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ランボルギーニ、オフロード仕様の新型「ウラカン ステラート」を鈴鹿サーキットで日本初公開

2023年2月23日 公開

オフロード仕様の「ウラカン ステラート」を日本初公開

 ランボルギーニ・ジャパンは2月23日、アウトモビリ・ランボルギーニ創立60周年記念イベントの会場である三重県鈴鹿サーキットで、「ウラカン」のオフロード仕様ともいえる「ウラカン ステラート(Huracan Sterrato)」を日本初公開した。

 ウラカン ステラートは、ベースモデルとなった「ウラカン EVO」の車高を44mmアップさせてオフロード走行も可能にした最新モデル。車名のステラートとは、イタリア語でダートやオフロードを表すもので、事前に公開された動画では「BEYOND THE CONCRETE(コンクリートを越えて)」の言葉の下、雪道やダートなどさまざまなシチュエーションを駆け抜ける姿が映し出されている。

 鈴鹿サーキットで初公開されたのは、ホワイトのボディに鮮やかなレッドとブラックの差し色が施された1台。車高がアップしたエクステリアは、2灯の小型LEDライトがフロントバンパーに取り付けられているのが特徴で、前後のアルミニウム製アンダーボディプロテクションや、カーボンファイバーと樹脂の複合素材で整形したブラックの巨大なオーバーフェンダー、ダード路面を走行する際に発生するホコリを避けてクリーンなエアを導入するためのルーフスクープ、強化したサイドステップ、Sterratoのロゴ入りルーフレールなどを専用装備していて、オフロードモデルであることを明確に主張。

 ボディサイズは4525×1956×1248mm(全長×全幅×全高)で、ベースモデルより5mm長く、23mm広く、83mm高くなっている。最低地上高も44mmアップするとともに、トレッドをフロント30mm、リア34mm拡大したのがポイントだ。

ウラカン ステラートのボディサイズは4525×1956×1248mm(全長×全幅×全高)

 走りの面では、トルクベクタリングやダイナミックステアリング、オールホイールステアリングなどの制御装置を統合制御するLDVI(ランボルギーニ・ディナミカ・ヴェイコロ・インテグラータ)はこのモデルのために改良され、傾斜角度や地理座標、コンパス、ステアリングの角度などの追加情報を受け取ることで、滑りやすい路面で最適な走行ができるようチューニングされているという。この結果、ステアリング下側にあるドライブモード選択の「ANIMA」ボタンには、舗装路面用にキャリブレーションが行なわれた「ストラーダ」「スポーツ」のほかに、新たに「ラリー」モードが設定されている。

 足まわりは高められた車高に合わせてサスペンションのストロークを増大させ、電子制御の四輪駆動システムには機械式のリア・セルフロッキングディファレンシャルを組み合わせている。タイヤはブリヂストンと共同開発したランフラットの「DUELER AT002」で、サイズはフロントが235/40R19、リアが285/40R19。ブレーキシステムはフロントが直径380mm、厚さ38mmのクロスドリル・カーボンセラミックディスクと6ピストン・アルミ製モノブロックキャリパー、リアは直径356mm、厚さ36mmのディスクと4ピストンキャリパーを備えていて、どんな状況でも確実に強力な制動力を発生するという。

タイヤはブリヂストンと共同開発したランフラットの「DUELER AT002」をセット

 インテリアは、ランボルギーニには珍しいグリーン系の「ヴェルデ・ステラート」と名付けられたアルカンターラ仕様のシートを備えており、ディスプレイにはオフロード走行に向けてピッチ・ロールインジケーター付きデジタル傾斜計やコンパス、地理座標測定器、操舵角測定器などが表示されるようになっている。ランボルギーニのアドペルソナムを利用すれば、350通りの外装色と、60通りの内装オプションから選択できる自由さもある。

 パワートレーンはベースモデルと変わらず、リアミッドに搭載した5.2リッターの自然吸気V型10気筒から最高出力610PS/8000rpm、最大トルク565Nm/6500rpmを発生し、7速DCTと組み合わせて0-100km/h加速は3.4秒、最高速は260km/hというパフォーマンスを発揮する。

ウラカン ステラートのインテリア

 生産は今月から開始され、納車は夏ごろを予定。1499台の限定で、価格は未発表となっている。鈴鹿サーキットにはウラカン テクニカの納車待ちで、すでにステラートにもオーダーを入れたという京都からのユーザーも訪れていて、「早く手に入れていろいろな場所で乗ってみたい」と期待大だった。ランボルギーニは2023年からハイブリッド化を進めるため、本モデルは最後の純内燃機関搭載モデルになるはずだ。