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日産、2023年モータースポーツ活動概要発表 1号車「MARELLI IMPUL Z」など「Nissan Z GT500」2023年仕様のカラー公開

2023年2月17日 発表

Nissan Z GT500 2023年仕様

 日産自動車と日産モータースポーツ&カスタマイズ(略称:NMC)は2月17日、2023シーズンのSUPER GT、スーパー耐久シリーズのチーム体制表など2023年のモータースポーツ活動概要を発表した。

 ワークスプログラムとしては、SUPER GT GT500クラスとABB FIAフォーミュラE世界選手権に参戦する。

SUPER GT GT500クラス

 SUPER GT GT500クラスには、日産/NISMOは「Nissan Z」(日本名:フェアレディZ)をベースとした「Nissan Z GT500」で今シーズンも参戦。2年連続のシリーズチャンピオン獲得を目指す。日産系の4チームをまとめる総監督は、今シーズンも松村基宏氏が務め、チーム監督は、TEAM IMPULが星野一義氏(総監督)と星野一樹氏(監督)、NDDP RACINGが島田次郎氏、NISMOは中島健氏、KONDO RACINGは近藤真彦氏が務める。

 カーナンバーと車両名(タイヤメーカー)、ドライバーについては、1号車「MARELLI IMPUL Z」(ブリヂストン)を平峰一貴選手、ベルトラン・バゲット選手、3号車「Niterra MOTUL Z」(ミシュラン)を千代勝正選手、高星明誠選手、23号車「MOTUL AUTECH Z」(ミシュラン)を松田次生選手、ロニー・クインタレッリ選手、24号車「リアライズコーポレーション ADVAN Z」(ヨコハマ)を佐々木大樹選手、平手晃平選手がドライブする。

#1 MARELLI IMPUL Z
#3 Niterra MOTUL Z
#23 MOTUL AUTECH Z
#24 リアライズコーポレーション ADVAN Z

ABB FIAフォーミュラE世界選手権

 ABB FIAフォーミュラE世界選手権は、参戦5シーズン目を迎え、新たに日産単独チームとなった今シーズン(シーズン9。2022/23)は、「日産フォーミュラEチーム」として参戦。今シーズンより採用する「Gen3マシン」のデザインには、チームは新たなスタートのシンボルとして「桜」をテーマにしたカラーリングを施した。ドライバーはノーマン・ナトー選手とサッシャ・フェネストラズ選手を起用。

今シーズンより採用するGen3マシン

 NMCのNISMOレーシング事業部(以下NISMO)は、FIAフォーミュラE世界選手権とSUPER GT GT500クラスへの参戦、技術支援に加え、「Nissan Z GT4」を使ってレース参戦するチームにカスタマーサポートを展開。引き続き「NISSAN GT-R NISMO GT3」をはじめとする日産車、日産エンジンでモータースポーツ活動を行なうチームを支援する。

 日産COOのアシュワニ グプタ氏は「他がやらぬことをやり、挑戦し続ける。それこそが日産なのです。昨シーズン、私たちはSUPER GTで大変素晴らしい成績を収めました。しかし、今シーズンも挑戦を続けます。フォーミュラEには、新開発パワートレーンを搭載したGen3マシンで参戦し、マクラーレンチームにもこのパワートレーンを供給します。さらにNissan Z GT4が、いよいよアメリカと日本のレースに参戦します。モータースポーツは私たちの情熱の証なのです。私たちはモータースポーツを通じて、技術力やクルマつくりのノウハウを次のレベルへと引き上げます。そして、この情熱やワクワク感を世界中のファンの皆さんと分かち合いたいと思っています」とコメントしている。

 FIAフォーミュラE世界選手とSUPER GT GT500クラスのワークスプログラムほか、カスタマーレーシングプログラムについては以下の通りとなる。

カスタマーレーシングプログラム

 GT3プログラムとして、NISMOはFIA GT3規定の「NISSAN GT-R NISMO GT3」で参戦するチームを引き続き支援。

 SUPER GT GT300クラスでは、今シーズンは5台の「NISSAN GT-R NISMO GT3」が出場。GT3オフィシャルパートナーチームであるGAINER(2台)及びディフェンディングチャンピオンであるKONDO RACING(1台)からのエントリーに加え、NILZZ RacingとRUNUP SPORTSがそれぞれ1台ずつエントリー。

 スーパー耐久シリーズでは、ST-Xクラスは、2022年シリーズチャンピオンを獲得したHELM MOTORSPORTSとGTNET MOTOR SPORTSが「NISSAN GT-R NISMO GT3」で出場。なお、ST-3クラスには、「FAIRLADY Z NISMO RC」がOKABEJIDOSHA motorsportから2台、TEAM ZEROONEから1台、出場予定。

 NISSAN MECHANIC CHALLENGEとして、日産自動車と日産自動車大学校は、レース活動を通じた人財育成プログラム「NISSAN MECHANIC CHALLENGE」を今シーズンも引き続き実施。プログラムでは、日産販売会社のテクニカルスタッフや日産自動車大学校の学生がGT300及びスーパー耐久シリーズに参加し、プロのレースメカニックとの活動を通じて、技術力とチームワークを向上させることを目指す。

 GT4プログラムとして、NISMOは「Nissan Z」(日本名:フェアレディZ)をベースに開発した「Nissan Z GT4」の車両をパイロットカスタマーチームに供給し、技術支援を行なう。スーパー耐久シリーズ ST-ZクラスにTEAM IMPULとTEAM ZEROONEから、それぞれ1台の「Nissan Z GT4」が出場。アメリカで開催されるピレリGT4アメリカチャンピオンシップに2台の「Nissan Z GT4」がTechSport Racingより参戦する。

 エンジンサプライプログラムとしては、日産/NISMOは、世界各地で開催される全てのLMP3クラスのレースにおいて、出場するチームにVK56エンジンを供給し、技術支援を行なう。同エンジンは、北米ではデイトナ24時間レースを含むIMSAウェザーテックスポーツカー選手権、IMSA VP Racingスポーツカーチャレンジ、欧州ではヨーロピアン・ルマン・シリーズ、ミシュラン・ルマン・カップ、アルティメイト・カップ・シリーズ、ドイツ・プロトタイプ・カップ、そしてUAEで開催されるアジアン・ルマン・シリーズで使用される。

 そのほかの活動として、NISMOロードカーやNISSAN GT-R、フェアレディZ、スカイライン 400Rのユーザーを対象としたスポーツドライビングレッスン「ニスモドライビングアカデミ」を開催。校長のミハエル・クルム氏をはじめとするNISMO契約ドライバーが直接指導。公道では味わえない愛車のポテンシャルを体験しながらスポーツドライビングの基礎を学ぶクラスや、ショートサーキットでの実践練習まで、レベルに合わせて参加できるクラスを設定。開催サーキットや日程は、後日ウェブサイトで案内される。

 なお、2023年もファン感謝イベントとして「NISMO Festival」を開催する予定としている。