人とくるまのテクノロジー展 2019

新型「Mazda3」のドアトリムを展示した南条装備工業

2019年5月22日~24日 開催

入場無料

新型「Mazda3」などマツダ車のインテリアを展示

 自動車技術会が主催する自動車技術展「人とくるまのテクノロジー展2019 横浜」が5月22日、神奈川県のパシフィコ横浜・展示ホールで開幕した。会期は5月24日まで。登録が必要だが入場は無料。

 マツダ車やトヨタ車のインテリアを手がける南条装備工業は、大正時代に人力車の幌づくりから始まった企業。ブースでは新型「Mazda3」をはじめとするマツダ車のインテリアを展示した。

南条装備工業のブースはミシンがお出迎え

 展示されたインテリアトリムは「凹引き高精細表皮」と同社独自のNPM(Nanjo Press Molding)技術によるもの。本物の革に近い高精細シボの金型を作成、射出成形後、表皮の立体形状に合わせてミシンでステッチを入れたものとなる。

左から順に整形したところ。中央は糸によるステッチが入ったもの。右は樹脂に溶着して完成した状態のもの。ちなみに車種は「CX-5」
裏側の様子。中央のパーツは糸でステッチをしたあと、縫った穴から樹脂が流れ出すことを防ぐためにテープで裏打ちをしている。右が完成形
技術の説明

 立体に沿って糸でステッチを入れることで、革を糸で縫い合わせたものに近い質感の内装を実現する。従来であれば内装のベースに表皮を接着するため、経年劣化で凹部が浮いてくることがあるが、この技術であれば熱で溶着するため表皮が剥がれにくいインテリアトリムになるという。

 すでに実車に採用されている技術ではあるが、南条装備工業では触感評価システムの確率を研究し、触感をさらに高めたり、軽量化を進めたりなど、さらに高みを目指していくとしている。

 また、参考展示として2つの素材表現をフィルムの位置合わせで実現する技術も展示した。例えばメッキの縁取りがある内装パーツを作成する場合、従来であれば2つのパーツが必要となるが、これを1つのパーツに2つのフィルムを高精度で貼り付けることで実現する。フィルムの境目は0.5mmで、別パーツを組み合わせたように見える間隔だとしている。

メッキで縁取りされたパーツ。上段に展示された木目のものを除き、2つのフィルムを貼り付けて表現している
1つのパーツで、メッキはフィルムによるものとなっている

 そのほかの参考展示では、0.4mmのフィルムの両面に印刷を施すことで立体感のある表現が可能な技術や、プラスチック表面に立体的表現を施し、貼り合わせで多彩な表現をする技術も展示した。

写真では分かりにくいが、0.4mmのフィルムながら見た目には立体的な意匠を表現している
フィルム表現についての説明
こちらは樹脂の貼り合わせで立体的な表現をしている

 南条装備工業はマツダの各車ほか、レクサス「NX」、トヨタ「センチュリー」「MIRAI」「エスクァイア」などにインテリアを供給している。ブースでは新型「Mazda3」を含めたマツダ車のドアトリムを展示した。

マツダ「CX-9」
CX-5
「アテンザ」
「ロードスター」
新型Mazda3
展示されたミシン。左が現在のもので、ちょうど凹引き高精細表皮されたものに糸を縫っているところ

正田拓也