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NEXCO西日本、山口県にある中国自動車道 美東SA(上り、下り)を4月23日10時にリニューアルオープン

中国道 下りは本州最後の、上りは本州最初のサービスエリア

中国道 美東SA(下り)のフードコート
2014年4月23日10時リニューアルオープン

 NEXCO西日本(西日本高速道路)は4月23日10時に、中国自動車道 美東SA(サービスエリア)を上り、下りともにリニューアルオープンする。NEXCO西日本は、複合型商業施設を持つSAを「PAVARIE(パヴァリエ)」、地元産品を活かしたSAを「Advanced AREA(アドヴァンスド エリア)」、ちょっとした休憩に用いるPA(パーキングエリア)を「モテナス」として展開しているが、美東SAはAdvanced AREAに分類される。中国道を本州から九州に向かった場合は本州最後のSA(逆は本州最初)となることから、建物を全面的に建て替えるなどのリニューアルが行われた。

中国道 小郡IC(インターチェンジ)~美祢東JCT(ジャンクション)間にある美東SA。山口県でも西のほうに位置する。交通情報などは試験中のテスト表示

 施設の概要は、店舗棟が上下線 各1280m2。お手洗い棟が各351m2。店舗面積は約1.3倍、お手洗いは約1.5倍に広がる。美東SAは、中国道開通にあわせ1974年に山口県美祢市にオープン。何度か改装が行われているが、全面的に建て替えられるのは今回が初めて。ゴールデンウィークに間にあうように店舗棟、お手洗い棟をリニューアルオープンし、今後は駐車場の拡張やスタンドの移設、EV(電気自動車)用急速充電器の設置などの工事が行われていく。グランドオープンは、年内を予定している。

 リニューアルオープンに先立つ22日、報道陣や関係者向けに美東SAの内覧会が開催された。

NEXCO西日本 取締役兼常務執行役員 桑田俊一氏
山口県副知事 藤部秀則氏
美祢市市長 村田弘司氏
NEXCO西日本 山口高速道路事務所長 相馬俊一氏

 主催社代表として挨拶に立ったのは、NEXCO西日本 取締役兼常務執行役員 桑田俊一氏。桑田氏は、来賓への挨拶を行った後、美東SAの立地条件について説明。美東SAの特徴として、自治体が活用できる多目的スペースを初めて設置したことなど、その意義について語った。桑田氏の後は、山口県知事の代理として副知事 藤部秀則氏と、地元美祢市市長 村田弘司氏が祝辞を述べた。とくに村田美祢市市長は、多目的スペースを使って地元の特産品などを訴求していきたいとの希望を述べ、中国地方の大動脈に、地元を訴求する場所ができるのを歓迎しているようだ。施設の詳細については、NEXCO西日本 山口高速道路事務所長 相馬俊一氏より紹介されたが、本記事では以下に写真で紹介していく。

 美東SAは、日本最大のカルスト大地「秋吉台」や鍾乳洞「秋芳洞」がある山口県美祢市に位置する。そのため、店舗棟は自然環境を表す「水と大地の調和」をコンセプトにデザイン。ユニバーサルデザインを採り入れており、駐車場から店舗に入る際の段差もなくすなど、バリアフリーにも配慮されている。

美東SA(下り)

