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トヨタ「FCV」、ホンダ「水素小僧ブラザーズ」など燃料電池技術が目立つ「CEATEC JAPAN 2014」開幕
10月7日~11日開催。パイオニア「CarPlay」対応機器やシャープ「フリーフォームディスプレイ」も展示
(2014/10/7 00:00)
- 2014年10月7日~11日開催
- 入場料:1000円(Web事前登録者、招待券持参で当日登録した人、学生20名以上の団体および小学生以下は入場無料。10月11日は無料公開日)
幕張メッセ(千葉県千葉市)でITとエレクトロニクスの展示会「CEATEC JAPAN 2014(シーテック ジャパン 2014)」が10月7日~11日に一般公開される。この開幕に先がけ、10月6日に報道機関向けの事前公開が実施された。自動車メーカーではトヨタ自動車、本田技研工業、マツダが出展。カーAVメーカーでもパイオニアとクラリオンがブースを展開し、そのほかの企業でも自動車関連のIT技術について展示を行っている。
トヨタ自動車
トヨタはブース中央に水素を使った燃料電池車「FCV」を展示した。2014年度内の発売が公表されているこのFCVに合わせて、ガソリン計量器メーカーのタツノと共同で燃料電池車向けの水素充填機も展示した。この組み合わせにより、実際に車両を使った水素充填についても展示している。また、次世代テレマティクスサービス「T-Connect」についても展示を行い、装着ナビゲーションなどを実際にチェックできる。
マツダ
マツダはブース内に自動走行システムを搭載した「Mazda3(アクセラ)」を展示し、マツダの自動運転のコンセプトを紹介した。マツダの自動走行は“完全な自動運転”ではなく、通常の車両では避けられない事象の回避についてサポートすることが目的。このための「車両状態センシング技術」「運動制御技術」を搭載している。
また、開発中の安全技術として新世代ヘッドランプの「アダプティブ・LED・ヘッドライト(ALH)」を展示した。LEDアレイで前面を照射しつつ、対向車や先行車などは照らさない部分的なライティングにより、常時ハイビーム走行が可能となる技術として展示している。
さらにほかの展示会でも登場機会が多い新型「デミオ」もCEATECに登場。一部のグレードに標準装備される新世代HMI技術「アクティブ・ドライビング・ディスプレイ」を搭載した車両で、静止状態で置かれた展示車両の運転席に座り、実際の走行状態をデモ表示で確認できる展示内容となっている。
本田技研工業
ホンダは「水素小僧ブラザーズ」を中心に、「水素エネルギーを利用する燃料電池車のコンセプト体験装置」を配置した。水素からエネルギーを取り出す仕組みについて分かりやすく伝えるもので、今回は“ブラザーズ”の2人仕様がポイント。さらに、燃料電池車から住宅に給電する「ビークルトゥホーム(V2H)」などについても展示している。
パイオニア
パイオニアは、発表したばかりのApple CarPlay対応カロッツェリア AVメインユニット「SPH-DA700」を展示。iPhoneが持つ機能と音声認識機能をクルマの車内で使うためのユニットで、音声応答をしっかりと試せるようにブース内に専用の遮音スペースを設定。展示会場内でも外部からの音をある程度遮断して、Siriによる音声入力が体験できた。
カーAVメーカー以外でも、エレクトロニクスの展示会だけに自動車に関係する電子部品も多数展示されている。シャープは今後、自動車にも搭載を予定する液晶ディスプレイ「フリーフォームディスプレイ」を展示。また、パーツメーカーも多数車載部品を展示しており、コンデンサーや充電部品を手がけるニチコンでは、同社の充電関連部品を搭載した「トミーカイラZZ」を展示するなど展示内容は幅広い。クルマと電気の関係に興味を持っている人は、ぜひCEATEC JAPAN 2014に足を運んでほしい。