まるも亜希子の「寄り道日和」

デカいバイクがわが家にやってきた

ものすっごいデカいバイクがやってきた!

 わが家に新型レヴォーグがやってきたことは、いろいろなところでレポートさせてもらっているんですが、実はもう1台、時を同じくしてやってきたのが……「なんかものすっごいデカいバイク!」

 すみません、私は4輪以外の乗り物にはあんまり執着がなく、2輪の免許も持ってないもので、ハーレーということのほかは不明です。夫は数年前、「レースをやめる代わりに大型バイクを趣味にする」と大嘘をつき(笑)、教習所で限定解除。まもなく「昔から憧れていた」という最初のバイクがやってきました。

 その後、もう少し排気量の大きなバイクにステップアップすると言い、1年くらい前に買い換えたばかりだったんですが、コロナ禍で通勤や通学にバイクを利用する人が増え、中古のバイクが売れて売れて仕方がないとかで、夫のバイクもなんと、購入した時より価格が高騰しているとのこと。バイク屋さんから「売ってもらえませんか」と電話までかかってきたので、それじゃあと「いつか乗りたい」といちばん憧れていたモデルに買い換えたんだそうです。売るだけで終わらせれば儲かったのに、なんでまた新たに買っちゃうんですかね~。

 そして納車の日にハーレーのディーラーへ夫を送って行き、「これが今度のバイクだよ」と見せられた瞬間の衝撃といったら! こんなデカイのがウチに来るの……。ってゆーかどこに停めるの~~。口あんぐりですよね。

 でも一緒に連れて行った娘の反応は、私とはまったく違っていて、「へ~、いいじゃん。乗ってみたい!」とノリノリ。「え、そう、乗ってみたい?」と夫も嬉しそうで、この時からちょっとイヤな予感はしていたんです。

 数日後、夫と一緒に出かけた娘が、帰ってくるなり「ママ見て~!」と得意げに見せびらかしてきたのは、キッズ用のバイクのヘルメット。これがいちばん可愛かったんだ~とウキウキで、しばらく家の中でも被っているほどでした。

 そして夫が手にしていたのは、「タンデムサポートベルト」という商品。子供をバイクの後ろに乗せて2人乗りするためのサポート器具です。運転者と子供をベルトでつないで、転落しにくくしてくれるというもの。以前からこういうものがあることは知っていたんですが、さすがに小学生以上じゃないと使えないだろうと思っていたら、ちょうど娘の年齢である5歳ぐらいから使えるとのことなんです。夫は「いや~、ようやく乗せられる!」と大喜び。でも私は内心、不安でいっぱいに……。

 もちろん、バイクが楽しい乗り物であることはわかっているけれど、いろいろ危険が伴うのも事実なわけで、母としてはまだ早いのではないか、もう少し成長してからの方がいいのではないか、と思ってしまうのでした。

 そんな私の気も知らず、夫と娘は翌日、大興奮でバイクにまたがり、まずは試しに近いところまで行ってみようということに。クルマで20分程度のバァバ宅が目的地です。

 まず娘の上半身に肩ベルトをつけ、腰ベルトをバックルで固定。バイクの後ろに座らせたら、夫が運転席に座ったところで、娘の腰ベルトから伸びている大人用ベルトを夫の腰に装着。これで準備完了です。娘が手で持てるようにグリップもついています。

5歳の娘がタンデムデビューした記念写真です。夫の胴回りに手を回せるようにならないと無理かなと勝手に思っていたのですが、こうしたタンデムサポート器具はいろんなタイプが販売されているんですね。しかも、このバイクは後ろに背もたれもあるし、小さなバイクより安心感があってよかったです

 出発が近づくにつれて、私の心臓はバクバクと早打ちしはじめていましたが、恐る恐る娘に「大丈夫? 怖くない?」と聞いてみると、「ドキドキする~」と言いつつ、けっこうあっけらかんとしていて拍子抜け(笑)。親の心子知らずとは、こういうことなんですね。

 まぁ、私もここまできたら夫を信用して送り出すしかないと覚悟を決め(←大げさ)、ブルルル~ンといい音をさせて走り去る後ろ姿を見送ったのでした。

 無事にバァバの家に着いた娘にすかさず「どうだった?」と聞くと、「気持ちよかった~」とテンション高め。こりゃ、将来が心配……いや、楽しみですと言っておきましょう。

 以前、「ahead」の企画で元AKB48の平嶋夏海さんにインタビューしたことがあったのですが、彼女も幼い頃から父親とタンデムを楽しんで育ち、今ではバイクレースにも出るほどの腕前。娘もそんな風になるのかどうなのか、それは本当に楽しみです。

夫と娘が使った「タンデムサポートベルト」がこちら。同乗者の推奨年齢は5歳くらいから(身長115cm~)で、成人女性もOKとのことなので、今度私も使ってみようかと思います。お値段は4000円弱くらいだったそうです
まるも亜希子

まるも亜希子/カーライフ・ジャーナリスト。 映画声優、自動車雑誌編集者を経て、2003年に独立。雑誌、ラジオ、TV、トークショーなどメディア出演のほか、エコ&安全運転インストラクターなども務める。海外モーターショー、ドライブ取材も多数。2004年、2005年にはサハラ砂漠ラリーに参戦、完走。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。2006年より日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。ジャーナリストで結成したレーシングチーム「TOKYO NEXT SPEED」代表として、耐久レースにも参戦。また、女性視点でクルマを楽しみ、クルマ社会を元気にする「クルマ業界女子部」を吉田由美さんと共同主宰。現在YouTube「クルマ業界女子部チャンネル」でさまざまなカーライフ情報を発信中。過去に乗り継いだ愛車はVWビートル、フィアット・124スパイダー、三菱自動車ギャランVR4、フォード・マスタング、ポルシェ・968、ホンダ・CR-Zなど。 現在は新型のスバル・レヴォーグとメルセデス・ベンツVクラス。