美東SA(下り)の店舗棟。水をイメージしてガラスを大きく使っているとのこと
下りのショッピングコーナー。お土産は、中国地方から九州へ向かう人のために、山口銘菓や広島銘菓など。もみじ饅頭は人気のあるお土産の1つ
萩焼なども売られていた
伝統名産品も用意
天井はみかんをモチーフにデザイン。ダウンライトもLEDを活用して省電力に努めている
多目的スペースでは、ゆるキャラのパフォーマンスを展示。左はNEXCO西日本の「ウェイウェイ」、右は山口県PR本部長「ちょるる」。ウェイウェイは以前2頭身だったような……
地元の宣伝関連グッズが置かれていた多目的スペース。来年のNHK大河ドラマは、吉田松陰の妹が主人公となる「花燃ゆ」。奇兵隊の服装が展示されていたほか、舞台となる萩の観光ガイドなども用意されていた
ごはん屋 維新の里(24時間営業)
鹿児島かつと長州鶏かつが組み合わされた薩長同盟丼
美東ちゃんぽん亭(24時間営業)
地元野菜を使用したちゃんぽん
あきよし麺工房(24時間営業)
地元の美東ごぼうを使ったうどんやそばを提供
MITOU工房(9時~17時[平日]、8時~19時[休日])
地元のたこを使ったたこ焼きや、長州どりの唐揚げなど
KEY'S CAFE(9時~17時[平日]、8時~19時[休日])
氷温で生豆を熟成したコーヒー飲料を提供。写真はコーヒーを試飲する村田美祢市市長
外郎(ういろう)専門店「御堀堂」(9時~17時)
高速道路初出店となる伝統の外郎店

美東SA(上り)

フルフラットにアクセスできる美東SA(上り)。もちろん下りも同様の構造だ
ライトブラウン系で統一された上りのショッピングコーナー
九州から中国地方に向かう路線となるため、九州土産が目立つ
上りのコンシェルジェコーナー。その裏にはベビーコーナーがある。下りも同様にあるが、式典のため撮影できなかった
上りのフードコーナーのベンチの近くには、奈良の大仏のオブジェが。奈良の大仏を作る際には、美東の銅が大量に使われたとのこと。一緒に記念写真を撮ることができる
長州からあげ亭(24時間営業)
山口県名産の「黒かしわ」「長州どり」を使用したメニューが豊富
麺処「瓦屋」(24時間営業)
山口名物「瓦そば」がメインメニュー。そのほか、美東ごぼうを使ったうどんなどを販売
らあめん花月嵐(24時間営業)
西日本の高速道路では初出店。げんこつらあめん、味噌らあめんなど各種のラーメンを取りそろえている
キララあきよし~山口食彩店(9時~17時[平日]、9時~19時[休日])。山口県の地域食材をテーマにさまざまなものを提供
上りの多目的コーナーでは、「瀬戸内スティーレ」を訴求。瀬戸内海をブランド化していこうという取り組みで、瀬戸内海に面する山口県など7県が参加
瀬戸内スティーレでは認定品を設定。美東SAのショッピングコーナーで購入することができる
ユニバーサルデザインが採り入れられたお手洗い。もちろん、床面もフラットでバリアフリーは意識されている
男子トイレ入り口。木目を活かしたデザイン
男子トイレ案内図
男子トイレの個室はLED付き。どの部屋が使われているかすぐに通路から分かる
小便器。TOTOとNEXCO西日本の共同開発によるもので、小便器の上には手洗いが用意されている。エコブロダクツ優秀賞を受賞
このように使うとのこと。内覧会時は、配管が終わっていなかったので、試すことはできなかった。23日10時からは使用可能
男子トイレと女子トイレの間にある多機能トイレ。多機能トイレは2つ用意されているほか、男子トイレ、女子トイレそれぞれにオストメイト付きトイレが用意されている
女子トイレ入り口の案内図。こちらは、トイレのLEDと連動している
女子トイレにはとくに配慮したそうで、上り、下りともに30基に増設された
幼児用トイレは、女子トイレに1基装備
上りの多目的スペースにもゆるキャラが。左は愛媛県の「みきゃん」。右の2体は右から岡山県の「うらっち」と「ももっち」。途中から参加したのは、下りにもいた山口県のちょるる。みきゃんはちょるるに押し出され気味だった

【お詫びと訂正】記事初出時、ゆるキャラの「ウェイウェイ」をNEXCO東日本のキャラクターと表記していましたが、正しくはNEXCO西日本のキャラクターとなります。お詫びして訂正させていただきます。

(編集部:谷川 潔)