オーテックユーザーが一同に会する「湘南里帰りミーティング」
オーテックGT-Rから、ステルビオといったレアなクルマも来場

オーテックオーナーズグループ・湘南里帰りミーティング

2009年10月31日



 オーテックジャパンは10月31日、歴代オーテック仕様車のオーナーミーティング「オーテックオーナーズグループ・湘南里帰りミーティング」を大磯ロングビーチ(神奈川県中郡大磯町)で開催した。会場には1987年に発売した「ラルゴ ウミボウズ」から、「オーテック ザガート ステルビオ」、GT-Rのエンジンを搭載した「ステージア オーテックバージョン260RS」、そして最新のライダーシリーズなど、350台近いオーテック車がエントリーし、集結した。

会場となった大磯ロングビーチ駐車場には、歴代オーテック車が車種やボディーカラーごとにズラリと並べられた

 開会式には、オーテックジャパン 代表取締役社長の吉田衛氏が登壇し、開会宣言を行った。吉田社長によれば、このミーティングの名前は、全国に嫁いでいったオーテック車の里帰りという意味を込めたとのこと。「オーテック車のオーナー同士、そしてオーナーとオーテックジャパンのスタッフの交流の場を設けたいと企画したもの」だと言う。また、リーマンショックに端を発した不況も「今日集まった皆様が、オーテック車オーナーでいることの素晴らしさを多くの方に伝えてくださったおかげで、徐々にではあるが回復の兆しを見せている」と述べ、今年で4回目となるこのミーティングを今後も継続していくことを約束した。

 スペシャルゲストとして、SUPER GTの500クラスに参戦しているMOTUL AUTECH GT-Rのドライバーを務める本山哲選手と、レースクィーンの宇田ゆきさんが登場。本山選手は、今シーズンからオーテックの名前の付いたマシンに乗っていることについて聞かれると、「名前が入るのは今年が初めてだが、2002年のころは、オーテックさんにエンジンのメンテナンスをしてもらっていた」と述べ、さらに昔の「免許を取ったころから日産の車が好きで乗っているが、なかでもスポイラーが付いたり車高が下がったかっこいいクルマがあって、それがオーテックバージョンだと後から知った」と、昔からオーテックという存在が身近にあったことを語った。本山選手と言えばSUPER GTで現在ポイントランキング1位で、11月7日、8日には最終戦もてぎを控えているということもあって、来場した多くの人から応援の声をもらっていた。

オーテックジャパン代表取締役 吉田衛社長サプライズゲストとして本山哲選手と宇田ゆきさんが登場

 イベント会場には、車種ごとにまとまった駐車スペースが用意され、ユーザー同士がコミュニケーションを深めていたほか、MOTULをはじめとしたブース出展や、オーテックの技術者が行う技能試験を体験できるコーナーなどが設けられた。また、本山選手、宇田さんと愛車の前で写真が撮れる抽選会や、豪華賞品があたるビンゴ大会などが開催された。ビンゴ大会の賞品には、オーテックの特別ボディー色として設定されるホワイトパールで塗装された折りたたみ自転車や、エルグランドライダーに採用された本革で張り替えた座椅子などがプレゼントされた。

