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ホンダ、「スマートパーキングアシストシステム」などを体験

新型「オデッセイ」に搭載の新技術を動画で紹介

EXグレードにオプション設定される「スマートパーキングアシストシステム」などを体験

 本田技研工業は、ツインリンクもてぎ内にあるアクティブセーフティトレーニングパークで新型「オデッセイ」に搭載する「スマートパーキングアシストシステム」「後退出庫サポート」「ブラインドスポットインフォメーション」の報道機関向けの体験試乗会を実施した。

 ホンダは2003年6月に発売したインスパイアに「衝突軽減ブレーキ(CMBS)」を搭載。世界初の「車両が自動的にブレーキを作動させて衝突による被害を軽減する装備」としてリリースして大きな話題となった。その後もCMBSの採用を拡大し、今年6月に発売した新型アコード ハイブリッドでは、対向車線を走行して迫ってくる車両にも対応する「進化型CMBS」を採用。さらに9月発売の新型フィットにも低速域衝突軽減ブレーキの「シティブレーキアクティブシステム(CTBA)」を設定するなど、先進安全装備のラインアップ強化を推し進めている。

 新しい5代目オデッセイにも進化型のCMBS、CTBAを上位グレードのEXを中心に設定しているが、今回の体験試乗会ではこのオデッセイから新たに投入された「スマートパーキングアシストシステム」「後退出庫サポート」「ブラインドスポットインフォメーション」という3種類の運転支援技術を体感した。

「スマートパーキングアシストシステム」「後退出庫サポート」はインターナビ+リンクアップフリーのディスプレイを利用する
マルチビューカメラシステムのカメラがとらえた映像を使って駐車枠を検出する

「スマートパーキングアシストシステム」

 オデッセイ G EXとオデッセイ アブソルート全車にオプション設定されるスマートパーキングアシストシステムは、バック駐車と縦列駐車の両方に対応するシステム。センターコンソールに設置されたナビの画面上でスタートの操作を行うと、ドアミラーに設置された魚眼CMOSカメラが駐車枠を確認して、その後はシステムがステアリングを自動操作。ドライバーは前進/後退の車速管理と音声ガイダンスに従ってCVTのセレクターを動かすだけで駐車が完了する装備となっている。

 実際に装着車に乗って体験してみると、オデッセイのクリープ走行はなかなか力強く、車両が動いているときも細かくじわじわとブレーキを踏み、速度が速くなりすぎないよう調節するといった状態だった。最初はクリープ走行の速度が速くて少し驚いたが、これなら多少の傾斜がある駐車場でもアクセルとブレーキを踏み変える必要なく、ブレーキ操作だけで駐車できるだろう。また、基本的にブレーキに足が乗っていることを意識していれば、万が一のときもすぐにペダル操作で止まれる。ステアリングを操作しなくてもいいので、周囲の安全確認に集中できることもメリットだ。今回は動画撮影をしたため、前後に車両が揺れないよう慎重にブレーキ操作をしているが、1人で乗っている状況なら少しぐらいポンピングのようなブレーキ操作でも問題ないはずだ。

「後退出庫サポート」

 EXグレードに標準装備されている後退出庫サポート。CVTのセレクターがリバースに入っているときにリアバンパー内部に設置されたレーダーで車両後方の左右を監視。接近する車両などがあれば警告音とナビ画面上に矢印のマーカーを表示して注意を促してくれる。高速道路のSA(サービスエリア)/PA(パーキングエリア)などに比較的多い、通路に対して斜めにスペースが設定された駐車場などからバックでクルマを出すといったシチュエーションで威力を発揮する装備。国産メーカーでは初めての採用となっている。

「ブラインドスポットインフォメーション」

目視とドアミラーの確認でチェックしにくい死角位置に車両がいることを、インジケーターの光でドライバーに知らせる「ブラインドスポットインフォメーション」

 ドアミラーの鏡面に設定したインジケーターを光らせ、ミラーに写りにくい場所に車両が存在することをドライバーにアピールする「ブラインドスポットインフォメーション」。同様の装備は国内外の最新モデルでも採用が拡大してきている。オデッセイでは後退出庫サポートでも利用するリアバンパー内側のレーダーで車両の両サイドをチェックする。ウインカーの作動状態によって警告レベルが変化し、ウインカーが作動していないときはインジケーターが点灯、ウインカーの作動と車両検知が重なると表示が点滅になり、車内には警告音も鳴らされる。

※車内での解説員の声が重なったため無音状態としております

(Photo:安田 剛/編集部:佐久間 秀)