光産業としても、両面でこのコロナ禍で大きなダメージを受けました。ようやく今日、この晴れの日のように、この苦難からの脱却が見えるものの、コロナ以前には程遠い新しい世の中になってしまった、そんな感じがします」と振り返るとともに、「では、どんな世の中になっていくのか、目指すのか、元に戻ることを願うのではなくて、未来にチャレンジする。それが今、われわれに課せられた命題ではないでしょうか。何が答えか、私には今のところ分かりません。電気自動車なのか、自動運転なのか、だからこそ、さまざまなチャレンジを繰り返すこと。それが多分答えにいきつく道だと、そういうふうに私どもは考えるわけです」と、新しい取り組みへの期待感を話した。

日産自動車の「サクラ」