会場には2002年のXANAVI NISMO GT-Rと2006年のMOTUL AUTECH Zの2台も並べられたFUJITSUBOやHKSなどのブースも出展本山選手のオフィシャルブースではサイン会も開催された
一部オーテック車に採用されているパフォーマンスダンパーの効果を体感できるコーナーも。写真左の一番奥にある標準に対し、開口部をリジッドに繋いだもの(奥から2番目)と、パフォーマンスダンパーで繋いだもの(手前から2番目)。この2つをハンマーで叩くと、パフォーマンスダンパーを付けたほうが振動の収束が早いのが分かる近日発売の専用工具も展示されていた。ネプロス(KTC製)で、オーテックのロゴとシリアルナンバーが入る
オーテックの技術者が行う技能試験を体験できる「技能道場」ブースも設営技術者がすべてハンマーでたたき出した金型なども展示されたすべてのボルトを締め付ける時間を競うイベントも。タイムに応じてランクが付けられる
オーテック車も多数展示。フェアレディZとキューブは北米仕様も展示された北米仕様のフェアレディZのVersion NISMO。もちろん左ハンドルスピードメーターはマイル表示、油温計は華氏で表示される
本革シートの国内仕様(写真左)に対し、ファブリックシートの北米仕様(写真右)
リアのオーナメントも国内仕様「FAIRLADY Z」(写真左)に対し、北米仕様は「370Z」(写真右)
キューブライダーの国内仕様(左)と北米仕様(右)。リアゲートの開く向きが違う北米仕様には「Krom」のオーナメントが付く
北米仕様は当然左ハンドルスピードメーターもマイル表示。140MPH、つまり約225km/hまでメーターが刻まれる
本山選手と一緒に愛車の前で写真が撮れる権利は、抽選で5名にプレゼントされたビンゴ大会の賞品にはオーテックの職人がオールペイントした折りたたみ自転車や、表皮を張り替えた座椅子が用意されたそのほか、Wiiや空気清浄器、ミニカーなどのほか、オーテックからお歳暮が届く権利なども提供された

 会場には、普段街中ではほとんど見ることがないような希少なクルマや、オーナー独自のセンスでカスタマイズしたさまざまなクルマが並んでいたので、その一部をご覧いただきたい。

イタリアのカロッツェリア「サガート」とオーテックジャパンが共同開発し、200台限定で生産された「ステルビオ」ボンネットの左右の張り出しが特徴的
ボンネットの張り出しの内側にはミラーが内蔵される斬新なデザインのホイール。ホイールキャップではなく、アルミ素材でこのデザインを形作っている。向かって右がフロントなので、NACAダクトはエアアウトレットとして働くエンジンはV6 3リッターDOHCターボで、280PSを発生する
ヘッドランプの表面はアクリルのカバーでボンネットに付くボンネットを開けると、アクリルカバーの下のヘッドランプユニットが見えるドアハンドルはボタンを押すとレバーが出てくる
トランクは狭め本革とウッドパネルを多用した豪華なインテリア
一見普通のグロリアに見えるが、「150L」というタクシーなどでの使用を想定して作られたストレッチリムジン。後席ドアから150mm延長されているドアアームレストの前端が内張りの途中で終わっているのは、ドアの長さが延長されたため
フロア下を見ると、スポット溶接やシーリングが加えられているCピラーやリアにオーナメントがあしらわれる
オーテックの立ち上げ翌年に発売した「ラルゴ ウミボウズ」。バンパーガードなどで架装された「セフィーロ オーテックバージョン」には英国コノリー製本革シートがおごられたほか、エンジンにもオーテックの手が加えられた
R33型スカイラインをベースとした「GT-R オーテックバージョン 40th Anniversary」も勢ぞろいR32型ベースの「スカイライン オーテックバージョン」。2.6リッター自然吸気エンジンをベースに手が加えられ220PSを発生。スカイラインGT-Rと同じブレーキシステムなどがおごられたスカイラインGT-Rのエンジンを搭載した「ステージア オーテックバージョン260RS」。オーナーによってさらに手を加えられたクルマが多く並んでいた
「シルビア オーテックバージョン」も集結シルビアのコンパーチブル「ヴァリエッタ」。2分割のルーフでトランクはほぼ埋まってしまう
特別仕様車など多数ラインアップしているマーチは、今回車種別では最多の77台がエントリーされたカスタマイズされたマーチも多数。このクルマはカーボンボンネットのフチをボディーと同色でグラデーション塗装していたグリルのブラックアウト化などでカスタマイズした「ステージアアクシス」
フェアレディZの「Version NISMO」パルサーの「VZ-R N1仕様」。N1レースで勝つために200台限定生産されたスペシャルカーオッティ ライダー
セレナのライダーやライダーSも多数集まっていたが、その中でも目立っていたのがこの1台。スワロフスキーでヘッドランプまわりやワイパーなどを装飾
ヘッドランプの中も外もスワロフスキーづくし。ほかにもヘッドランプの加飾をしているセレナが多数シーマのランプを移植したセレナBMW風のリングライトを装着
ランプカバーの一部をペイント

(瀬戸 学)
2009年 11月 2日