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フェラーリ、史上最強エンジン搭載の「812 SuperFast」発表会。価格は3910万円
「どの市場を見ても812 SuperFastに匹敵するクルマは存在しない」
2017年5月24日 17:45
- 2017年5月23日 開催
フェラーリ・ジャパンは5月23日、都内で新型「812 SuperFast」のジャパンプレミアを行なった。公開された812 SuperFastは“フェラーリ12気筒の新時代を拓くモデル”に位置づけられ、最高出力588kW(800CV)/8500rpm、最大トルク718Nm/7000rpmのV型12気筒6.5リッター自然吸気エンジンを搭載。発売時期は2017年末の予定で、価格は3910万円となっている。
812 SuperFastはフェラーリ初となる電動ステアリング(EPS)を採用するとともに、フロントタイヤの電動操舵アシスタント、タイヤサイズと後輪操舵に基づくメカニカルコンセプトと併せて機能するショートホイールベース2.0システム(PCV)という機能も搭載。これらのシステムはステアリング入力と敏捷性とレスポンス向上を目的にしたビークルダイナミクス制御システム(バージョン5.0)と統合されている。
エアロダイナミクスの面ではアンダーボディ前部に設けたアクティブフラップをはじめ、複数のエアロデバイスが組み込まれた多機能フロントセクションと、エアロダイナミック・バイパスを設けてダウンフォースを生成するボディ後方・側面で構成され、フェラーリF12と比較するとダウンフォースは10%アップ。また、リアフェンダーダクトのダウンフォースも8%増加している。
キャビンはスポーティにするだけでなく、先進的なものに仕上げたとのこと。デザイン面での特徴は主要な構成物がまるで浮かんでいるように配置されていることで、シートもスポーティかつ人間工学的に優れた形状に仕上げた。インテリアパーツで目を引く新型ステアリングホイールは、新しいマンマシンインターフェースに乗っ取ったもの。インストルメントクラスターなども同様のコンセプトでデザインされているとのことだ
今回のジャパンプレミアには、フェラーリ・ジャパン・コリアの代表取締役社長 リノ・デパリオ氏と、フェラーリ極東・中東エリア統括CEO ディーター・クネヒテル氏が出席。
最初にステージに上がったのはフェラーリ・ジャパン・コリアの代表取締役社長 リノ・デパリオ氏は、「フェラーリはV12気筒エンジンの伝統を守り続けています。そして今日はエキサイティングな日となります。今日、皆さまには色んなことを申し上げます。そして812 SuperFastという非常にパワフルで最速なクルマを皆さまにお届けします。それではここからは皆さまに心をV12の世界へお連れします」と挨拶。
続いてステージに上がったフェラーリ極東・中東エリア統括CEO ディーター・クネヒテル氏は、812 SuperFastのプレゼンテーションを実施。クネヒテル氏は「このモデルは歴代フェラーリのなかでももっともパワフルで最速です。そしてフェラーリのユーザーのなかでもパワフルとエクスクルーシブなクルマを望む方々のために開発されたものです。サーキットなどではドライビングの楽しさを味わい、さらに公道走行時のいかなるコンディションであっても妥協することない十分な快適性を備えたオールラウンドなロードスポーツカーです。この場では812 SuperFastのエンジン、ビークルダイナミクス、エアロダイナミクスという3点について紹介します」と語り、まずはエンジンに関しての映像が流された。
映像終了後、クネヒテル氏は「V12エンジンはフェラーリのDNAです。812 SuperFastに搭載されるフェラーリ伝統のV12エンジンはトップエンドまでスリリングに吹け上がります。映像で見ていただいたとおりエンジンは完全新設計で、全コンポーネントの75%が新しく設計されています。排気量は6.5リッターに拡大し、8500rpmで800CVを発生します。これはフロントミッドにエンジンを搭載するスポーツカークラスで新たなベンチマークとなるものです」と語り、エンジンについての解説を終えた。
続けてクネヒテル氏はビークルダイナミクスについて解説し、「ビークルダイナミクスに関わる技術にはさまざまなものがあります。これらはすべてフェラーリのドライビングプレジャーをより高めることを目的としています。812 SuperFastは車両性能を余すことなく引き出すことを目的に、フェラーリでは初めてとなるスポーツ電動パワーステアリングを搭載しています。車両制御系にもバーチャルショートホイールベース2.0システムを採用。このテクノロジーによって俊敏さを向上すると同時に、操作に対する車両の応答時間がさらに短縮されました。加えて812 SuperFastのパワフルな性能を扱いやすく、よりスリリングな領域を引き出すためフェラーリが特許を取得したサイドスリップコントロール(搭載しているのは最新のバージョン5.0)をはじめとする数々の車体電子制御システムが搭載されています。各エリアはすべてフェラーリのドライビングプレジャーをより高めるため綿密に連携して稼動します」とのことだ。
3つ目はエアロダイナミクスについて。「最後に紹介するのがエアロダイナミクスです。スタイルとエアロダイナミクス機能をシームレスに統合し、革新的な技術とフォルムを相乗することはすべてのフェラーリに共通する重要なテーマです。そのことについて映像のなかから2つの点を紹介しましょう。まず1つ目は多機能フロントセクションです。ここにはフロントアンダーボディのアクティブフラップを含むエアロ技術が集約されています。また、ボディ側面にはまったく新しい技術であるエアロダイナミック・バイパスが設けられ、ここでもダウンフォースを発生します。これらによってパフォーマンスとドライビングプレジャーをこれまで以上に高めることができました」と語った。